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第6章 · PM標準と関連分野·v1.0.0·更新 2026/7/10·読了目安 約15分

変更要約: 初版

6.4システム監査とガバナンス

この節の要点

プロジェクトの管理状況を独立した立場で評価するプロジェクト監査(独立評価と是正勧告)、複数プロジェクトを横断して標準化・支援・統制するPMO(Project Management Office)、そして組織全体としてIT投資の方向性を統治するITガバナンスの観点から、プロジェクトを組織の統制下で適正に進める視点を学びます。

プロジェクトの内部だけで「うまくいっている」と自己評価していても、その評価が客観的とは限りません。組織はプロジェクトチームから独立した立場で管理状況を点検する監査の仕組みや、複数プロジェクトを横断して標準を保つPMOを持つことで、個々のPMの判断の偏りや見落としを補います。PMには、監査やPMOを「監視されて煩わしい存在」ではなく、プロジェクトの健全性を担保する仕組みとして活用する姿勢が求められます。

6.4.1プロジェクト監査と是正勧告

  • プロジェクト監査=プロジェクトの計画・実行・統制の状況を、プロジェクトチームから独立した監査人が点検し、規程・標準への準拠状況やリスク管理の妥当性を評価する活動。PMやチーム自身による自己点検(セルフレビュー)とは異なり、利害関係のない第三者の視点で客観的に評価する点に価値がある。
  • 監査の結果は是正勧告としてまとめられ、指摘事項(例:変更管理記録の不備・リスク登録簿の更新停滞)ごとに、責任者・期限を明確にした改善計画の提出が求められる。監査は一度きりで終わらず、是正措置が実際に実施され有効に機能しているかのフォローアップまで含めてはじめて実効性を持つ。

6.4.2PMOとITガバナンス

  • PMO(Project Management Office)=組織内の複数プロジェクトを横断して、プロジェクト管理の標準(テンプレート・手法)の整備、各PMへの支援(ノウハウ提供・教育)、そして進捗・リスクの全社的な可視化による統制を担う組織横断的な機能。PMOの関与度合いは「標準提供のみ(支援型)」から「直接プロジェクトを統制(統制型)」まで組織により幅がある。
  • ITガバナンス=IT投資が経営戦略と整合しているか、リスクが適切に管理されているかを経営層の視点で統治する仕組み。個々のプロジェクトの成否だけでなく、複数プロジェクト・ポートフォリオ全体として組織の目的に資しているかを判断する点で、プロジェクト単位のマネジメントより上位の視点にある。プロジェクト監査やPMOの活動は、このITガバナンスを実現するための具体的な手段として位置づけられる。

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