変更要約: DP-900 第1章を AZ-900 基準まで深掘り(データ3種類+保存先比較表/役割比較表、OLTP/OLAP+ACID/データウェアハウス/ETL・ELT、シナリオ・FAQ・ひっかけ・クイズ増)
1.1データの種類とデータの役割
データの3つの種類(構造化・半構造化・非構造化)と、それぞれに向いた保存先、そしてデータに関わる主な役割(データ管理者・データエンジニア・データアナリスト)を理解します。DP-900 の出発点です。
データは「形」によって、保存方法も処理のしかたも変わります。DP-900 の出発点は、データを 構造化・半構造化・非構造化 の3種類で捉えることです。この分類が、後の章で学ぶリレーショナル/非リレーショナルのデータストアやサービスを選ぶ判断の土台になります。あわせて、データを扱う人の役割——誰が運用し、誰が流れを作り、誰が分析するか——も整理します。
1.1.1データの3つの種類
構造化データ は、あらかじめ決めた 行と列の固定スキーマに従って整理されたデータです。各列には「型(数値・文字列・日付など)」が定められ、表計算の表のように厳密に並びます。代表例はリレーショナルデータベースのテーブルで、SQL で問い合わせます。スキーマが固定なので検索・集計・結合が高速かつ正確ですが、構造が変わると設計変更が必要になる点が弱みです。
半構造化データ は、タグやキーで構造を持ちますが、固定スキーマには縛られず柔軟です。代表例は JSON や XML、キーと値の組です。要素ごとに項目が違ってもよいため、仕様変更に強く、Web API やドキュメント志向の保存に向きます。「構造はあるが固定ではない」のが特徴です。
非構造化データ は、中身に決まったスキーマがないデータです。画像・動画・音声・PDF やテキスト文書などが該当します。行と列では表せないため、ファイルやオブジェクトとしてそのまま保存し、必要に応じて AI(コンピュータービジョンや NLP)で内容を抽出します。世の中のデータの多くはこの非構造化データです。
| 種類 | 構造 | 例 | 向いた保存先 |
|---|---|---|---|
| 構造化 | 行と列の固定スキーマ | SQL テーブル(売上・顧客) | リレーショナルDB(Azure SQL 等) |
| 半構造化 | タグ/キーで柔軟 | JSON・XML | NoSQL(Cosmos DB 等) |
| 非構造化 | スキーマなし | 画像・動画・文書 | オブジェクトストレージ(Blob) |
1.1.2データに関わる役割
データの仕事は、性質の異なる複数の役割で分担されます。それぞれ「何に責任を持つか」で覚えると、試験の「作業 → 役割」の対応問題に強くなります。
- データベース管理者(DBA):データベースの可用性・性能・セキュリティ・バックアップと復元を管理する。日々の安定運用の責任者。
- データエンジニア:データの取り込み・変換・統合とパイプライン構築を担い、分析できる状態に整える。
- データアナリスト:整ったデータを分析・可視化し、レポートやダッシュボードで意思決定を支援する。
| 役割 | 主な責任 | 代表的なツール例 |
|---|---|---|
| DBA | 運用・性能・セキュリティ・バックアップ | SQL Server Management Studio 等 |
| データエンジニア | 取り込み・変換・パイプライン | Azure Data Factory・Synapse |
| データアナリスト | 分析・可視化・レポート | Power BI |
シナリオ:小売チェーンのデータ活用。 各店舗の POS の売上明細(構造化) は Azure SQL に、Webサイトの行動ログ(JSON=半構造化) は Cosmos DB に、商品写真やレシート画像(非構造化) は Blob ストレージに保存。データエンジニアがこれらを統合パイプラインで集約し、データアナリストが Power BI で売上ダッシュボードを作成、DBAが各DBの性能とバックアップを管理します。種類ごとに保存先と担当が分かれます。
混同に注意:
①半構造化(JSON/XML=タグやキーで構造あり)と非構造化(画像/動画=構造なし)を取り違えない。JSON は「構造がある」ので半構造化です。
②構造化=必ずリレーショナルとは限らないが、試験では「行と列の固定スキーマ=構造化=SQL」で対応づけられることが多い。
③役割は「作業」で見分ける(パイプライン=エンジニア/可視化=アナリスト/運用・バックアップ=DBA)。
Q. CSV は構造化?半構造化? 行と列がそろい型が決まっていれば構造化として扱われます(表形式)。Q. 非構造化データは検索できない? そのままでは難しいですが、AI で文字や物体を抽出したり、メタデータ(撮影日・タグ)を付けて検索可能にできます。Q. データサイエンティストは? DP-900 の主役は DBA・エンジニア・アナリストですが、機械学習モデルを作る役割としてデータサイエンティストも関わります。
「例 → データの種類」と「作業 → 役割」の対応が頻出です。JSON/XML=半構造化、画像/動画/文書=非構造化、SQLテーブル=構造化。パイプライン構築=データエンジニア、可視化=データアナリスト、バックアップ・性能管理=DBA。
1.1.3この節のまとめ
- データ=構造化(行と列・SQL)/半構造化(JSON等・タグやキー)/非構造化(画像等・スキーマなし)
- 種類ごとに向いた保存先がある:構造化→リレーショナル、半構造化→NoSQL、非構造化→オブジェクトストレージ
- 役割=DBA(運用・バックアップ)/データエンジニア(パイプライン)/データアナリスト(分析・可視化)
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理解度チェック
(軽い確認用)Q1. JSON や XML のように、タグやキーで構造を持つが柔軟なデータはどの種類ですか?
Q2. 画像や動画のように決まったスキーマを持たないデータはどの種類ですか?
Q3. データの取り込みや変換のパイプラインを構築する役割はどれですか?
Q4. 行と列の固定スキーマを持ち、SQL で問い合わせる代表的なデータはどの種類ですか?
Q5. Power BI でレポートやダッシュボードを作り、意思決定を支援する役割はどれですか?
Q6. 商品写真などの非構造化データを保存する先として最も適切なものはどれですか?

