第5章 · ファイル共有サービス·v1.0.0·更新 2026/7/7·読了目安 約13分
変更要約: 初版(主題2.11・副主題2.11.1〜2.11.2に対応)
5.1Sambaの設定と管理
この節の要点
Windows クライアントとファイル・プリンタを共有するSambaの設定と管理を学びます。設定ファイル/etc/samba/smb.conf、デーモンsmbd・nmbd・winbinddの役割、testparmによる構文検証、smbpasswdによるSambaユーザー管理、smbstatus・smbcontrolによる運用監視、smbclient・net・samba-toolによるクライアント操作とAD連携、ユーザマッピングとgetfacl・setfaclによるACL管理を押さえます。
混在環境の現場では「Linux サーバーのファイルを Windows から普通のネットワークドライブとして使いたい」という要求が絶えません。Samba は SMB/CIFS プロトコルを実装し、Linux を Windows から見た共有サーバー(ときには AD ドメインメンバー)に変える中核コンポーネントです。202 試験でも重要度4と最重量級の副主題です。
5.1.1設定ファイルとデーモン
- 設定の本体=/etc/samba/smb.conf。
[global]セクションでサーバー全体の挙動(ワークグループ/ドメイン・セキュリティモード等)、[共有名]セクションで各共有のパスや権限を定義する。ログは既定で/var/log/samba/配下。 - smbd=ファイル・プリンタ共有本体(SMB/CIFS 接続を処理し認証・アクセス制御を行う)。nmbd=NetBIOS 名前解決とブラウジング(NetBIOS over TCP/IP・マスターブラウザ機能)を担当。winbindd=Windows ドメイン/AD のユーザー・グループ情報を Linux 側に取り込む(Unix アカウントとしてマッピングし、AD 統合認証を可能にする)。
5.1.2検証・運用・クライアントコマンド
- testparm=smb.conf の構文チェック(デーモン再起動前に必ず実行する定石。エラー・警告と実効設定を表示)。smbpasswd=Samba 独自のユーザーDB(パスワード)を管理(Unix アカウントとは別に Samba 用パスワードを設定・
smbpasswd -a userで追加)。 - smbstatus=現在の接続・ロック状況を表示(誰がどの共有に接続中か)。smbcontrol=稼働中の smbd/nmbd/winbindd に対して制御シグナルを送る(設定再読み込み等)。nmblookup=NetBIOS名前解決の確認(名前→IPの引き当てをテスト)。
- smbclient=FTP風の対話クライアントで共有に接続(
smbclient //server/share -U userで動作確認・ファイル転送)。net=Samba の汎用管理コマンド(ドメイン参加・共有一覧・ユーザー管理等の多目的サブコマンド群)。samba-tool=AD DC(ドメインコントローラ)としての Samba を管理(ドメイン・ユーザー・グループ・GPO 等)。

