第6章 · セキュリティ·v1.0.0·更新 2026/7/17·読了目安 約14分
変更要約: 初版
6.1ファイアウォールによるトラフィックフィルタ
この節の要点
ネットワークの出入口で通信を選別するファイアウォールの役割、通す/止めるを決める許可(permit)と拒否(deny)のルール、既定で止めて必要な分だけ開ける既定拒否の考え方、そして通信の状態を覚えて戻りを自動で通すステートフルの仕組みを、「この通信が届かないのはフィルタのせいか」を見分ける基礎として学びます。
ネットワークのサポートでは、「特定のサービスにだけつながらない」という相談がよくあります。その原因の一つが、通信の出入口に置かれたファイアウォールによるフィルタです。ファイアウォールは、どの通信を通し(許可/permit)、どの通信を止める(拒否/deny)かをルールで判断する「関所」であり、既定では止めておいて必要な分だけ開ける既定拒否という考え方で守りを固めます。この節では、ファイアウォールの基本動作、よく止められる典型的なポート/プロトコル、そして通信の状態を覚えるステートフルの仕組みを、「届かない原因がフィルタなのか」を切り分ける視点で学びます。
6.1.1ファイアウォールの役割とルール
- ファイアウォール=信頼度の違うネットワークの境界(例:社内LANとインターネットの間)に置き、通過する通信をルールで選別する機器やソフト。「通す/止める」を判断することで、外からの不正なアクセスや内部からの不要な通信を制限する。
- 通信を通す指示が許可(permit)、止める指示が拒否(deny)。ルールは主に送信元/宛先のIPアドレスとポート番号/プロトコル(例:TCP443やUDP53)を条件に判断する。どの条件に一致したら通す・止めるかを1行ずつ並べたものがルールの集まり。
- 守りの基本は既定拒否(default deny)=「明示的に許可したもの以外はすべて止める」。必要なサービス(例:Web閲覧のHTTPS)だけを許可で開け、それ以外は既定で閉じておくことで、開けっ放しの穴を減らす。

