変更要約: AZ-700 第2章を深掘り(図ja化・比較表/シナリオ/FAQ/ひっかけ/深掘り段落を全節に追加)
2.1VPN Gateway によるサイト間/P2S 接続
オンプレミスや個々のクライアントを Azure に暗号化トンネルで接続する VPN Gateway を理解します。サイト間(S2S)・ポイント対サイト(P2S)・VNet 間の接続方式が AZ-700 のハイブリッドネットワークの基礎です。
オンプレと Azure をインターネット経由で安全に結ぶには、暗号化された VPN トンネルを張ります。これを担うのが VPN Gateway です。
2.1.1VPN 接続の種類
- サイト間(S2S):オンプレの拠点全体を IPsec トンネルで Azure に接続する(ローカルネットワークゲートウェイでオンプレ側を表現)。
- ポイント対サイト(P2S):個々のクライアント PC から VNet へ接続する(在宅勤務など)。
- VNet 間:2 つの VNet を VPN Gateway 経由で接続する(ピアリングの代替/補完)。
- SKU と性能:ゲートウェイ SKU により帯域・トンネル数・冗長性(Active-Active)が変わる。
「拠点全体を暗号化接続=サイト間(S2S)」「個々の PC から接続=ポイント対サイト(P2S)」「オンプレ側の表現=ローカルネットワークゲートウェイ」「冗長性=Active-Active」 は AZ-700 で頻出です。VPN はインターネット経由の暗号化トンネル、専用線は ExpressRoute(次節)と区別しましょう。
VPN Gateway は専用のゲートウェイサブネット(GatewaySubnet)に配置します。サブネット設計時に確保しておきましょう。
VPN Gateway は VNet 側を表す 仮想ネットワークゲートウェイ(種類=VPN、GatewaySubnet に配置)と、オンプレ側を表す ローカルネットワークゲートウェイ(拠点のアドレス空間と VPN デバイスの公開 IP)、両者を結ぶ 接続(Connection)(共有キー=PSK)で構成します。SKU(VpnGw1〜5、AZ 付きはゾーン冗長)で帯域・トンネル数・BGP 対応・SLA が変わり、冗長構成には Active-Active(ゲートウェイに公開 IP を 2 つ)があります。S2S は ルートベース(複数トンネルや P2S と併用可・推奨)と ポリシーベース(単一トンネル・静的)に分かれ、BGP を有効にすると経路を動的に交換できます(オンプレ ASN と Azure 既定 ASN 65515)。P2S のプロトコルは OpenVPN/IKEv2/SSTP、認証は 証明書/Entra ID/RADIUS から選びます。VNet 間接続はピアリングでも可能ですが、別テナントや BGP/トンネル要件があるときに VPN を使います。
| 方式 | 接続元 | 特徴 |
|---|---|---|
| サイト間(S2S) | 拠点全体(VPN デバイス) | IPsec・ルート/ポリシーベース・BGP 可 |
| ポイント対サイト(P2S) | 個々のクライアント PC | OpenVPN/IKEv2/SSTP・証明書/Entra/RADIUS |
| VNet 間 | 2 つの VNet | 別テナントや BGP 要件で VPN を選択 |
シナリオ: 本社拠点を Azure に常時接続しつつ、在宅勤務者も個別に VNet へ接続させたい。→ ルートベースの VPN Gateway を作り、本社はサイト間(S2S・ローカルネットワークゲートウェイで表現)、在宅者はポイント対サイト(P2S・Entra ID 認証)で接続します。ルートベースなら S2S と P2S を 1 つのゲートウェイで併用できます。
FAQ: Q. ルートベースとポリシーベース、どちらを選ぶ? → A. 基本はルートベース(複数トンネル・P2S 併用・BGP 可)。ポリシーベースは単一トンネルの古い機器向けの静的方式です。Q. VNet 間はピアリングと VPN どちらが良い? → A. 低遅延・高帯域ならピアリング。別テナントや BGP/暗号トンネルが要るときは VPN を使います。
ひっかけ: 「ポリシーベース VPN でも P2S や複数 S2S トンネルを併用できる」は誤りです。それらはルートベースの機能。また「ローカルネットワークゲートウェイは Azure 側のゲートウェイ」も誤り(Azure 側は仮想ネットワークゲートウェイ、ローカルはオンプレ側の表現)。VPN はインターネット経由=ExpressRoute(専用線)とは別物です。
2.1.2この節のまとめ
- VPN Gateway=暗号化トンネル(S2S=拠点・P2S=クライアント・VNet 間)
- オンプレ側=ローカルネットワークゲートウェイ、冗長=Active-Active
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理解度チェック
(軽い確認用)Q1. オンプレミスの拠点全体を IPsec トンネルで Azure に接続する VPN の方式はどれですか?
Q2. 在宅勤務の個々のクライアント PC から VNet へ VPN 接続したい。どの方式ですか?
Q3. サイト間 VPN でオンプレミス側のネットワーク(アドレス空間とVPNデバイスの公開IP)を Azure 上で表現するものはどれですか?

