第4章 · セキュリティと開発技術·v1.0.0·更新 2026/7/9·読了目安 約18分
変更要約: 初版
4.3システム開発技術(オブジェクト指向・UML・設計・テスト)
この節の要点
開発プロセス(要件定義→外部設計→内部設計→プログラミング→テスト)、オブジェクト指向の三大要素(カプセル化・継承・多相性(ポリモーフィズム))、UML(クラス図・ユースケース図・シーケンス図)による設計の可視化、モジュール分割の尺度(結合度・強度)、テスト技法(ホワイトボックステストの網羅基準・ブラックボックステストの同値分割/限界値分析)、レビュー手法をレベル3の深さで学びます。
システム開発技術の問題で失点しやすいのは、似た用語の境界線を曖昧に覚えていることです。「外部設計と内部設計はどちらがユーザー視点か」「結合度は低いほど良いのか高いほど良いのか」「ホワイトボックステストの網羅基準はどれが最も厳格か」といった対になる概念の相対関係を正確に押さえることが、応用情報レベルでは得点に直結します。この節では開発プロセスの流れに沿って、オブジェクト指向・UML・モジュール設計・テスト技法を一気通貫で整理します。
4.3.1開発プロセスとオブジェクト指向
- 開発プロセス=要件定義→外部設計(概要設計)(利用者視点の画面・帳票・インタフェース設計)→内部設計(詳細設計)(開発者視点のモジュール構造・アルゴリズム・データ構造の設計)→プログラミング→テストという流れ。外部設計はユーザーが確認できる仕様、内部設計はユーザーには見えない実装寄りの仕様という視点の違いを区別する。
- オブジェクト指向の三大要素=カプセル化(データとそれを操作する処理をひとつにまとめ、外部から不要な内部詳細を隠す情報隠蔽を実現)/継承(既存クラス=スーパークラスの性質を引き継いで新クラス=サブクラスを定義し、共通部分の再利用と差分の追加を両立)/多相性(ポリモーフィズム)(同じメソッド呼び出しでも、呼び出すオブジェクトの実際の型によって異なる処理が実行される性質。オーバーライドで実現)。
- カプセル化=隠す、継承=引き継ぐ、多相性=同じ呼び方で違う動きをする、という役割の違いを区別する。例えば「図形」スーパークラスの
面積を求める()メソッドを「円」「四角形」の各サブクラスがそれぞれ独自の計算式でオーバーライドすれば、呼び出し側は図形の種類を意識せず同じメソッド呼び出しで正しい面積を得られる(多相性の典型例)。

