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第3章 · 事業継続の設計·v2.0.0·更新 2026/6/3·読了目安 約10分

変更要約: AZ-305 第3章を深掘り(比較表・シナリオ・FAQ・ひっかけ・深掘り段落を各節に追加、図を日本語版に対応)

3.1バックアップとデータ保護の設計

この節の要点

データ保護の設計——Azure Backup復旧ポイント(RPO)/保持論理削除/不変ストレージgeo 冗長ストレージ(GRS)——を理解します。データ消失や誤操作から確実に復旧します。

事業継続の第一歩はデータ保護です。Azure Backup で一元的にバックアップし、ストレージの冗長性で地域障害に備えます。

3.1.1バックアップと冗長性

Azure のデータ保護を示した図。Azure Backup(Recovery Services コンテナー)が VM/SQL/Files/Blob 等をポリシーでスケジュールバックアップし、復旧ポイントを保持期間に応じて保管、ストレージの冗長性として LRS(単一データセンター内3重)・ZRS(ゾーン間)・GRS/RA-GRS(別リージョンへ複製・地域障害対策)を選択、論理削除(soft delete)や不変ストレージ(WORM)で誤削除/改ざんから保護する構成を示した図。
バックアップと冗長性
  • Azure Backup:VM/SQL/Files 等をポリシーでスケジュールバックアップし、復旧ポイントを保持。
  • ストレージ冗長性LRS(DC 内)<ZRS(ゾーン間)<GRS/RA-GRS(別リージョン)。地域障害は GRS。
  • 論理削除/不変ストレージsoft delete で誤削除を救済、WORM で改ざん防止。
  • RPO/保持:許容データ損失と保持期間に応じてバックアップ頻度/世代を設計する。
試験ポイント

「一元バックアップ=Azure Backup(Recovery Services コンテナー)」「地域障害対策=GRS/RA-GRS」「ゾーン障害耐性=ZRS」「誤削除の救済=soft delete」「改ざん防止=不変ストレージ(WORM)」 は AZ-305 で頻出です。読み取りアクセスも必要な geo 冗長は RA-GRS を選びます。

AZ-305 のデータ保護設計は「RPO・保持・冗長性・改ざん耐性の要件を、どのサービスとどの構成で満たすか」を問います。Azure BackupRecovery Services コンテナー(VM/SQL in VM/Azure Files など)と Backup コンテナー(Azure SQL DB/Blob/ディスクなど新しめの対象)でワークロードを保護し、バックアップポリシーで頻度・保持(日/週/月/年の GFS)・即時復元を設計します。コンテナー自体は 論理削除(soft delete)不変コンテナー/MUA(多ユーザー承認)でランサムウェアや悪意ある削除に耐性を持たせ、geo 冗長コンテナーでリージョン障害にも備えます。ストレージ冗長性は障害ドメインの広さで選び、LRS(単一 DC 内 3 重)<ZRS(ゾーン間)<GRS(別リージョンへ非同期複製、既定は読み取り不可)<RA-GRS(geo 複製を読み取り可能)。データ単位の保護として、Blob/Files の soft delete、Blob の バージョニング不変ストレージ(時間ベース/法的保持の WORM)を組み合わせます。設計の要は、ビジネスの RPO/保持/コンプライアンスから逆算して、バックアップ頻度・保持世代・冗長性レベル・改ざん耐性を過不足なく組むことです。

冗長性複製範囲耐える障害
LRS単一 DC 内 3 重ディスク/ノード障害
ZRSリージョン内の複数ゾーンゾーン(DC)障害
GRS別リージョンへ非同期複製地域障害(読み取りは不可)
RA-GRSGRS+セカンダリ読み取り可地域障害+読み取り継続
補足

シナリオ:本番 VM とファイル共有を、ランサムウェアや誤削除・地域災害から守りたい。バックアップ自体も消されないようにしたい。→ Azure Backup で日次バックアップ+GFS 保持を設定し、コンテナーに論理削除不変コンテナー/MUA(多ユーザー承認)を有効化。geo 冗長コンテナーでリージョン障害に備えます。Blob はバージョニング+不変ストレージ(WORM)で改ざん/削除を防ぎます。

補足

FAQ:GRS と RA-GRS の違いは? どちらも別リージョンへ非同期複製しますが、GRS はセカンダリを通常は読めず、Microsoft 主導/アカウントフェイルオーバー時にアクセス可能になります。RA-GRSセカンダリを常時読み取り可能で、リージョン障害時に読み取りを継続したり、地理的に近い読み取りを行えます。読み取り継続要件があれば RA-GRS を選びます。

注意

ひっかけ:「ゾーン障害に耐えたい」のに LRS のままにするのは誤り——LRS は単一 DC 内の冗長で、ゾーン障害には ZRS 以上が必要です。また「バックアップを取っている」だけでランサムウェア対策を満たすと考えるのも誤りで、論理削除+不変コンテナー(MUA)でバックアップ自体の削除/暗号化を防ぐ設計が要ります。

3.1.2この節のまとめ

  • 保護=Azure Backup+ストレージ冗長性(LRS/ZRS/GRS)
  • 救済=soft delete/不変ストレージ(WORM)

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理解度チェック

(軽い確認用)

Q1. リージョン全体の障害に備え、ストレージを別リージョンへ自動複製したい。どの冗長性を選びますか?

Q2. VM や SQL を共通ポリシーでスケジュールバックアップし、復旧ポイントを一元管理したい。何を使いますか?

Q3. 誤って削除された Blob を一定期間内なら復元できるようにしたい。何を有効にしますか?

理解度を確認第3章「事業継続の設計」の問題を解く