変更要約: 初版(主題1.07・副主題1.07.1〜1.07.4に対応)
2.2基本的なネットワーク構成
ホストのネットワーク設定の参照・変更を学びます。ip コマンド(ip addr・ip route)と従来の ifconfig・route、インターフェイスの起動/停止(ifup・ifdown)、NetworkManager の nmcli、ホスト名(/etc/hostname)、名前解決の基本ファイル(/etc/hosts・/etc/nsswitch.conf)、デフォルトルートの設定、ping による疎通確認を押さえます。
IP の理屈(前節)を、実際のホスト設定に落とすのがこの節です。コマンドは新旧2系統——現行標準の ip コマンド一族と、今も試験範囲に残る従来の ifconfig/route ——の両方を答えられる必要があります。
2.2.1インターフェイスの設定と起動/停止
- 現行標準=ip コマンド:
ip addr(アドレス確認。ip aと略せる)・ip addr add 192.168.1.10/24 dev eth0(付与)・ip link set eth0 up/down(リンクの上げ下げ)。 - 従来系=ifconfig(表示・一時的な設定)・ifup eth0/ifdown eth0(設定ファイルに基づく起動/停止)。
- NetworkManager 環境=nmcli で恒久設定(
nmcli connection modify eth0 ipv4.addresses 192.168.1.10/24等)。ip/ifconfig の設定は再起動で消える一時変更、恒久化は nmcli/設定ファイル。 - ホスト名=/etc/hostname に恒久設定(実行時の確認・変更は hostname コマンド)。
2.2.2ルーティングと名前解決の基本設定
- デフォルトルート(デフォルトゲートウェイ)=宛先が自分のネットワーク外のパケットを託す出口。確認=
ip route(または route -n)・設定=ip route add default via 192.168.1.1。 - /etc/hosts=IP と名前の静的対応表(DNS より手前で引かれるのが通例)。小規模環境やテスト時の上書きに使う。
- /etc/nsswitch.conf=名前解決の参照順序(
hosts: files dns=hosts ファイル→DNS の順)を定める。 - 疎通確認の第一歩=ping(ICMP echo)。「IP には届くが名前で届かない→名前解決の問題」の切り分けに使う。
「アドレス確認=ip addr(旧 ifconfig)」「ルート確認=ip route(旧 route)」「ip での設定は一時的・恒久化は nmcli/設定ファイル」「hosts→DNS の順序を決めるのは nsswitch.conf」 が定番です。新旧コマンドの対応表(ip addr ↔ ifconfig/ip route ↔ route)はそのまま出題されます。
「外に出られないサーバー」を診る順で頭に入れましょう。まず ip addr で自分のアドレスとリンク状態(eth0 が UP か・アドレスが付いているか)を確認。次に ip route でデフォルトルートの有無を見ます——ここに default via … が無ければ、同一セグメント外へは一切出られません(ip route add default via <GW> で応急処置)。ゲートウェイへ ping 192.168.1.1 が通り、ping 8.8.8.8 も通るのに ping example.com だけ失敗するなら、IP 層は健全で名前解決の問題(次節の資材)と切り分けられます。もう1つの試験ポイントは一時と恒久の区別です:ip addr add や ifconfig での設定はメモリ上だけで再起動すると消えます。恒久化は NetworkManager 管理下なら nmcli connection modify+nmcli connection up、非管理ならディストリビューションの設定ファイル(+ifup/ifdown が読む定義)に書きます。「設定したのに再起動で消えた」というシナリオ問題は、この区別を試しています。
| 目的 | 現行(ip 系) | 従来 |
|---|---|---|
| アドレスの確認 | ip addr | ifconfig |
| ルーティングテーブル確認 | ip route | route -n |
| インターフェイス上げ下げ | ip link set eth0 up/down | ifup / ifdown(設定ファイル基準) |
| 恒久設定 | nmcli connection modify | ディストリの設定ファイル |
ひっかけ: 「ip addr add で設定した IP アドレスは再起動後も保持される」は誤りです。ip/ifconfig の変更は一時的で、恒久化には nmcli や設定ファイルが必要です。また「名前解決はまず DNS に問い合わせ、失敗したら /etc/hosts を見る」も誤りがち=順序は /etc/nsswitch.conf の定義次第で、通例は files(hosts)が先です。
2.2.3この節のまとめ
- 確認は ip addr/ip route(旧 ifconfig/route)・上げ下げは ip link set/ifup・ifdown
- ip の変更は一時的→恒久化は nmcli/設定ファイル。名前解決順は nsswitch.conf(通例 files→dns)・静的対応は /etc/hosts
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理解度チェック
(軽い確認用)Q1. サーバーのルーティングテーブルを確認して、デフォルトゲートウェイが設定されているかを調べたい。現行標準のコマンドは?
Q2. ip addr add で付与した IP アドレスが、再起動すると消えてしまった。恒久的に設定する方法として適切なのはどれ(NetworkManager 管理下)?
Q3. 名前解決で /etc/hosts と DNS のどちらを先に参照するかを決めている設定ファイルはどれ?

