Instiq
第1章 · 分析ソリューションの実装と管理(Fabric 基礎)·v2.0.0·更新 2026/6/3·読了目安 約9分

変更要約: DP-700 第1章を深掘り(図ja化・比較表/シナリオ/FAQ/ひっかけ/深掘り段落を全節に追加)

1.2OneLake とデータストア(Lakehouse・Warehouse)

この節の要点

Fabric 全体が共有する単一ストレージ OneLake(Delta/Parquet・ショートカット)と、2 つの主要データストア——レイクハウス(Lakehouse)ウェアハウス(Warehouse) の違いと使い分けを理解します。

Fabric のデータはただ 1 つのレイク OneLake に集約されます。その上で、ファイル/テーブル両対応の Lakehouse と、T-SQL 中心の Warehouse を使い分けます。

1.2.1OneLake と 2 つのストア

中央に OneLake(組織で 1 つの統合ストレージ・Delta/Parquet 形式・他ストレージをコピーせず参照するショートカット)を置き、その上に Lakehouse(ファイル+テーブル・Spark/ノートブック・SQL 分析エンドポイントは読み取り)と Warehouse(フル T-SQL・読み書き・BI 向け)を並べ、両者とも OneLake にデータを保存し Power BI から DirectLake で参照できる構成を示した図。
OneLake と Lakehouse/Warehouse
  • OneLake:組織で1 つの統合ストレージDelta/Parquet が標準。ショートカットで他の場所のデータをコピーせず参照する。
  • レイクハウス(Lakehouse)ファイル+テーブルを扱い、Spark/ノートブックで処理。SQL 分析エンドポイントは読み取り
  • ウェアハウス(Warehouse)フル T-SQL(読み書き)のデータウェアハウス。SQL 中心の DW ワークロード向き。
  • Direct Lake:Power BI が OneLake のデータをインポートも DirectQuery もせず高速参照するモード。
試験ポイント

「組織で 1 つの統合ストレージ=OneLake」「コピーせず参照=ショートカット」「ファイル+Spark=Lakehouse(SQL は読み取り)」「フル T-SQL 読み書き=Warehouse」「Power BI の高速参照=Direct Lake」 は DP-700 で頻出です。Spark/データサイエンス中心なら Lakehouse、T-SQL の DW なら Warehouse と判断します。

コツ

ショートカットを使うと、ADLS Gen2 や他ワークスペースのデータを物理コピーせずに OneLake から扱え、重複と移動コストを減らせます。

OneLake は組織で 1 つの論理データレイク(内部は ADLS Gen2 互換)で、テーブルは Delta Lake(Parquet+トランザクションログ) で保存され ACID と タイムトラベルに対応します。ショートカット は内部(他ワークスペース)や外部(ADLS Gen2・Amazon S3・Google Cloud Storage 等)のデータをコピーせず参照するリンクで、データ重複と移動コストを避けます。LakehouseFiles(非構造化・生データ)と Tables(Delta テーブル)を持ち、Spark やノートブックで処理。自動生成される SQL 分析エンドポイントT-SQL の読み取り専用で、書き込みには Spark を使います。Warehouse はフル T-SQL(INSERT/UPDATE/DELETE・マルチテーブルトランザクション)に対応する DW で、データも OneLake の Delta に保存されます。Power BI は Direct Lake モードで OneLake の Delta をインポートも DirectQuery もせず直接読み、インポート級の速度とライブ性を両立します。「Spark/データサイエンス/非構造化=Lakehouse」「T-SQL の DW・書き込み多め=Warehouse」「両者とも OneLake に保存し Power BI から Direct Lake で参照」が判断軸です。

観点LakehouseWarehouse
主な操作Spark / ノートブックT-SQL
SQL の書き込み不可(SQL は読み取り専用)フル T-SQL 読み書き
データ形態ファイル+テーブル(非構造化可)構造化テーブル中心
向く人データエンジニア/サイエンティストSQL 開発者/BI
補足

シナリオ: 既存の ADLS Gen2 にある大量データを、移動せず Fabric で分析し、最終的に Power BI で高速表示したい。→ OneLake のショートカットで ADLS Gen2 を参照(コピー不要)、Lakehouse の Spark で加工して Delta テーブル化、Power BI は Direct Lake でそのテーブルを直接・高速参照します。

補足

FAQ: Q. Lakehouse の SQL 分析エンドポイントで書き込みできますか? → A. いいえ、読み取り専用です。書き込みは Spark/ノートブックで行います。書き込みも T-SQL でしたいなら Warehouse。Q. Direct Lake と DirectQuery/インポートの違いは? → A. Direct Lake はインポートも DirectQuery もせず OneLake の Delta を直接読み、速度とライブ性を両立します。

注意

ひっかけ: 「Lakehouse の SQL エンドポイントで T-SQL の書き込みができる」は誤りです。Lakehouse の SQL は読み取り専用(書き込みは Spark、または Warehouse を使う)。また「ショートカットはデータを OneLake にコピーする」も誤り(コピーせず参照するリンク)。

1.2.2この節のまとめ

  • OneLake=1 つの統合ストレージ(Delta/Parquet・ショートカット)
  • Lakehouse=ファイル+Spark、Warehouse=フル T-SQL(読み書き)

進捗の記録にはログインが必要です。

理解度チェック

(軽い確認用)

Q1. Microsoft Fabric で組織全体が共有する単一の統合ストレージはどれですか?

Q2. 他の場所にあるデータを物理コピーせずに OneLake から参照したい。何を使いますか?

Q3. Lakehouse と Warehouse の違いとして正しいものはどれですか?

理解度を確認第1章「分析ソリューションの実装と管理(Fabric 基礎)」の問題を解く