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第6章 · ストラテジ系·v1.0.0·更新 2026/7/9·読了目安 約15分

変更要約: 初版

6.1システム戦略と企画

この節の要点

経営目標を実現する情報システム戦略と、全体最適の設計図であるエンタープライズアーキテクチャ(EA)を軸に、業務そのものを見直すBPR/BPM業務モデリング、定型作業を自動化するRPA、事業モデルを変革するDXを学びます。さらにシステム化を進める際のシステム化計画要件定義、外部調達のRFI/RFP/相見積りソリューションビジネス(クラウド/SaaS活用)を、レベル3として調達プロセスの妥当性判断まで踏み込んで押さえます。

経営戦略を実現する手段としてITをどう使うかを定めるのが情報システム戦略です。応用情報のストラテジ系では、単に用語の定義を覚えるだけでなく、なぜその手順・その体系で進めるのが妥当なのかという因果関係まで問われます。戦略から全体最適の設計図(EA)に落とし込み、必要なら業務プロセス自体を作り変え、実際のシステム化・調達プロジェクトへとつなげる一連の流れと、それぞれの工程で何を判断材料にするかを理解することが土台になります。

6.1.1情報システム戦略とEA

  • 情報システム戦略=経営戦略・事業戦略を実現するために、情報システムをどう整備・活用するかを定めた中長期の方針。単なるIT部門の計画ではなく、経営目標との整合が出発点になります。
  • エンタープライズアーキテクチャ(EA)=組織全体の業務とシステムをビジネス・データ・アプリケーション・テクノロジの4体系で整理し、「現状(As-Is)」から「あるべき姿(To-Be)」への移行計画を描く手法。部門ごとに個別最適化されたシステムの乱立(サイロ化)を防ぎ、全体最適を図る狙いがあります。EAの策定・実行サイクルは、方針を定める「アーキテクチャ・ビジョン」→現状分析の「As-Is」→将来像の「To-Be」→両者の差分を埋める「移行計画」という順で進みます。

6.1.2BPR/BPM・業務モデリング・RPA・DX

  • BPR(Business Process Reengineering)=既存の業務プロセスをゼロベースで根本的に見直し、再設計する取り組み。単なる部分改善ではなく、組織構造や業務フローの抜本的な変革を指します。BPM(Business Process Management)=業務プロセスを継続的に可視化・分析・改善していくマネジメント手法(PDCAに近い改善サイクルを業務プロセスに適用)。BPRが「一度の抜本改革」なら、BPMは「改善を回し続ける仕組み」です。
  • 業務モデリング=業務の流れや情報のやり取りを図式化して可視化する手法(例:業務フロー図、DFD(データフローダイアグラム))。現状把握と改善対象の特定に使い、後続の要件定義の入力にもなります。RPA(Robotic Process Automation)=定型的な事務作業(データ入力・転記・帳票出力など)をソフトウェアロボットが人に代わって自動実行する仕組み。人手不足対策・ヒューマンエラー削減に直結しますが、業務プロセス自体の見直し(BPR)を伴わずにRPA化すると非効率な手順をそのまま自動化してしまう点に注意が必要です。
  • DX(デジタルトランスフォーメーション)=デジタル技術の活用により、製品・サービス・ビジネスモデルそのもの、さらには組織文化までも変革し、競争上の優位性を確立すること。既存業務のIT化(デジタイゼーション)や部分的なデジタル化(デジタライゼーション)にとどまらず、事業モデルの変革まで踏み込む点が本質です。

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