Instiq
第4章 · セキュリティ運用の管理·v2.0.0·更新 2026/6/28·読了目安 約9分

変更要約: AZ-500 第4章を深掘り(図ja化・比較表/シナリオ/FAQ/ひっかけ/深掘り段落を全節に追加)

4.2Microsoft Sentinel(SIEM / SOAR)

この節の要点

クラウドネイティブな SIEM(セキュリティ情報イベント管理) かつ SOAR(自動対応) である Microsoft Sentinel を理解します。データコネクタで広く収集し、分析ルールで脅威を検知、プレイブックで自動対応します。

個々のログを見るだけでは、組織全体の攻撃を把握しきれません。Sentinel は多数のソースを横断して相関分析・検知・調査・自動対応を行うクラウド SIEM/SOAR です。

4.2.1Sentinel の構成要素

データコネクタ(Entra・Office 365・Defender・各種クラウド/オンプレ)が Log Analytics 上の Microsoft Sentinel へログを取り込み、分析ルールが相関してインシデントを生成、調査(ハンティング・エンティティ相関)を経て、プレイブック(Logic Apps による SOAR の自動対応)が実行される流れを示した図。
Microsoft Sentinel の流れ
  • データコネクタ:Entra・Microsoft 365・Defender・他クラウド/オンプレなど多様なソースを取り込む
  • 分析ルール:取り込んだログを相関して脅威を検知し、インシデントを生成する。
  • 調査/ハンティング:インシデントのエンティティ相関や、KQL での能動的な脅威ハンティングを行う。
  • プレイブックLogic Apps による自動対応(SOAR)。通知・チケット起票・隔離などを自動化する。
試験ポイント

「クラウドネイティブな SIEM=Microsoft Sentinel」「多様なソースを取り込む=データコネクタ」「相関して検知しインシデント化=分析ルール」「自動対応(SOAR)=プレイブック(Logic Apps)」 は AZ-500 で頻出です。Sentinel は Log Analytics ワークスペース上で動く点も押さえましょう。

コツ

Defender for Cloud がリソースの「態勢と保護」を担うのに対し、Sentinel は組織横断の「検知・調査・対応(SIEM/SOAR)」を担います。両者は補完関係です。

分析ルールにはいくつか種類があります。スケジュールクエリルール は KQL を定期実行してインシデントを作り、Microsoft セキュリティ ルールは Defender 系アラートをそのまま Sentinel のインシデントに昇格、Fusion は機械学習で複数の弱いシグナルを相関し多段攻撃を検知、異常検知(UEBA) はユーザー/エンティティの振る舞いから逸脱を見つけます。取り込みコストは課金に直結するため、生ログをそのまま入れず DCR(データ収集規則) や基本(Basic)ログ層で取り込み前にフィルタ/分類するのが実務的です。脅威の文脈づけには 脅威インテリジェンス コネクタ(TI フィード)や ウォッチリスト を使い、検知の網羅性は MITRE ATT&CK のマッピングで可視化します。SOAR の自動化は オートメーションルール(インシデント発生時の振り分け・タグ付け・担当割当)と、それが呼び出す プレイブック(Logic Apps の具体的なアクション)の二段構えで設計します。

役割Defender for CloudMicrosoft Sentinel
主目的態勢管理+ワークロード保護(CSPM/CWP)検知・調査・対応(SIEM/SOAR)
対象範囲Azure/マルチクラウドのリソース組織横断(多様なソース)
自動対応ワークフロー自動化(一部)プレイブック(Logic Apps)
補足

シナリオ: 不審なサインインを検知したら、当該ユーザーを自動で一時無効化し SOC に通知したい。→ Sentinel の分析ルールで条件を定義してインシデント化し、オートメーションルールから Entra ID のユーザー無効化と Teams 通知を行うプレイブック(Logic Apps)を呼び出します。誤検知に備え、まずは通知のみで運用検証してから無効化を有効にします。

補足

FAQ: Q. Sentinel は Log Analytics と別物ですか? → A. Sentinel は Log Analytics ワークスペース上で動く機能群です。取り込んだログは同じワークスペースに入り、KQL で扱えます。Q. 取り込みコストを抑えるには? → A. DCR や基本ログ層で取り込み前にフィルタし、不要な詳細ログは Storage アーカイブへ回します。

注意

ひっかけ: 「プレイブック自体が脅威を検知する」は誤りです。検知は分析ルール(インシデント生成)の役割で、プレイブックはその後の自動対応(SOAR)を担います。また「Sentinel は Defender for Cloud の代わり」も誤り(態勢・保護は Defender、横断的な検知/対応は Sentinel で補完関係)。

4.2.2この節のまとめ

  • Sentinel=クラウド SIEM/SOAR(コネクタ→分析ルール→インシデント→プレイブック)
  • SOAR の自動対応=プレイブック(Logic Apps)

進捗の記録にはログインが必要です。

理解度チェック

(軽い確認用)

Q1. 多様なソースのログを横断して相関分析し、脅威の検知・調査・自動対応を行うクラウドネイティブな SIEM/SOAR はどれですか?

Q2. Sentinel で検知したインシデントに対する自動対応(通知・隔離・チケット起票など)を実装するものはどれですか?

Q3. Sentinel に多様なソース(Entra・Microsoft 365・Defender 等)のログを取り込むために構成するものはどれですか?

理解度を確認第4章「セキュリティ運用の管理」の問題を解く

学習の記録を残しませんか

参考書はすべて無料で読めます。無料登録すると、問題集での演習・既読と進捗の記録・間違えた問題の復習・ハイライトが使えます。