変更要約: AZ-305 第3章を深掘り(比較表・シナリオ・FAQ・ひっかけ・深掘り段落を各節に追加、図を日本語版に対応)
3.3ディザスタリカバリの設計
災害復旧の設計——Azure Site Recovery(ASR)、リージョンペア、RTO/RPO、データベースの geo レプリケーション/フェイルオーバーグループ——を理解します。リージョン障害から復旧する戦略を設計します。
リージョン障害には別リージョンへの複製とフェイルオーバーで備えます。VM は ASR、DB は geo レプリケーションが中心です。
3.3.1DR の手段と指標
- Azure Site Recovery(ASR):VM を別リージョンへ継続レプリケーションし、フェイルオーバー/フェイルバック。
- リージョンペア:地理的に離れたペアリージョンへ複製し、地域災害に備える。
- DB の geo レプリケーション:SQL はアクティブ geo レプリケーション/フェイルオーバーグループ、Cosmos はマルチリージョン書き込み。
- RTO/RPO:RTO=復旧時間、RPO=データ損失。要件が DR 構成(複製頻度/待機系)を決める。
「VM のリージョン間 DR=Azure Site Recovery」「SQL のリージョン間 DR=アクティブ geo レプリケーション/フェイルオーバーグループ」「Cosmos のマルチリージョン書き込み」「ストレージの geo 冗長=GRS」、そして RTO/RPO で構成を選ぶ は AZ-305 で頻出です。フェイルオーバーグループは接続文字列を変えずに自動フェイルオーバーできます。
AZ-305 の DR 設計は「RTO/RPO の要件を、どの複製手段とフェイルオーバー方式で満たすか」を問います。RPO(目標復旧時点)は許容データ損失、RTO(目標復旧時間)は復旧までの許容時間で、厳しいほど常時稼働の待機系(=コスト)が必要です。Azure Site Recovery(ASR)は VM をブロックレベルで別リージョンへ継続レプリケーションし、リカバリプランで順序立てたフェイルオーバー(テストフェイルオーバーで無停止検証可)とフェイルバックを行います。データベースは、Azure SQL Database がアクティブ geo レプリケーション(読み取り可能なセカンダリ)とフェイルオーバーグループ(リスナー経由で接続文字列を変えずに自動/手動フェイルオーバー)を提供し、SQL Managed Instance はフェイルオーバーグループ対応。Cosmos DB はマルチリージョン書き込み(マルチマスター)で各リージョンが書き込み可能になり、RPO/RTO をほぼゼロにできます。Storage は GRS/RA-GRS で別リージョンへ複製し、アカウントフェイルオーバーで昇格します。リージョンは Azure リージョンペア(計画メンテの順次適用や復旧優先度で有利)を基本に選びます。DR 戦略は AWS と同様にバックアップ&リストア<パイロットライト<ウォームスタンバイ<アクティブ/アクティブのスペクトルで、RTO/RPO とコストのトレードオフで選び、定期的なフェイルオーバー演習で実効性を検証します。
| 対象 | リージョン間 DR の手段 | 要点 |
|---|---|---|
| 仮想マシン | Azure Site Recovery(ASR) | 継続レプリケーション・リカバリプラン |
| Azure SQL Database | フェイルオーバーグループ/geo レプリケーション | 接続文字列を変えず自動フェイルオーバー |
| Cosmos DB | マルチリージョン書き込み | 各リージョンで書き込み可・RPO/RTO 極小 |
| ストレージ | GRS/RA-GRS | 別リージョン複製・アカウントフェイルオーバー |
シナリオ:基幹アプリ(IaaS の VM 群+Azure SQL Database)を、リージョン障害でも RTO 数十分・RPO 数分で別リージョンに復旧したい。→ VM は ASR で別リージョンへ継続レプリケーションし、リカバリプランで起動順序を定義(テストフェイルオーバーで検証)。DB は フェイルオーバーグループで別リージョンへ複製し、リスナー経由で接続文字列を変えずに切替。リージョンはリージョンペアを選び、定期的にフェイルオーバー演習を行います。
FAQ:アクティブ geo レプリケーションとフェイルオーバーグループの違いは? どちらも Azure SQL を別リージョンへ複製しますが、フェイルオーバーグループはリスナー(読み書き/読み取り専用エンドポイント)を提供し、接続文字列を変えずにグループ単位で自動/手動フェイルオーバーできます。アクティブ geo レプリケーションは個々の DB 単位で読み取り可能セカンダリを作る、よりきめ細かい手段です。運用簡便性ならフェイルオーバーグループが定番です。
ひっかけ:リージョン間の VM 災害復旧に Azure Backup だけで対応しようとするのは弱い設計。Backup は復旧ポイントからの復元であり RTO が長くなりがちです。低 RTO のリージョン間フェイルオーバーは ASR(継続レプリケーション)が適します。また Cosmos DB の DR を SQL と同じ「フェイルオーバーグループ」で考えるのも誤りで、Cosmos はマルチリージョン書き込みが中心です。
3.3.2この節のまとめ
- VM=ASR(リージョン間複製/フェイルオーバー)/DB=geo レプリケーション
- 指標=RTO(復旧時間)/RPO(データ損失)で構成選択
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理解度チェック
(軽い確認用)Q1. オンプレや Azure の VM を、別リージョンへ継続レプリケーションして災害時にフェイルオーバーさせたい。何を使いますか?
Q2. Azure SQL Database を別リージョンへ複製し、接続文字列を変えずに自動フェイルオーバーさせたい。何を使いますか?
Q3. DR 構成を選ぶ際の主要な 2 指標として正しいものはどれですか?

