第5章 · システム企画·v1.0.0·更新 2026/7/16·読了目安 約15分
変更要約: 初版
5.3調達計画と実施(RFI/RFP)
この節の要点
市場・技術情報を集めるRFI(情報提供依頼)→要件を提示して提案を求めるRFP(提案依頼書)→提案評価→ベンダー選定→契約という調達の順序、RFP の記載事項、契約形態やSLA・グリーン調達、そして評価基準を事前に明示して公平性を保つ判断(要件が未確定なら先に RFI を出す等)を学びます。
システム化計画で対象範囲が定まると、それを実現するための製品・サービス・開発を外部から調達します。調達は思いつきでベンダーへ発注するのではなく、情報収集→要件提示→提案評価→選定→契約という順序を踏み、公平性を担保して進めます。要件がまだ固まりきっていない段階ではRFI(情報提供依頼)で市場・技術・製品情報を集めて要件の精度を高め、要件が固まったらRFP(提案依頼書)で要件を提示して提案を求めます。この節では、ストラテジストがRFIとRFPをどう使い分け、評価基準をどう事前に明示してベンダー選定の公平性を保つか、そして契約形態・SLA・グリーン調達といった調達条件をどう織り込むかを判断する視点を学びます。
5.3.1RFI→RFP→評価→選定の順序
- RFI(情報提供依頼)=ベンダーに市場動向・技術・製品・概算費用などの情報提供を求めるもの。要件がまだ固まっていない段階で、実現手段や製品の選択肢を把握して要件の精度を高めるために先に用いる。RFI は発注や提案要求ではなく情報収集が目的。
- RFP(提案依頼書)=固まった要件を提示し、ベンダーに具体的な提案(解決方式・体制・費用・スケジュール等)を求めるもの。提出された提案を事前に定めた評価基準で評価し、ベンダー選定を経て契約に至る。RFI→RFP→提案評価→選定→契約という順序が基本。
5.3.2RFPの記載事項と公平性・調達条件
- RFPの主な記載事項=調達の背景・目的、システム化の対象範囲・要件、予算・納期の前提、契約条件、提案書の様式と評価基準、スケジュール。評価基準を事前に明示し、全ベンダーへ同一情報を提供することで公平性を確保する。特定ベンダーだけに追加情報を与えるのは公平性を損なう。
- 調達条件として、提供サービスの品質水準を定量的に約束するSLA(サービスレベル合意)(稼働率・応答時間・障害対応時間等)、業務の性質に応じた契約形態(成果物責任の請負/役務提供の準委任)、環境配慮を評価に加えるグリーン調達などを織り込む。調達リスク(品質・納期・コスト・ベンダー依存)も評価する。

