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第4章 · システム戦略·v1.0.0·更新 2026/7/16·読了目安 約16分

変更要約: 初版

4.3DXとデジタル変革

この節の要点

既存業務の局所的なIT化=デジタイゼーション、業務プロセス全体のデジタル化=デジタライゼーション、そしてデータとデジタル技術で製品・サービス・ビジネスモデル・組織を変革し競争優位を確立するDXの3段階の区別を核に、安定重視のSoRと俊敏性重視のSoEの使い分け、DX推進指標、レガシー刷新と「2025年の崖」を学びます。「単なるIT化」と「真のDX(事業変革)」を見分ける判断が要点です。

「うちも DX をやっている」という言葉の中身は、実は3つの段階が混在しています。紙をPDFにする、手作業をツールに置き換えるといった局所的なIT化(デジタイゼーション)、受発注から決済までの業務プロセス全体をデジタルでつなぎ変えるプロセスのデジタル化(デジタライゼーション)、そしてデータとデジタル技術で製品・サービス・ビジネスモデルそのものを変革し競争優位を築くDX——この3つは目的も経営インパクトも異なります。ITストラテジストの役割は、経営者が「IT化」で満足してしまう場面で、それが真の DX(事業モデルの変革)に届いているかを見極め、次に何を提案すべきかを判断することです。この節では、3段階の区別、SoR/SoE の使い分け、そしてレガシー刷新と「2025年の崖」を、DX を主導するストラテジストの判断として学びます。

4.3.1デジタイゼーション・デジタライゼーション・DXの3段階

  • デジタイゼーション=アナログ・物理的な情報や個別作業をデジタルに置き換える局所的なIT化(紙の帳票を電子化する、手計算を表計算に置き換える等)。既存の業務のやり方自体は変えない。
  • デジタライゼーション=個別のIT化にとどまらず、業務プロセス全体をデジタルで再構成する(受注から出荷・請求までを一気通貫でデジタル化しリードタイムを短縮する等)。プロセスは変わるが、提供する製品・ビジネスモデルは基本的に既存のまま。
  • DX(デジタルトランスフォーメーション)=データとデジタル技術を活用して、製品・サービス・ビジネスモデル・組織・企業文化そのものを変革し、競争優位を確立する。単なる効率化ではなく、収益の源泉や顧客への価値提供の形が変わる(例:製品売り切りから利用データに基づくサブスク・サービス化へ転換)ことが本質。

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