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第4章 · サービス継続と可用性·v1.0.0·更新 2026/7/11·読了目安 約16分

変更要約: 初版

4.2可用性管理(稼働率・冗長・単一障害点)

この節の要点

サービスがどれだけ使える状態にあるかを表す稼働率MTBF÷(MTBF+MTTR)で求め、故障間隔(信頼性=MTBF)と修復時間(保守性=MTTR)の別を理解し、直列構成は稼働率の、並列冗長は1−(1−a)ⁿで全体可用性を見積もり、単一障害点(SPOF)を冗長化で解消する判断力を養います。

サービスマネージャが可用性を上げたいとき、闇雲に高価な機器を並べても効果は出ません。可用性は「壊れにくさ(信頼性)」と「直りやすさ(保守性)」の2つの要素で決まり、システム全体の可用性は各構成要素のつなぎ方(直列か並列冗長か)で大きく変わります。この節では、稼働率をMTBF÷(MTBF+MTTR)で数値化し、その値を手掛かりにどこが弱点(単一障害点)で、冗長化・修復時間短縮のどちらが効くかを診断・設計する判断軸を養います。計算は「値そのもの」より「その値から何を改善すべきか」を核にします。

4.2.1稼働率・MTBF(信頼性)・MTTR(保守性)

  • MTBF(平均故障間隔)=故障から次の故障までの平均稼働時間で、信頼性(壊れにくさ)を表す。MTTR(平均修復時間)=故障してから修復完了までの平均時間で、保守性(直りやすさ)を表す。稼働率(可用性)=MTBF÷(MTBF+MTTR)——全時間のうちサービスが正常に使えた時間の割合を意味する。
  • 可用性を上げる方策は2方向ある。MTBFを延ばす(高信頼な部品採用・予防保守・負荷低減で故障そのものを減らす)か、MTTRを縮める(監視・自動復旧・予備品・保守要員の即応で直りを速くする)か。例えばMTBF=990時間・MTTR=10時間なら稼働率は990÷(990+10)=990÷1000=0.99(99%)。ここでMTTRを10→5時間に半減すると990÷995≒0.995となり、故障頻度を変えずとも修復の速さだけで可用性が改善する——どちらを改善するのが費用対効果が高いかを状況で判断する。

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