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第6章 · ネットワークセキュリティ·v1.0.0·更新 2026/7/10·読了目安 約15分

変更要約: 初版

6.1セキュアプロトコルとVPN

この節の要点

IPパケットを暗号化・認証するIPsecESPAHIKE)のトランスポート/トンネルモード、Webの暗号化通信を支えるTLS、Webブラウザだけで使えるSSL-VPN、拠点間を結ぶサイト間VPNとリモートワーカー向けのリモートアクセスVPN、そしてNAT環境でIPsecを通すNAT-Tを学びます。

拠点間やリモートワーカーとの通信をインターネット経由で安全に行うには、盗聴・改ざん・なりすましへの対策が欠かせません。ネットワークスペシャリストには、要件(拠点間の常時接続か、外出先からの一時アクセスか)とセキュリティ要求(機密性まで必要か、完全性・送信元認証だけで足りるか)に応じて、IPsecのモード・SSL-VPNの方式を的確に選定・設計する能力が求められます。この節ではプロトコルの仕組みを踏まえた上で、構成判断の型を身につけます。

6.1.1IPsec(ESP・AH・IKE)

  • IPsec=IP層でパケット単位の認証・完全性・機密性を実現するプロトコル群。AH(認証ヘッダ)は送信元認証と完全性検証のみを提供し暗号化は行わないESP(暗号化ペイロード)はデータの暗号化に加え認証・完全性も提供でき、機密性が必要な通信ではESPを選ぶ。
  • トランスポートモード=元のIPヘッダはそのまま、ペイロード(上位層データ)のみを保護する方式。エンドツーエンド通信(ホスト間の直接通信)で使う。トンネルモード=元のIPパケット全体を新しいIPヘッダでカプセル化して保護する方式。拠点間VPN(ゲートウェイ間)で使い、内部ネットワークのアドレス構成を外部から隠せる。
  • IKE(Internet Key Exchange)=IPsec通信の前段で、両者の認証とSA(セキュリティアソシエーション)(暗号アルゴリズム・鍵などの合意事項)を確立するプロトコル。IKEフェーズ1でIKE SA(制御通信の保護)を、フェーズ2でIPsec SA(実データの保護)を確立する2段階構成。

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