変更要約: 各節に図(figure)を追加=cert-figure-retrofit。SC-500 第3章を新規作成(ドメイン3「コンピュートの保護」: AI セキュリティ=SharePoint 過剰露出/Purview DSPM for AI/Copilot Studio リアルタイム保護/Entra Agent ID・条件付きアクセス/Defender XDR ブラスト半径/APIM AI Gateway・Foundry ガードレール/Defender for AI・データ&AI ダッシュボード、サーバー/VM=Bastion・JIT/ディスク暗号化・信頼された起動/Defender for Servers・エージェントレス/Azure Arc/Machine Configuration、アプリ基盤=Defender for Containers/ACR・AKS/App Service・Functions・Logic Apps/WAF・API Management)
3.1AI ソリューションのセキュリティ
SC-500 が AZ-500 から大きく拡張した領域です。SharePoint のデータ過剰露出の特定、Microsoft Purview DSPM による Copilot・AI アプリのリスク把握、Copilot Studio エージェントのリアルタイム保護、Microsoft Entra Agent ID の条件付きアクセスとブラスト半径分析、Microsoft Foundry の AI Gateway とガードレール、Defender for Cloud の Defender for AI と「データと AI のセキュリティ」ダッシュボードを学びます。
生成 AI と エージェント(自律的にツールを呼んで動く AI)は、新しい攻撃面をもたらします。AI は大量のデータにアクセスできるため「ユーザーがアクセスすべきでないデータを Copilot 経由で引き出す(過剰露出)」リスクがあり、プロンプトインジェクション(悪意ある入力で指示を乗っ取る)や、エージェントが自律的に誤った行動をとるリスクもあります。SC-500 では、これらを Microsoft の各サービスでどう特定・保護・監視するかを問われます。
3.1.1データの過剰露出と Purview DSPM
Microsoft 365 Copilot はユーザーがアクセス権を持つコンテンツを横断して回答を生成します。そのため、SharePoint/OneDrive で「広すぎる共有」になっているサイトやファイルがあると、Copilot がそれを要約・露出してしまいます。SharePoint の過剰露出の特定 と、Microsoft Purview DSPM(Data Security Posture Management for AI) を使った「Copilot や AI アプリが扱う機微データのリスク可視化」が対策の起点です。DSPM for AI は、AI とのやり取りで機微データがどう使われているかを可視化し、ラベル付け・アクセス見直し・DLP などの是正につなげます。
3.1.2Copilot Studio エージェントのリアルタイム保護
Copilot Studio で作るカスタムエージェントには、リアルタイム保護 を有効化して、プロンプトインジェクションや機微データの漏洩、有害な応答といった実行時のリスクを検知・ブロックします。これは「作る時の設計」だけでなく「動いている最中の保護」を提供する点が重要です。
3.1.3Entra Agent ID—エージェントの ID とブラスト半径
エージェントは自律的に行動するため、人間と同じように ID を持って統制する必要があります。Microsoft Entra Agent ID はエージェントに ID を与え、条件付きアクセス を適用して「どのエージェントが・どの条件で・何にアクセスできるか」を制御します。万一エージェントが侵害された場合にどこまで影響が及ぶか(ブラスト半径)を Microsoft Defender XDR で分析し、アクセスを最小化・無効化します。エージェントの ID とアクセスの棚卸し・管理も継続的に行います。
3.1.4Microsoft Foundry の AI Gateway とガードレール
Azure 上で生成 AI アプリを構築する Microsoft Foundry に対しては、Azure API Management の AI Gateway を配置して、モデルへのアクセスを集中的に認証・レート制限・監視・トークン課金管理します(バックエンドのモデルキーを隠蔽し、利用を統制)。さらに Foundry 側で ガードレール(エージェントセキュリティ) を構成し、プロンプトシールド・有害コンテンツのフィルタリング・出力制限を適用します。実行時の脅威保護は次の Defender for AI が担います。
3.1.5Defender for AI とデータ&AI セキュリティダッシュボード
Microsoft Defender for Cloud の Defender for AI Service(クラウドワークロード保護の一プラン)を有効化すると、AI ワークロードへの実行時の脅威(プロンプトインジェクションの試行、資格情報の不正利用、機微データの抜き取りなど)を検知してアラートします。全体像は Defender for Cloud の データと AI のセキュリティ ダッシュボード で監視します。M365 側では Microsoft 365 管理センターでエージェントを管理 し、組織で使われるエージェントを統制します。
| リスク/目的 | 機能 | 要点 |
|---|---|---|
| Copilot による機微データの過剰露出 | SharePoint 過剰露出の特定/Purview DSPM for AI | 共有範囲とラベル/DLP を是正 |
| カスタムエージェントの実行時リスク | Copilot Studio のリアルタイム保護 | インジェクション/漏洩/有害応答をブロック |
| エージェントのアクセス統制 | Entra Agent ID+条件付きアクセス | エージェントに ID・最小特権 |
| 侵害時の影響範囲の把握 | Defender XDR でブラスト半径分析 | 影響範囲を見てアクセス無効化 |
| Foundry のモデルアクセス統制 | APIM の AI Gateway+Foundry ガードレール | 認証/レート/トークン管理+プロンプトシールド |
| AI ワークロードの実行時脅威検知 | Defender for AI+データ&AI ダッシュボード | ワークロード保護プラン・集中監視 |
混同に注意:
①Purview DSPM for AI(データの過剰露出/機微データ利用の態勢可視化=事前)とDefender for AI(AI ワークロードへの実行時脅威検知)。
②Copilot Studio リアルタイム保護(カスタムエージェントの実行時保護)とEntra Agent ID(エージェントの ID とアクセス統制)。
③AI Gateway(APIM 側でモデルアクセスを集中統制)とFoundry ガードレール(モデル/エージェント側の安全フィルタ)。
「AI セキュリティの要件 → 機能」が頻出。例:「Copilot が機微データを露出しないよう過剰共有を特定」=SharePoint 過剰露出特定/Purview DSPM、「エージェントに条件付きアクセスを適用」=Entra Agent ID、「侵害エージェントの影響範囲を把握」=Defender XDR ブラスト半径、「Foundry のモデルアクセスを集中認証/レート制限」=APIM の AI Gateway、「AI ワークロードの実行時脅威を検知」=Defender for AI。
3.1.6この節のまとめ
- AI 特有のリスク=過剰露出・プロンプトインジェクション・エージェントの自律的誤動作
- 事前の態勢:SharePoint 過剰露出特定+Purview DSPM for AI。実行時:Copilot Studio リアルタイム保護・Defender for AI
- エージェント統制:Entra Agent ID+条件付きアクセス、Defender XDR でブラスト半径。Foundry:APIM の AI Gateway+ガードレール
進捗の記録にはログインが必要です。
理解度チェック
(軽い確認用)Q1. Microsoft 365 Copilot が機微データを過剰に露出しないよう、Copilot や AI アプリが扱う機微データのリスクを可視化するのはどれですか?
Q2. 自律的に行動する AI エージェントに ID を与え、条件付きアクセスでアクセスを統制する Microsoft の機能はどれですか?
Q3. 侵害された AI エージェントがどこまで影響を及ぼすか(ブラスト半径)を分析するのに使うのはどれですか?
Q4. Microsoft Foundry のモデルへのアクセスを集中的に認証・レート制限・トークン管理し、バックエンドのキーを隠蔽するのはどれですか?
Q5. AI ワークロードへの実行時の脅威(プロンプトインジェクションの試行や機微データの抜き取りなど)を検知してアラートする Defender for Cloud のプランはどれですか?
Q6. Copilot Studio で作成したカスタムエージェントに対し、プロンプトインジェクションや機微データ漏洩を実行時に検知・ブロックするには何を有効化しますか?

