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CCNP Enterprise ENCOR(Cisco・試験350-401)参考書

CCNP Enterprise と CCIE Enterprise の共通コア試験 ENCOR(350-401)。企業ネットワークの中核技術を、設定・検証・トラブルシュートの実務判断として対策します。公式6ドメイン(アーキテクチャ15%/仮想化10%/インフラストラクチャ30%/ネットワークアシュアランス10%/セキュリティ20%/自動化とAI 15%)に沿って、STP・EtherChannel・OSPF/EIGRP・eBGP・FHRP・マルチキャストから、SD-WAN/SD-Access、NetFlow/SPAN/IP SLA、AAA/ACL/CoPP/TrustSec、Python/JSON/NETCONF-RESTCONF/EEM までを扱います。

CCNP Enterprise ENCOR(Cisco・試験350-401)(350-401)について

CCNP Enterprise ENCOR(Cisco・試験350-401)(350-401)は、Cisco が提供するプロフェッショナル・エキスパートレベルの認定資格です。このページでは、試験範囲を全 6 章・27 節の参考書として体系的に解説し、本番形式の練習問題で理解度を確認できます。下の章一覧から順に読み進め、「問題集で演習する」で実力を試すのが効率的な学習の流れです。

試験で問われる分野(出題範囲の目安)

  • アーキテクチャ約 15%
  • 仮想化約 10%
  • インフラストラクチャ約 30%
  • ネットワークアシュアランス約 10%
  • セキュリティ約 20%
  • 自動化とAI約 15%

配点は本番試験の目安です。各分野は下の章・節で詳しく解説しています。

公式の試験情報:https://learningnetwork.cisco.com/s/encor-exam-topics

1アーキテクチャ

  • 1.1企業ネットワーク設計原則と高可用性

    2-tier(collapsed core)・3-tier・ファブリック・クラウドという企業ネットワークの設計モデルと、FHRP・SSO(Stateful Switchover)・スタック/VSSによる冗長化を、「この可用性要件にはどの冗長化が効くのか」「切替時に何が失われるのか」という設計判断として学びます。

  • 1.2Cisco Catalyst SD-WAN

    vSmart(制御)・vManage(SD-WAN Manager)(管理)・vBond(オーケストレーション)・cEdge/vEdge(データプレーン)というコンポーネントの役割分担と、OMPによる経路配布、そして集中ポリシーや回線コスト最適化という利点とコントローラ依存という限界を、障害時に「どのコンポーネントを疑うか」という診断として学びます。

  • 1.3Cisco SD-Access

    制御プレーンのLISP(EIDとRLOCのマッピング)、データプレーンのVXLAN(L2 over L3カプセル化)、ポリシーのCisco TrustSec/SGTという三層構造と、アンダーレイ/オーバーレイの役割分担、そして従来キャンパスとの相互接続点であるファブリックボーダーを、「どこで何が起きているのか」を切り分ける診断として学びます。

  • 1.4QoS 構成の解釈

    トラフィックを識別する分類、識別結果をヘッダに刻むマーキング(DSCP/CoS)、輻輳時に何を先に出すかを決めるキューイング、そして超過分を捨てるポリシングのか遅らせるシェーピングのかという選択を、「この構成で音声はどう扱われるか」「なぜ再送が増えたのか」という診断として学びます。

2仮想化

  • 2.1デバイス仮想化(ハイパーバイザ・VM・仮想スイッチング)

    物理サーバ上に複数の仮想マシン(VM)を同居させるハイパーバイザの2形態(type1(ベアメタル)とtype2(ホストOS上))、VM が使う仮想NICとリソース割り当て、そして VM 同士や外部を結ぶ仮想スイッチングを、「この要件ならどちらの方式か」「VM が外部と通信できないとき何を疑うか」という設計・診断の判断として学びます。

  • 2.2データパス仮想化の設定と検証(VRF・GRE・IPsec)

    1台のルータ/L3スイッチの中に独立したルーティングテーブルを複数持つVRF(アドレス重複を許容した経路分離)と、任意のプロトコルを包んで論理リンクを作るGRE(カプセル化のみ・暗号化なし)、機密性/完全性を与えるIPsec、そして両者を組み合わせるGRE over IPsecを、設定コマンド・show による検証・典型的な障害の切り分けとして学びます。

  • 2.3ネットワーク仮想化の概念(LISP と VXLAN)

    端末の識別子と位置情報を切り離すLISP(EIDとRLOCの分離とマッピングによる解決)と、L3網の上にL2セグメントを重ねるVXLAN(VNIは24ビットで約1600万セグメント・UDP 4789でカプセル化)を、SD-Accessが制御プレーンにLISP・データプレーンにVXLANを使う理由とあわせて、概念と障害切り分けの観点から学びます。

3インフラストラクチャ

  • 3.1802.1Qトランキングのトラブルシュート

    802.1QタグによるVLAN多重化の仕組みと、ネイティブVLAN(無タグ)の扱い、DTPによる動的トランク(dynamic auto/dynamic desirable)と静的トランクの違い、許可VLANリストの刈り込みを学び、「トランクが上がらない」「特定VLANだけ通らない」「VLANリークが起きる」といった症状から原因を切り分ける手順を身につけます。

  • 3.2EtherChannelのトラブルシュート

    複数の物理リンクを1本の論理リンクに束ねるEtherChannelについて、LACP(active/passive)・PAgP(desirable/auto)・on(静的)のモード組み合わせ、速度/duplex/トランクモード/許可VLANなど束ねる条件の不一致による不成立、show etherchannel summary のフラグ読解、ロードバランシングハッシュの選択を、障害診断として学びます。

  • 3.3スパニングツリー(RSTP・MSTとガード機能)

    数秒で収束するRSTPのポートロール(ルート/指定/代替/バックアップ)と状態、複数VLANを少数のインスタンスに束ねて拡張性を確保するMST、そしてトポロジを守るroot guard(優位BPDU受信でroot-inconsistent)とBPDU guard(PortFastポートでBPDU受信→err-disabled)を、実際の障害シナリオから理解します。

  • 3.4EIGRPとOSPFのルーティング概念比較

    EIGRP(高度ディスタンスベクタ・DUAL・帯域と遅延のメトリック・varianceによる不等コスト負荷分散・AD 90)とOSPF(リンクステート・SPF・コスト=10^8÷帯域・等コストのみの負荷分散・AD 110・エリア種別)を、「この要件ならどちらを選ぶか」「なぜこの経路が選ばれたのか」という判断として比較します。

  • 3.5OSPFv2/v3の構成

    複数ノーマルエリアの設計、ABRでの経路集約とフィルタリング、隣接(アジャセンシー)成立条件(エリアID・タイマ・認証・MTU・サブネットマスク・ネットワークタイプ)、P2PとブロードキャストでのDR/BDR選出の違い、passive-interfaceの正しい意味を、「隣接が上がらない」「経路が広告されない」障害の診断として学びます。

  • 3.6eBGPとポリシーベースルーティング

    AS間を結ぶeBGP(AD 20・TCP 179・直接接続ネイバー)の隣接確立条件と、ベストパス選択アルゴリズム(Weight→LOCAL_PREF→自発経路→AS_PATH最短→ORIGIN→MED→eBGP優先→IGPメトリック)の順序、そして宛先以外の条件で経路を上書きするPBR(ポリシーベースルーティング)を、「なぜこの経路が選ばれたか」「どの属性を触れば意図した経路になるか」という判断として学びます。

  • 3.7時刻同期とアドレス変換

    NTPのstratumによる階層と同期状態の読み方、より高精度なPTP(IEEE 1588)との使い分け、そしてNAT/PATの4種類のアドレス(inside local/inside global/outside global/outside local)とoverloadによる多重化を、「ログの時刻がずれて相関が取れない」「変換が発生しない」といった障害の診断として学びます。

  • 3.8FHRPとマルチキャスト

    デフォルトゲートウェイを冗長化するFHRPとしてHSRP(Cisco・Active/Standby・仮想MAC 0000.0c07.acXX・優先度既定100・preempt既定無効)とVRRP(標準・Master/Backup・preempt既定有効)を比較し、RPFチェック・PIM SM(RPの共有ツリー→最短パスツリー)・IGMP v2/v3(v3=SSM)・bidir・MSDPというマルチキャストの構成要素を、障害診断として学びます。

4ネットワークアシュアランス

  • 4.1障害診断の道具(debug・ping・traceroute・SNMP・syslog)

    debugとCPU負荷を抑える条件付きdebug、L3到達性を測るping(拡張pingのsource/size/df-bit)、経路上のどこで止まるかを見るtraceroute、機器状態をポーリング/通知で集めるSNMP、事象を時系列で残すsyslogと重大度(severity)の設計を、「本番機に負荷をかけずに、どの道具で何を確定させるか」という切り分けの判断として学びます。

  • 4.2トラフィック可視化と計測(NetFlow・SPAN・IP SLA)

    「誰が誰とどれだけ通信したか」を集計するFlexible NetFlow(flow record/flow exporter/flow monitorを定義しインターフェイスに適用)、パケットそのものを複製するSPAN(同一機器)・RSPAN(VLAN経由)・ERSPAN(GREでL3越え)、そして合成トラフィックで到達性/遅延/ジッタを能動計測しトラック連動で経路を切り替えるIP SLAを、「この症状を確定させるにはどの計測手段か」という選定の判断として学びます。

  • 4.3コントローラとプログラマブル管理(Catalyst Center・NETCONF・RESTCONF)

    意図ベースで設計/ポリシー/展開/保証を回すCisco Catalyst Center(旧DNA Center)の4ワークフローとAssuranceによるAI/機械学習を用いた異常検知、XML/SSHポート830でcandidateデータストアへ書きcommitで原子的に適用するNETCONF、HTTP+JSONでCRUDをHTTPメソッドに対応させるRESTCONFを、「この変更をどの機構で流すのが安全か」という選定の判断として学びます。

5セキュリティ

  • 5.1デバイスアクセス制御(lines・ローカル認証・AAA)

    line vty/line console へのローカルユーザ認証の適用と、AAA(認証/認可/アカウンティング)による集中制御を学びます。TACACS+(TCP 49・AAAを分離・パケット全体を暗号化)とRADIUS(UDP 1812/1813・認証と認可を統合・パスワードのみ暗号化)の違いを、「誰にどのコマンドまで許すか」「サーバ障害時に締め出されないか」という設計判断として整理します。

  • 5.2ACL によるインフラ保護

    標準ACL(送信元IPのみで判定)と拡張ACL(送信元/宛先IP・プロトコル・ポートで判定)の違い、順次評価(上から順に最初に一致したエントリで確定)と末尾の暗黙のdeny、そしてどのインタフェースのどちら向きに適用するかという配置判断を扱います。名前付きACLでのシーケンス番号編集や、log による検証も含め、「意図した通信だけを通す」構成を組み立てられるようにします。

  • 5.3CoPP(Control Plane Policing)

    CoPP は、装置自身の CPU(コントロールプレーン)宛てに上がるトラフィックを分類しレート制限することで、ルーティングプロトコルや管理アクセスを DoS や過剰な制御トラフィックから守る仕組みです。MQC(class-map/policy-map/service-policy)でクラス分けとレート設計を行い、control-plane に適用します。「なぜ ACL では CPU を守れないのか」「なぜ隣接が落ちたのか」を判断できるようにします。

  • 5.4REST API セキュリティ

    Catalyst Center や SD-WAN Manager をはじめとするコントローラの REST API を安全に扱うための要点——HTTPS/TLS による通信路の保護、トークンと OAuth 2.0 による認証・認可、レート制限(HTTP 429)、最小権限のロール設計、そして資格情報をコードに埋め込まない運用——を、自動化スクリプトの設計判断として扱います。

  • 5.5ネットワークセキュリティ設計の構成要素

    脅威防御(IPS・サンドボックス・脅威インテリジェンス)、エンドポイントセキュリティ(EDR・ポスチャ評価)、次世代ファイアウォール(NGFW)(アプリ/ユーザ識別を伴う制御)、そして TrustSec(SGT によるグループベースの制御)と MACsec(IEEE 802.1AE のホップ単位 L2 暗号化)を、「この要件をどの層のどの仕組みで満たすか」という設計判断として整理します。

6自動化とAI

  • 6.1Pythonの基本要素とスクリプトの解釈

    変数・リスト・辞書・ループ・条件分岐・関数というPythonの基本要素を、「文法の暗記」ではなく目の前のスクリプトが何をするか/どこが誤っているかを読み解く道具として学びます。ネットワーク自動化で頻出の「機器一覧を回して条件に合う機器だけ処理する」パターンを、インデント・キーの有無・返り値という典型的な破綻点から診断できるようにします。

  • 6.2JSONの構築とYANG

    JSONを「有効か無効か」を判定できる水準で読み書きし(オブジェクト{}と配列[]の別・末尾カンマ不可・キーは二重引用符・値の型の区別)、その上でYANGがcontainer/list/leafでデータの型と構造を定義する言語であることを、モデル駆動運用の利点として理解します。

  • 6.3コントローラAPIとREST応答の解釈

    Catalyst CenterのIntent APIとSD-WAN Manager(vManage)のREST APIを、トークン取得から実際の呼び出しまでの流れとして押さえ、返ってきた応答コード——200/201/204・400/401/403/404/429・5xx——とペイロードから、次に何をすべきか(再試行するか・資格情報を直すか・URLを直すか・待つか)を判断できるようにします。

  • 6.4EEMとオーケストレーション

    機器上で自律的に動くEEM(Embedded Event Manager)のアプレットを、event(何をトリガとするか=syslogパターン/タイマ/CLI)とaction(何を実行するか)の対で読み解き、設定・トラブルシュート・データ収集の自動化に使えるようにします。あわせて外部からの構成管理を、エージェント型(Puppet/Chef=常駐エージェントがプル)とエージェントレス型(Ansible=SSHでプッシュ)として比較します。