第6章 · 企業活動・法務・セキュリティガバナンス·v1.0.0·更新 2026/7/16·読了目安 約15分
変更要約: 初版
6.4関連法規・標準化・情報セキュリティガバナンス
この節の要点
知的財産(著作権/特許/不正競争防止法)、下請法(中小受託取引適正化法)の遵守事項、PL法・労働者派遣と偽装請負、標準化(ISO/JIS/デファクト)、そして情報セキュリティガバナンスを、ITストラテジストが調達・委託や事業のコンプライアンスリスクを判断する場面で使えるように学びます。
ITストラテジストは、システムの調達・委託や新規事業の企画において、法令違反という経営リスクを未然に避ける判断を求められます。この節では、自社の技術やブランドを守り他社の権利を侵さないための知的財産(著作権・特許・不正競争防止法)、下請取引の公正を守る下請法(中小受託取引適正化法)、製品の欠陥責任のPL法、外部要員の使い方をめぐる労働者派遣と偽装請負、市場での相互運用性を左右する標準化(ISO/JIS・デファクト)、そして情報セキュリティを経営課題として統治する情報セキュリティガバナンスを、調達・委託の現場でどう判断するかという視点で学びます。
6.4.1知的財産と下請取引の公正
- 著作権はプログラムなどの表現を保護し、創作時点で自動的に発生する(無方式主義・登録不要)が、アルゴリズムなどのアイデア(技術的思想)そのものは保護しない。技術的思想を独占したければ特許権(出願・審査を経て権利化)で保護する。ブランドや商品表示の不正な模倣は不正競争防止法(営業秘密は秘密管理が要件)で守る。
- 下請法(中小受託取引適正化法・2026-01呼称改定)=委託事業者(親事業者)に、発注時の書面(3条書面)の交付義務、支払期日を受領日から60日以内に定める義務などを課し、受領拒否・支払遅延・減額・買いたたきなどを禁止する。手形での支払い自体は禁止ではなく、割引が困難な手形の交付が禁止される支払手段の"規制"である点に注意。

