変更要約: AZ-305 第1章を深掘り(比較表・シナリオ・FAQ・ひっかけ・深掘り段落を各節に追加、図を日本語版に対応)
1.3監視の設計
可観測性の設計——Azure Monitor、Log Analytics(KQL)、Application Insights、アラート/アクショングループ、Network Watcher——を理解します。メトリック・ログ・トレースで運用を可視化します。
運用の健全性は監視で支えます。Azure Monitor を中心に、メトリック・ログ・アプリの可観測性を設計します。
1.3.1監視の構成
- Azure Monitor:メトリックとログを集約する監視の中心。
- Log Analytics:ログを集約し KQL で分析するワークスペース。
- Application Insights:アプリの性能・依存関係・例外を追跡(APM)。
- アラート/アクショングループ:閾値/クエリで発報し、通知や自動アクションを起動。
「監視の中心=Azure Monitor」「ログ集約と KQL 分析=Log Analytics」「アプリの APM=Application Insights」「通知/自動対応=アラート+アクショングループ」「ネットワーク診断=Network Watcher」 は AZ-305 で頻出です。横断的なログ分析は Log Analytics ワークスペースに集約します。
AZ-305 の監視設計は「何を・どこに集め・どう通知/分析するか」を要件から組み立てます。Azure Monitor はプラットフォームメトリック(自動収集の数値時系列)とログの二系統を扱い、各リソースの診断設定(Diagnostic Settings)でプラットフォームログ/メトリックを Log Analytics ワークスペース・ストレージ(長期/監査保管)・Event Hubs(外部 SIEM への転送)に送ります。Log Analytics は KQL でログを横断分析でき、複数サブスクリプションのワークスペース設計(集中型 vs 分散型)が論点です。Application Insights はアプリの APM として、依存関係マップ・トランザクション検索・ライブメトリック・可用性テスト(外形監視)を提供し、ワークスペースベースで Log Analytics と統合します。アラートはメトリック/ログ(KQL)/アクティビティログを条件に発報し、アクショングループでメール/SMS/Webhook/Logic Apps/Automation Runbook/ITSM 連携を起動、アラート処理ルールで抑制やメンテナンス時のミュートを行います。Network Watcher は IP フロー検証・接続モニター・NSG フローログ・パケットキャプチャでネットワークを診断します。設計の要は、ログを適切なワークスペースに集約し、保持期間(コスト)とアクセス制御を設計したうえで、重大度に応じたアラートとアクションを結びつけることです。
| 監視の目的 | サービス | 要点 |
|---|---|---|
| メトリック/ログの一元収集 | Azure Monitor+診断設定 | Log Analytics/ストレージ/Event Hubs へ送信 |
| ログの横断分析 | Log Analytics(KQL) | ワークスペース設計・保持期間 |
| アプリの性能/例外追跡 | Application Insights | 依存関係マップ・可用性テスト |
| 通知と自動対応 | アラート+アクショングループ | メール/Webhook/Runbook/ITSM |
シナリオ:複数サブスクリプションの VM・App Service・ネットワークのログを一元的に分析し、重大なエラーは即通知、それ以外は分析用に保管したい。→ 各リソースの診断設定で集中型 Log Analytics ワークスペースへログを送信し、KQL で横断分析。アプリは Application Insights で APM。ログアラート(KQL)で重大エラーを検知し、アクショングループで当番へ通知+必要なら Automation Runbook を起動します。長期保管が要るログはストレージにもアーカイブします。
FAQ:Log Analytics ワークスペースは集中型と分散型どちらで設計する? 横断分析・一元的な RBAC/保持管理を重視するなら集中型(少数のワークスペース)。データ主権(リージョン分離)・チーム単位の分離・課金分離が要るなら分散型。多くは「中央に集約しつつ、規制やリージョン要件で必要な分だけ分ける」ハイブリッドが現実解です。
ひっかけ:アプリのコード内パフォーマンス(依存関係の遅延・例外)を「Log Analytics だけ」で賄おうとするのは設計として弱い——APM は Application Insights が担います。また、リソースのログは診断設定を構成しないと Log Analytics に流れません(既定では送られない)点に注意。Network Watcher は VM/アプリのメトリックではなくネットワーク層の診断用です。
1.3.2この節のまとめ
- 監視=Azure Monitor+Log Analytics(KQL)
- アプリ=Application Insights/通知=アラート+アクショングループ
進捗の記録にはログインが必要です。
理解度チェック
(軽い確認用)Q1. 複数リソースのログを一元的に集約し、KQL で横断的に分析したい。何を使いますか?
Q2. Web アプリの応答時間・依存関係・例外を追跡してパフォーマンス問題を特定したい。何を使いますか?
Q3. メトリックが閾値を超えたら、メールや Webhook、自動化を起動したい。何を設定しますか?

