変更要約: §4.4「Microsoft Fabric(統合分析プラットフォーム)」を新設(2026改訂で分析ドメインの中心となった Fabric/OneLake/レイクハウス/リアルタイムインテリジェンス/Data Activator の陳腐化を是正)。既存の Synapse 中心構成に Fabric を追加
4.3Power BI とバッチ/ストリーム処理
Microsoft Power BI によるデータ可視化(レポート・ダッシュボード)と、バッチ処理とストリーム処理の違いを理解します。
分析の最後は「見せる」段階です。Microsoft Power BI はデータをレポートやダッシュボードにして、誰でも理解できる形で届けます。
4.3.1Power BI による可視化
Power BI は役割の異なる要素で構成されます。Power BI Desktop(無料の作成ツール)でデータを取り込み、変換し、レポートを設計します。完成したものを Power BI サービス(クラウド)に発行して共有・公開し、Power BI Mobile でスマホからも閲覧できます。作る人・見る人・配る場所が分かれている、という構成を押さえましょう。
- レポート:複数のグラフや表を組み合わせた、複数ページの対話的な分析。フィルターやドリルダウンで深掘りできる。
- ダッシュボード:複数レポートから重要な指標(タイル)を1画面にまとめたビュー。全体把握に向く。
- 作成は Power BI Desktop、共有・公開は Power BI サービス、閲覧は Power BI Mobile。
レポートとダッシュボードの違い: レポートは1つのデータセットに基づく複数ページで深い対話分析向け、ダッシュボードは1ページに複数レポートの要点タイルを集めた要約ビュー。「じっくり分析=レポート」「ひと目で把握=ダッシュボード」と覚えます。
4.3.2バッチ処理とストリーム処理
- バッチ処理:データをまとめて、スケジュールで処理。遅延は許容するが大量データを効率よく扱える。例:夜間の集計レポート。
- ストリーム処理:イベントを到着順にほぼリアルタイムで処理。低遅延が要る場面に。例:センサー警報・不正検知。
| 観点 | バッチ | ストリーム |
|---|---|---|
| 処理単位 | まとまった大量データ | 1件ずつのイベント |
| タイミング | スケジュール(定期) | 到着のたび(即時) |
| 遅延 | 高くても可 | 低遅延が必要 |
| 例 | 夜間の売上集計 | リアルタイム警報 |
シナリオ:工場の稼働モニタリング。 設備のセンサーから届く温度・振動データは、異常をすぐ検知したいので ストリーム処理(Stream Analytics)で即時判定し、閾値超過なら警報。一方、1日分の稼働ログをまとめた「日次の稼働率レポート」は バッチ処理で夜間に集計し、結果を Power BI のダッシュボードで工場長がひと目で把握、詳細を見たいときは レポートでドリルダウン。即時性の有無で処理方式を、深さの要否で可視化形式を選びます。
Q. レポートとダッシュボードはどちらを使う? 深く対話的に分析するならレポート、要点をひと目で把握するならダッシュボード。Q. バッチとストリームは排他的? いいえ、多くの基盤は両方を併用します(例:リアルタイム警報はストリーム、月次集計はバッチ)。Q. ストリーム処理に使う Azure サービスは? Stream Analytics(前節)が代表で、到着し続けるデータを即時に処理します。
「可視化・レポート/ダッシュボード=Power BI」、そして バッチ(まとめて/スケジュール・高遅延可)とストリーム(リアルタイム・低遅延) の違いが頻出です。「夜間レポート」=バッチ、「リアルタイム警報」=ストリーム。レポート=複数ページの深い分析/ダッシュボード=1画面の要約。
4.3.3この節のまとめ
- Power BI=レポート/ダッシュボードで可視化
- バッチ(まとめて/スケジュール)/ストリーム(リアルタイム)
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理解度チェック
(軽い確認用)Q1. データをレポートやダッシュボードとして可視化・共有する Microsoft のサービスはどれですか?
Q2. 毎晩決まった時刻に、その日のデータをまとめて集計する処理方式はどれですか?
Q3. センサーから届くデータを到着のたびにほぼリアルタイムで処理する方式はどれですか?

