第5章 · 問題の診断·v1.0.0·更新 2026/7/17·読了目安 約15分
変更要約: 初版
5.3基本診断コマンドと結果解釈
この節の要点
到達性を確かめるping、自機のIP設定を見るipconfig(Windows)/ifconfig・ip(Linux)、経路をたどるtracert/traceroute、名前解決を確かめるnslookupという定番コマンドの使い分けと、ファイアウォールがICMP等を遮断するとpingが失敗しても実際は到達可能なことがあるといった結果の正しい解釈を学びます。
つながらないという訴えに対し、最初に手を動かして事実を集めるのが基本診断コマンドです。どのOSにも用意された ping・ipconfig/ifconfig/ip・tracert/traceroute・nslookup は、それぞれ違う層・違う観点を確かめます。大切なのは、コマンドを打てることそのものより、結果をどう読むかです。特にファイアウォールが特定の通信を遮断していると、コマンドは「失敗」と表示するのに実際には到達できているという食い違いが起こり得ます。この節では、各コマンドの使い分けと、こうした結果の落とし穴を含む正しい解釈を学びます。
5.3.1定番コマンドの使い分け
- ping=相手へのL3の到達性をICMPで確かめる。応答が返れば往復時間(RTT)も分かる。まず「そもそも届くのか」を見る最初の一手。
ping 8.8.8.8のようにIPで打てば名前解決の影響を切り離せる。 - ipconfig(Windows)/ifconfig・ip(Linux/mac)=自機のIP設定(IPアドレス・サブネットマスク・デフォルトゲートウェイ等)を確認する。「そもそも正しいIPを持っているか」「ゲートウェイは設定されているか」を最初に確かめる。
- tracert(Windows)/traceroute(Linux/mac)=宛先までの経路(ホップ)を1つずつたどる。どのルータまで届いてどこで止まるかが見えるので、「途中のどこで切れているか」を絞れる。nslookup=ホスト名からIPへの名前解決(DNS)が正しく引けるかを確かめる。

