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第4章 · リスクと調達管理·v1.0.0·更新 2026/7/10·読了目安 約15分

変更要約: 初版

4.2リスク対応戦略の選択

この節の要点

マイナスの影響を持つ脅威への回避・転嫁・軽減・受容の4戦略と、プラスの影響を持つ好機への活用・共有・強化・受容の4戦略を、コスト対効果を踏まえて使い分ける判断力、および対応により生じる二次リスク・対応後も残る残存リスク・不測の事態に備えるコンティンジェンシ計画を学びます。

リスクの分析が終わっても、PMの仕事は終わりません。次に必要なのは、個々のリスクの性質(発生確率・影響度・対応コスト)に応じて最適な対応戦略を選び、その対応が新たなリスクを生まないか、対応後にも残るリスクをどう扱うかまで見通すことです。脅威と好機ではそもそも戦略の方向性が逆であり、同じ「軽減」でも脅威向けと好機向け(強化)では意味が異なります。この節では、コスト対効果の判断軸を中心に、対応戦略の使い分けと、対応に伴う副次的なリスクへの備えを学びます。

4.2.1脅威への4つの対応戦略

  • 回避=リスクの原因そのものを取り除き、脅威が発生する可能性をゼロにする戦略(例:リスクの高い工程を計画から外す、代替の確実な調達ルートに切り替える)。確実性が最も高いが、スコープの縮小や代替コストを伴うことが多い転嫁=リスクによる影響の責任を第三者に移す戦略(例:保険契約・保証条項付きの契約・業務委託)で、リスク自体は消えず、負担する主体が変わるだけである点に注意。
  • 軽減=発生確率または影響度を許容できる水準まで引き下げる戦略(例:プロトタイプでの事前検証、冗長構成の追加、テスト工程の強化)で、回避ほど確実ではないが、コストを抑えつつリスクを扱いやすい水準に減らせるバランス型。受容=対応コストをかけず、リスクが顕在化した場合にその影響を引き受ける戦略で、積極的受容(コンティンジェンシ予備費をあらかじめ確保しておく)と消極的受容(顕在化時に都度対処する)に分かれる。

4.2.2好機への4つの対応戦略

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