変更要約: AZ-305 第1章を深掘り(比較表・シナリオ・FAQ・ひっかけ・深掘り段落を各節に追加、図を日本語版に対応)
1.2ガバナンスの設計
組織規模の統制——管理グループ/サブスクリプション、Azure Policy、ランディングゾーン、タグ、コスト管理、リソースロック——を理解します。一貫したガードレールとコスト統制を設計します。
大規模環境ではガードレールが不可欠です。管理グループの階層と Azure Policy で、組織全体に一貫した統制を効かせます。
1.2.1ガバナンスの階層
- 管理グループ:複数サブスクリプションを階層的に束ね、ポリシー/RBAC を継承適用。
- Azure Policy:リソースに許可/拒否/監査を課し、コンプライアンスを強制(例: 特定リージョンのみ)。
- ランディングゾーン:標準化された基盤の青写真(ネットワーク/ID/ポリシーを事前構成)。
- タグ/Cost Management/ロック:コスト配分・予算アラート・誤削除防止を実現。
「複数サブスクリプションの階層統制=管理グループ」「許可/拒否/監査の強制=Azure Policy」「標準基盤の青写真=ランディングゾーン」「コスト配分=タグ、予算アラート=Cost Management」「誤削除防止=リソースロック」 は AZ-305 で頻出です。Azure Policy は SCP 相当の予防的ガードレールとして使います。
AZ-305 のガバナンス設計は「組織の統制要件を、どの階層でどの手段に落とすか」を問います。管理グループはサブスクリプションを階層化し、ルート管理グループに当てたポリシー/RBAC が下位へ継承されるため、全社共通のガードレールを一元的に効かせられます。Azure Policy は effect(Deny=予防的に作成拒否、Audit=逸脱を記録、DeployIfNotExists/Modify=自動修復・タグ付与)で構成され、複数ポリシーを イニシアチブ(ポリシーセット)にまとめて配布、コンプライアンスダッシュボードで準拠率を可視化します。組織全体の基盤は Azure ランディングゾーン(Cloud Adoption Framework のエンタープライズスケール)で、ネットワーク(ハブ&スポーク)・ID・ポリシー・管理を事前構成された青写真として展開します。コスト面は、タグでコストを部門/プロジェクトに配分し、Cost Management で予算・アラート・コスト分析・推奨を行い、課金は EA/MCA のアカウント階層で管理します。リソースロック(CanNotDelete/ReadOnly)は誤削除・誤変更を防ぎ、ロールやポリシーより優先されます。設計の要は、予防(Deny ポリシー)と発見(Audit)と是正(DeployIfNotExists)を組み合わせ、最上位の管理グループに共通ガードレールを置いて継承させることです。
| 統制の目的 | 手段 | 要点 |
|---|---|---|
| 多サブスクリプションの一元統制 | 管理グループ | ポリシー/RBAC を継承 |
| 構成ルールの強制/監査/是正 | Azure Policy(イニシアチブ) | Deny/Audit/DeployIfNotExists |
| 標準化された基盤展開 | ランディングゾーン | CAF・ハブ&スポーク・事前構成 |
| コスト配分/予算/誤削除防止 | タグ・Cost Management・ロック | ロックはロール/ポリシーより優先 |
シナリオ:全社で「リソースは日本リージョンのみ・タグ未付与は禁止・診断ログは必ず有効」を強制し、新規サブスクリプションにも自動適用したい。→ ルート管理グループに、許可リージョン(Deny)・必須タグ(Deny/Modify)・診断設定(DeployIfNotExists)を束ねたイニシアチブを割り当て、配下のサブスクリプションへ継承。準拠率はコンプライアンスダッシュボードで監視し、新規サブスクは管理グループ配下に入れるだけで自動適用されます。
FAQ:Azure Policy と RBAC はどう違う? RBAC は「誰が何の操作をできるか(権限)」を制御し、Azure Policy は「リソースがどんな状態であるべきか(準拠)」を制御します。例えば「VM を作成する権限」は RBAC、「作成する VM は特定 SKU/リージョンに限る」は Azure Policy。両者は補完関係で、ガバナンスには両方が必要です。
ひっかけ:「特定リージョン以外でのリソース作成を防ぎたい」のに RBAC で対応しようとするのは誤り。RBAC は操作権限の制御であり、リソースの属性(リージョン/SKU/タグ)の強制は Azure Policy(Deny)の役割です。また、リソースロックはロールや所有権より優先して削除を防ぐため、Owner でもロック中は削除できない点に注意します。
1.2.2この節のまとめ
- 統制=管理グループ階層+Azure Policy+ランディングゾーン
- コスト/保護=タグ・Cost Management・リソースロック
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理解度チェック
(軽い確認用)Q1. 複数のサブスクリプションに対し、一貫したポリシーと RBAC を階層的に適用したい。何を使いますか?
Q2. 「リソースは特定のリージョンにしか作成できない」という強制力のあるルールを課したい。何を使いますか?
Q3. 本番リソースが誤って削除されるのを防ぎたい。何を使いますか?

