変更要約: §3.3「AI サービスと Copilot、責任あるAI」を新設(2026-01 改訂で AZ-900 に追加された AI 領域=Azure AI Foundry/OpenAI/AI services/AI Search/Content Safety・Copilot ファミリ・責任あるAI6原則)
3.2ネットワークサービス
仮想ネットワーク(VNet)とサブネット、VNet 同士のピアリング、オンプレミスとつなぐ VPN Gateway と ExpressRoute、そして DNS や公開/非公開エンドポイントといったネットワークの基本を理解します。
クラウド上のリソースも、互いに、そして外部やオンプレミスと安全につながる必要があります。その土台が 仮想ネットワーク(VNet)です。物理的な配線の代わりに、ソフトウェアで定義する自分専用のネットワークを Azure 内に作り、そこにリソースを配置します。この節では、ネットワークの基本部品(VNet・サブネット・ピアリング)、社内環境とつなぐ方法(VPN Gateway・ExpressRoute)、名前解決とアクセス制御(DNS・エンドポイント・NSG)を順に押さえます。
3.2.1仮想ネットワーク(VNet)とサブネット
仮想ネットワーク(VNet)は、Azure 内に作るプライベートなネットワークで、リソース同士を安全に通信させる土台です。VNet にはアドレス空間(例:10.0.0.0/16 のような IP の範囲)を割り当て、その中を サブネット(例:10.0.1.0/24)に区切って用途別(Web 層・DB 層など)に整理します。サブネットで分けると、層ごとに通信ルール(後述の NSG)を変えられ、セキュリティと見通しが良くなります。
別々の VNet をつなぎたいときは ピアリング(peering)を使います。ピアリングで接続された VNet 同士は、まるで1つのネットワークのようにプライベートに(インターネットを経由せず)相互通信できます。同一リージョン内でも、リージョンをまたいでも接続できます。
3.2.2オンプレミスとつなぐ
社内(オンプレミス)のネットワークと Azure をつなぐ主な方法は2つです。VPN Gateway はインターネット経由の暗号化トンネル(IPsec)で接続します。導入が比較的手軽で安価ですが、経路がインターネットのため遅延や帯域は一定しません。ExpressRoute は通信事業者を介した専用のプライベート接続で、インターネットを通りません。高い信頼性・一貫した低遅延・広帯域が得られ、基幹システムや大量データ転送に向きます(その分コストは高め)。
| 観点 | VPN Gateway | ExpressRoute |
|---|---|---|
| 経路 | インターネット経由(暗号化) | 専用のプライベート接続 |
| 遅延・帯域 | 変動しうる | 一貫・広帯域 |
| 信頼性 | 標準 | 高い |
| コスト・導入 | 安価・手軽 | 高め・要回線手配 |
| 向く用途 | 小規模・補助的な接続 | 基幹・大量データ・低遅延要件 |
3.2.3名前解決とアクセス制御
Azure DNS は、ドメイン名(例:example.com)を IP アドレスに変換する名前解決をホストするサービスです。アクセスの公開範囲はエンドポイントで決まります:パブリックエンドポイントはインターネットから到達可能、プライベートエンドポイント(Private Link)は VNet 内からのみ到達可能で、サービスをインターネットに晒さずに使えます。さらに NSG(ネットワークセキュリティグループ) を使うと、サブネットや NIC 単位で「どの送信元/宛先/ポートの通信を許可・拒否するか」を規則で制御できます。
オンプレ接続の使い分け:手早く安全につなぐなら VPN Gateway(インターネット経由)、より高信頼・一貫した遅延が要るなら ExpressRoute(専用線・インターネットを通らない)。両者を併用し、ExpressRoute 障害時に VPN へフェイルオーバーする構成もあります。
シナリオ:3層Webアプリの構成。 1つの VNet を Web 用サブネットと DB 用サブネットに分け、DB サブネットには NSG でインターネットからの直接アクセスを拒否(Web 層からのみ許可)。DB は プライベートエンドポイントで公開せず利用。社内の基幹システムとは ExpressRoute で低遅延接続。こうして層ごとに公開範囲と通信規則を分けます。
混同に注意:
①VPN Gateway(インターネット経由)とExpressRoute(専用線・非インターネット)——「専用線・インターネットを通らない=ExpressRoute」。
②ピアリング(VNet 同士)とゲートウェイ(オンプレ接続)は役割が別。
③パブリックエンドポイント(公開)とプライベートエンドポイント(VNet 内のみ)。
Q. NSG とファイアウォールは同じ? AZ-900 の範囲では、NSG はサブネット/NIC 単位の基本的な許可・拒否ルールと捉えれば十分です。より高度な集中型の検査・フィルタリングは Azure Firewall などが担いますが、まずは「NSG=VNet 内のトラフィック制御の基本」を押さえましょう。
VNet=Azure内のプライベートネットワーク/サブネット=区切り/ピアリング=VNet同士の接続、VPN Gateway(インターネット経由)vs ExpressRoute(専用線・インターネット非経由)、パブリック/プライベートエンドポイント、NSG=許可/拒否ルール は頻出です。
3.2.4この節のまとめ
- VNet(Azure内のプライベートNW)をサブネットで区切り、ピアリングで VNet 同士をプライベート接続
- オンプレ接続:VPN Gateway=インターネット経由の暗号化/ExpressRoute=専用線(高信頼・低遅延)
- Azure DNS=名前解決。パブリック/プライベートエンドポイントと NSG でアクセスと通信を制御
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理解度チェック
(軽い確認用)Q1. 2つの仮想ネットワーク(VNet)を相互に接続する機能はどれですか?
Q2. インターネットを経由しない専用のプライベート接続でオンプレミスとつなぐサービスはどれですか?
Q3. VPN Gateway による接続の経路として正しいものはどれですか?
Q4. VNet を用途別(Web 層・DB 層など)に区切る単位はどれですか?
Q5. サービスをインターネットに公開せず、VNet 内からのみ到達できるようにする仕組みはどれですか?
Q6. サブネットや NIC 単位で通信を許可・拒否する規則を提供するものはどれですか?

