Instiq
第1章 · セキュリティ戦略とベストプラクティス·v1.0.0·更新 2026/6/28·読了目安 約14分

変更要約: SC-100 第1章を新規作成(ドメイン1「セキュリティのベストプラクティスと優先順位に沿った設計」: ゼロトラスト3原則/6領域/Conditional Access/RaMP、MCRA/MCSB/Defender for Cloud/Secure Score/攻撃類型別の備え、CAF/WAF/Azure ランディングゾーン/Azure Policy/DevSecOps/workload identity、レジリエンシ/business-critical 資産/BCDR/不変バックアップ/Azure Backup/Site Recovery/ランサムウェア優先順位/セキュリティ更新)。

1.3CAF・WAF と Azure ランディングゾーン、DevSecOps

この節の要点

Cloud Adoption Framework(CAF)と Azure Well-Architected Framework(WAF)に基づくセキュリティ/ガバナンス戦略、Azure ランディングゾーンによる統制の実装、CAF に沿った DevSecOps プロセスの設計を理解します。

ベストプラクティスは「組織全体の導入戦略」と「個々のワークロード設計」の両面に必要です。前者を CAF、後者を WAF が担います。アーキテクトはこの 2 つを混同せず、適材適所で使い分けます。

1.3.1CAF と WAF の役割分担

Cloud Adoption Framework(CAF)は、戦略→計画→準備→導入→統制→管理というクラウド導入の旅全体を導くガイダンスで、その Secure 手法と Govern 手法がセキュリティ/ガバナンス戦略を提供します。一方 Azure Well-Architected Framework(WAF)は、個々のワークロードを 5 つの柱(信頼性・セキュリティ・コスト最適化・オペレーショナルエクセレンス・パフォーマンス効率)で評価する設計品質のレンズです。「全社のガバナンス/導入戦略」なら CAF、「このワークロードのセキュリティ設計レビュー」なら WAF を選びます。

1.3.2Azure ランディングゾーンで統制を実装

CAF の戦略を実体化するのが Azure ランディングゾーン です。管理グループ階層・Azure Policy による集中ガードレール・サブスクリプションの構成・ネットワークと ID の土台を、コードで再現可能に整えます。これにより新規ワークロードは「最初からポリシー準拠」の区画に着地します。アーキテクトは「全社で逸脱を防ぐ統制をどこに置くか」を問われたら、ランディングゾーン+Azure Policy を設計の中核に据えます。

1.3.3CAF に沿った DevSecOps

DevSecOps は、セキュリティを開発ライフサイクルの左(早期)へ寄せる(シフトレフト)考え方です。脅威モデリング、コード/依存関係/シークレットのスキャン、IaC のポリシー検査、パイプラインへの workload identity(鍵を埋め込まない)を組み込み、リリース後は posture/脅威検知へ継続します。アーキテクトは「人手の門番」ではなく「自動ゲートで継続的に検証する」プロセスを CAF の Secure 手法に沿って設計します。

試験ポイント

決め手:「全社の導入/ガバナンス戦略・どこに統制を置くか」=CAF(+実装はランディングゾーン+Azure Policy)。「このワークロードの設計品質/セキュリティ柱でレビュー」=WAF。「パイプラインにセキュリティを組み込み早期検出」=DevSecOps(シフトレフト)。

注意

混同に注意:
①CAF(組織の導入の旅)と WAF(個別ワークロードの設計品質)を取り違えない。
②ランディングゾーンは「戦略」ではなく CAF を実装する「土台」。
③Azure Policy は予防/監査のガードレールであり、脅威検知(Defender)ではない。

CAF(全社の導入/ガバナンス戦略)、WAF(ワークロードの設計品質5柱)、ランディングゾーン+Azure Policy で統制を実装、DevSecOps のシフトレフトと workload identity を示す図。
全社戦略を統制に落とす

1.3.4この節のまとめ

  • CAF=全社のクラウド導入の旅(Secure/Govern 手法で戦略)。WAF=個別ワークロードを 5 柱で評価する設計品質レンズ
  • ランディングゾーン+Azure Policy=CAF を実装する統制の土台(最初からポリシー準拠の区画)
  • DevSecOps=シフトレフトでパイプラインに脅威モデリング/スキャン/workload identity を組み込む

進捗の記録にはログインが必要です。

理解度チェック

(軽い確認用)

Q1. 新規ワークロードが最初から組織のセキュリティポリシーに準拠して着地する区画を、全社で再現可能に用意したい。最適なのはどれですか?

Q2. 単一のワークロードの設計を、信頼性・セキュリティ・コスト・運用・性能の観点でレビューしたい。最適なフレームワークはどれですか?

Q3. 組織全体のクラウド導入とガバナンスの「戦略」を導くガイダンスはどれですか?

Q4. パイプラインにシークレットを埋め込まずに Azure リソースへ安全に認証させたい。DevSecOps の設計として最適なのはどれですか?

Q5. Azure Policy の役割として正しいのはどれですか?

理解度を確認第1章「セキュリティ戦略とベストプラクティス」の問題を解く