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第3章 · 高可用性と災害復旧(HADR)·v1.0.0·更新 2026/6/29·読了目安 約13分

変更要約: AZ-120 第3章を新規作成(ドメイン3: 高可用性(SLA・可用性セット vs 可用性ゾーン・Azure Load Balancer・HANA/SCS クラスタリング・Pacemaker と STONITH・Azure フェンスエージェント vs SBD・HANA System Replication・再起動構成)、災害復旧(Azure Site Recovery・リージョン DR・DR ネットワーク・RPO/RTO バックアップ戦略・Azure Backup/Recovery Services vault・HANA スナップショット/DB 整合バックアップ・DR テスト))。

3.2災害復旧(DR)

この節の要点

Azure Site Recovery 戦略、リージョン考慮の DR 設計、DR ネットワーク、RPO/RTO を満たすバックアップ戦略、スナップショット、バックアップ/リストア、DR テストを理解します。

HA がコンポーネント障害を扱うのに対し、災害復旧(DR)リージョン規模の障害 に備えます。SAP の DR は RPO(どこまでデータを失えるか)/RTO(どれだけ速く復旧するか) の要件から逆算して設計します。

3.2.1Azure Site Recovery とリージョン DR

Azure Site Recovery(ASR) は VM を 別リージョン(or 別データセンター)へ継続レプリケーション し、リージョン障害時に フェイルオーバー します(ネットワークマッピング・復旧プラン・レプリケーションポリシーを構成)。SAP では DB は通常 ASR ではなく DB ネイティブのレプリケーション(HANA System Replication 等)で別リージョンへ非同期レプリケーションし、アプリ/SCS 層を ASR で保護する組み合わせが定石です。DR 先のネットワーク(サブネット/IP/名前解決)も事前構成します。

3.2.2バックアップ戦略と DR テスト

バックアップ戦略 は RPO/RTO と SLA から、頻度・保持・粒度を決めます。Azure Backup(Recovery Services vault・ポリシー)でファイル/VM を保護し、HANA は スナップショット(アプリ整合)や Azure Backup for SAP HANA(DB 整合)で保護して構成を検証します。最後に DR テスト(テストフェイルオーバー)で実際に切り替えられること・RTO を満たすことを検証します。「バックアップ=時点復元」「ASR=リージョン障害時の継続」を区別し、両方を備えます。

試験ポイント

決め手:「リージョン障害時に別リージョンへフェイルオーバー」=Azure Site Recovery(アプリ/SCS)。DB は DB ネイティブのレプリケーション(HANA System Replication)。「時点復元/SLA に沿う保護」=Azure Backup(Recovery Services vault)。HANA は DB 整合バックアップ/スナップショット。最後に DR テストで RTO を検証。要件は RPO/RTO で定義。

注意

混同に注意:
①ASR(リージョン障害時の継続)と Azure Backup(時点復元)は別物で両方必要。
②HANA DB は ASR ではなく DB ネイティブのレプリケーションで保護するのが一般的。
③RPO(失えるデータ量)と RTO(復旧時間)を取り違えない。
④DR テストをしないと実際のフェイルオーバーで失敗しうる。

アプリ層 VM は Azure Site Recovery で別リージョンへフェイルオーバー、HANA DB は DB ネイティブの HANA System Replication で DR、RPO(許容データ損失)/RTO(許容復旧時間)で設計、論理破損は Azure Backup の時点復元(HANA は DB 整合バックアップ)、DR はテストフェイルオーバーで検証する図。
層ごとに DR を選ぶ

3.2.3この節のまとめ

  • DR は RPO/RTO から設計=アプリ/SCS は Azure Site Recovery、DB は DB ネイティブレプリケーション(HANA System Replication)
  • Azure Backup(Recovery Services vault)で時点復元、HANA は DB 整合バックアップ/スナップショット
  • DR テスト(テストフェイルオーバー)で切り替え可能性と RTO を検証

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理解度チェック

(軽い確認用)

Q1. リージョン規模の障害に備え、SAP のアプリ/SCS 層 VM を別リージョンへ継続レプリケーションしてフェイルオーバーできるようにしたい。最適なのはどれですか?

Q2. SAP HANA DB を別リージョンへ DR 保護したい。一般的に最適なのはどれですか?

Q3. SAP の DR 要件で「どこまでデータを失ってよいか」を表す指標はどれですか?

Q4. ファイルや VM を時点復元できるように保護し、保持ポリシーを管理したい。最適なのはどれですか?

Q5. DR 計画が実際に機能し RTO を満たすことを検証する活動はどれですか?

理解度を確認第3章「高可用性と災害復旧(HADR)」の問題を解く