Instiq
第4章 · セキュリティ運用の管理·v2.0.0·更新 2026/6/28·読了目安 約9分

変更要約: AZ-500 第4章を深掘り(図ja化・比較表/シナリオ/FAQ/ひっかけ/深掘り段落を全節に追加)

4.3ガバナンスとコンプライアンス

この節の要点

組織のルールを技術的に強制する Azure Policy、設定の雛形をまとめて適用する Azure Blueprints(※非推奨で 2026 年 7 月に廃止予定。後継は Azure Deployment Stacks+Azure Policy)、規制基準への適合を可視化する Defender for Cloud の 規制コンプライアンス を理解します。大規模環境を一貫して安全に保ちます。

大規模な環境では「人手のチェック」では一貫性を保てません。Azure Policyルールを技術的に強制し、コンプライアンス状態を継続的に評価します。

4.3.1ガバナンスの仕組み

Azure Policy が定義(許可リージョン限定・暗号化必須・タグ必須など)とイニシアチブ(複数ポリシーの束)をスコープ(管理グループ/サブスクリプション)へ割り当て、準拠/非準拠を評価し、effect(deny で作成拒否・audit で記録・deployIfNotExists で自動修復)を適用する様子と、Blueprints が設定の雛形をまとめて展開、Defender for Cloud の規制コンプライアンスが基準への適合を可視化する様子を示した図。
Azure Policy・Blueprints・規制コンプライアンス
  • Azure Policyルールを定義しスコープに割り当て、準拠/非準拠を継続評価する。
  • effectdeny(非準拠の作成を拒否)・audit(記録のみ)・deployIfNotExists(自動修復)など。
  • イニシアチブ:複数ポリシーを束ねた集合。基準(例: ISO/PCI)への対応をまとめて割り当てる。
  • Blueprints / 規制コンプライアンス設定の雛形をまとめて展開し、Defender for Cloud で基準への適合を可視化する。
試験ポイント

「ルールを技術的に強制=Azure Policy」「非準拠の作成を拒否=deny effect」「記録のみ=audit」「自動修復=deployIfNotExists」「複数ポリシーの束=イニシアチブ」「基準への適合を可視化=Defender for Cloud の規制コンプライアンス」 は AZ-500 で頻出です。RBAC が「誰が何を」なら、Policy は「リソースがどうあるべきか」を強制します。

補足

RBAC(認可)と Azure Policy(リソースの状態の強制)は役割が異なります。両方を組み合わせて最小権限かつ準拠した環境を保ちます。

effect は挙動が大きく異なるため整理が要ります。deny は非準拠リソースの作成/更新を拒否、audit/auditIfNotExists は記録のみ、append は不足プロパティを付与、modify はタグ等を変更、deployIfNotExists は不足する関連リソース(例:診断設定)を自動展開します。後者 2 つは実際に変更を加えるため マネージド ID と修復タスク(リメディエーション)が必要です。スコープは 管理グループ→サブスクリプション→リソースグループ の階層で継承され、例外は 除外(exclusion)適用しない(exemption) で表現します。deny を後から割り当てても既存の非準拠リソースは消えず「非準拠」と評価されるだけなので、是正は修復タスクで行います。なお Azure Blueprints は現在 Template Specs+デプロイスタック への移行が案内されている点も新しめの観点です。組織全体の土台設計は Azure Landing Zone(管理グループ階層・ポリシー・ネットワークの既定)として体系化されています。

観点Azure RBACAzure Policy
問い誰が何をできるかリソースはどうあるべきか
対象プリンシパルの操作権限リソースの構成/状態
代表例Reader/Contributor/Owner暗号化必須・許可リージョン限定
補足

シナリオ: 「すべてのストレージは診断設定が有効でなければならない」を組織全体に強制し、既存分も自動で是正したい。→ deployIfNotExists のポリシー(イニシアチブに含めてもよい)を管理グループに割り当て、マネージド ID を付与、修復タスクを実行して既存リソースにも診断設定を展開します。新規作成分は以後自動で準拠します。

補足

FAQ: Q. Policy で既存の非準拠リソースは自動で消えますか? → A. いいえ。deny は新規の作成/更新を止めるだけで、既存分は「非準拠」と評価されます。是正は修復タスク(modify/deployIfNotExists)で行います。Q. RBAC で代用できますか? → A. できません。RBAC は権限、Policy はリソースの状態を強制するもので役割が異なり、併用します。

注意

ひっかけ: 「deny ポリシーを割り当てると既存の非準拠リソースが削除/修正される」は誤りです。deny は新規の作成/更新を拒否するだけで、既存分は非準拠評価のまま。自動修正は modify や deployIfNotExists +修復タスクの役割です。また「Azure Policy はアクセス権を制御する」も誤り(それは RBAC)。

4.3.2この節のまとめ

  • Azure Policy=ルールの技術的強制(deny/audit/deployIfNotExists・イニシアチブ)
  • 規制コンプライアンス=基準への適合を可視化(Defender for Cloud)

進捗の記録にはログインが必要です。

理解度チェック

(軽い確認用)

Q1. 「すべてのリソースは特定リージョンのみ」「暗号化必須」などの組織ルールを技術的に強制したい。何を使いますか?

Q2. 非準拠なリソースの作成自体をブロックする Azure Policy の effect はどれですか?

Q3. 複数の Azure Policy を束ね、ISO や PCI などの基準対応をまとめて割り当てたい。何を使いますか?

理解度を確認第4章「セキュリティ運用の管理」の問題を解く

学習の記録を残しませんか

参考書はすべて無料で読めます。無料登録すると、問題集での演習・既読と進捗の記録・間違えた問題の復習・ハイライトが使えます。