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第1章 · セキュリティ戦略とベストプラクティス·v1.0.0·更新 2026/6/28·読了目安 約15分

変更要約: SC-100 第1章を新規作成(ドメイン1「セキュリティのベストプラクティスと優先順位に沿った設計」: ゼロトラスト3原則/6領域/Conditional Access/RaMP、MCRA/MCSB/Defender for Cloud/Secure Score/攻撃類型別の備え、CAF/WAF/Azure ランディングゾーン/Azure Policy/DevSecOps/workload identity、レジリエンシ/business-critical 資産/BCDR/不変バックアップ/Azure Backup/Site Recovery/ランサムウェア優先順位/セキュリティ更新)。

1.1ゼロトラストと RaMP

この節の要点

ゼロトラストの 3 原則(明示的な検証・最小特権・侵害を前提)と 6 つの防御領域(ID/エンドポイント/アプリ/データ/インフラ/ネットワーク)、そして Rapid Modernization Plan(RaMP)による優先度付き導入を、アーキテクトの視点で理解します。

Microsoft Cybersecurity Architect は、事業の要件をセキュリティ能力へ翻訳し、設計を導きます。実装手順よりも「どの能力を、どの順で、どの製品で実現するか」という設計判断が問われます。その土台となる思想が ゼロトラスト(Zero Trust)です。

1.1.13 つの原則と 6 つの領域

ゼロトラストは 3 原則に集約されます。
明示的に検証する(ユーザー・場所・デバイス・サービスなど全シグナルで都度認可)、
最小特権アクセス(Just-In-Time/Just-Enough-Access・リスクベースのポリシー)、
侵害を前提とする(爆発半径の最小化・暗号化・分析による検知)。これを IDエンドポイントアプリケーションデータインフラストラクチャネットワーク の 6 領域へ一貫適用します。アーキテクトは「どの領域が最も弱いか」を評価し、投資の優先順位を決めます。

1.1.2ID を主要なコントロールプレーンに

境界が消失したクラウド前提では、ID がコントロールプレーン になります。中核は Microsoft Entra ID と、シグナル(ユーザーリスク・サインインリスク・デバイス準拠状態・場所)を評価して許可/ブロック/多要素を要求する Conditional Access(条件付きアクセス)です。アーキテクトはネットワーク制御を「補助」、ID 制御を「主」と位置づけ、すべてのリソースアクセスを Entra 認証の背後に集約する設計を推奨します。

1.1.3RaMP による優先度付き導入

ゼロトラストは一度に完成しません。RaMP(Rapid Modernization Plan)は、最も効果の高い成果(特権アクセスの保護・ユーザーアクセスとパスワードレス・データとアプリの保護など)を短期で実現できる順に並べたガイダンスです。アーキテクトは RaMP を使い、限られた予算と人員で「まず何を固めるか」を経営層へ説明します。包括的な参照アーキテクチャは MCRA が提供します(次節)。

試験ポイント

「要件 → 原則/領域」で考える。「デバイスの準拠状態でアクセスを絞る」=明示的検証+エンドポイント領域=Conditional Access。「管理者権限を常時持たせない」=最小特権=PIM。「漏えい後の横移動を抑える」=侵害前提=セグメンテーション+暗号化。導入順を問われたら RaMP(特権アクセスから)。

注意

混同に注意:
①ゼロトラストは「VPN を廃止して全公開」ではなく「常時検証」。
②ネットワーク分離はゼロトラストの一部だが、ID 制御の代替にはならない。
③RaMP(導入の優先順位)と MCRA(参照アーキテクチャ)は別物。

ゼロトラスト3原則(明示的検証/最小特権/侵害前提)、6領域(ID/端末/アプリ/データ/インフラ/NW)、ID を主とする Conditional Access と RaMP の優先導入を示す図。
ID を主に常時検証

1.1.4この節のまとめ

  • ゼロトラスト 3 原則=明示的に検証/最小特権/侵害を前提。6 領域(ID・エンドポイント・アプリ・データ・インフラ・ネットワーク)へ一貫適用
  • クラウドでは ID がコントロールプレーン=Entra ID+Conditional Access を主、ネットワークを補助に
  • 導入の優先順位は RaMP(特権アクセスから)、包括的参照は MCRA

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理解度チェック

(軽い確認用)

Q1. ゼロトラストの「侵害を前提とする」原則に最も直接対応する設計はどれですか?

Q2. クラウド中心の設計でアクセス制御の「主」とすべきコントロールプレーンはどれですか?

Q3. 限られた予算で「まず何から固めるか」をゼロトラスト導入の優先順位として示すガイダンスはどれですか?

Q4. デバイスの準拠状態とサインインリスクに応じてアクセスを許可/多要素/ブロックに分けたい。最適なのはどれですか?

Q5. ゼロトラストの 6 つの防御領域に含まれないものはどれですか?

理解度を確認第1章「セキュリティ戦略とベストプラクティス」の問題を解く