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第6章 · 企業活動・法務・セキュリティガバナンス·v1.0.0·更新 2026/7/16·読了目安 約15分

変更要約: 初版

6.1経営管理とコーポレートガバナンス

この節の要点

企業を規律づけるコーポレートガバナンス、業務の適正を担保する内部統制(職務分掌など)、社会的責任のCSR/SDGs/ESG、事業継続のBCP、そして改善サイクルのPDCAと即応のOODAを、ITストラテジストが経営者・取締役会に何を提言すべきかという判断として学びます。

ITストラテジストは、単に情報システムを設計する立場ではなく、経営を規律づける仕組みの一員として、経営者や取締役会に対して戦略的な提言を行います。企業が株主・従業員・顧客・社会に対して責任ある経営を行うための枠組みがコーポレートガバナンスであり、その下で日々の業務が適正・効率的に遂行されることを担保するのが内部統制です。さらに、社会的責任(CSR/SDGs/ESG)や不測の事態への備え(BCP)、改善のサイクル(PDCA)と即応の意思決定(OODA)まで、経営管理の全体像を理解し、状況に応じて何を経営に提言すべきかを判断する力がここでは問われます。

6.1.1コーポレートガバナンスと内部統制

  • コーポレートガバナンス=経営を監督・規律づけ、経営者の暴走や不正を防ぎ、株主をはじめとする利害関係者の利益を守る仕組み。社外取締役・監査役・監査委員会などによる経営の監視が中核で、経営の透明性・説明責任(アカウンタビリティ)を高める。
  • 内部統制=業務の有効性・効率性、財務報告の信頼性、法令遵守、資産の保全を達成するために組織に組み込む仕組み。職務分掌(発注・検収・支払承認を別々の担当に分けて相互牽制させる)はその代表例で、一人に権限が集中して不正・誤りが見逃されるのを防ぐ。

6.1.2社会的責任・事業継続・改善サイクル

  • CSR(企業の社会的責任)/SDGs(持続可能な開発目標)/ESG(環境・社会・ガバナンス)=短期利益だけでなく、環境・社会・統治への配慮を通じて中長期の企業価値向上とリスク低減を図る経営課題。近年は投資家評価(ESG投資)にも直結する。
  • BCP(事業継続計画)=災害・障害・サイバー攻撃などの緊急事態でも中核事業を継続・早期復旧するための計画。目標復旧時間(RTO)・目標復旧時点(RPO)や、限られた資源の下でどの業務を優先的に復旧するかを定める。単なるバックアップ取得にとどまらない。
  • PDCA(計画→実行→評価→改善)=安定した業務の継続的改善に適するサイクル。OODA(観察→状況判断→意思決定→行動)=刻々と状況が変わり即応が求められる局面(インシデント対応など)に適する高速な意思決定ループ。状況に応じて使い分ける。

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