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第1章 · ネットワーク設計の基礎·v2.1.0·更新 2026/6/28·読了目安 約11分

変更要約: in-scope サービス網羅: サービスメッシュ/発見/端末VPN(App Mesh/Cloud Map/Client VPN)を追加

1.2サブネットとルーティングの設計

この節の要点

トラフィックの通り道——パブリック/プライベートサブネットルートテーブルインターネットゲートウェイNAT ゲートウェイ——を理解します。ルートテーブルが「公開かどうか」を決めます。

サブネットが「パブリック」か「プライベート」かを決めるのは、付与された ルートテーブルです。インターネットへの経路をどこに向けるかが分かれ目になります。

1.2.1パブリックとプライベートの違い

サブネットとルーティングを示した図。パブリックサブネットはルート 0.0.0.0/0 をインターネットゲートウェイ(IGW)に向け、パブリック IP を持ち ALB や NAT を置く。プライベートサブネットはルート 0.0.0.0/0 を NAT ゲートウェイに向け、外向き専用で、インターネットからの着信は受けない。NAT ゲートウェイ自体はパブリックサブネットに置くことを示した図。
サブネットとルーティング
  • パブリックサブネット:ルート 0.0.0.0/0 → IGW(インターネットゲートウェイ)。ALB や NAT ゲートウェイを置く。
  • プライベートサブネット:ルート 0.0.0.0/0 → NAT ゲートウェイ。外向き通信のみ可、インターネットからの着信は不可。
  • NAT ゲートウェイ:プライベートの外向き通信を中継。NAT 自体はパブリックサブネットに置く。
  • 1 サブネット = 1 ルートテーブル:サブネットには 1 つのルートテーブルが関連付く(明示しなければメイン)。
試験ポイント

「IGW へ向くルートがあればパブリック」「プライベートの外向きは NAT ゲートウェイ(NAT 自体はパブリックに置く)」「NAT はインバウンドを許可しない」 は ANS-C01 で頻出です。プライベートサブネットへの直接の着信は IGW では実現できません。

補足

IPv6 の外向き専用通信には NAT ではなく「Egress-Only インターネットゲートウェイ」を使います。NAT ゲートウェイは IPv4 用です。

ANS-C01 のルーティング設計は「ルートテーブルの評価とゲートウェイの役割」を正確に問います。ルートは最長プレフィックス一致(ロンゲストマッチ)で選ばれ、より具体的な経路が優先されます。サブネットには 1 つのルートテーブルが関連付き、明示しなければメインルートテーブルが使われます。インターネットゲートウェイ(IGW)は VPC にアタッチする水平スケールの冗長コンポーネントで、パブリック IP/EIP を持つリソースの双方向インターネット通信を可能にします。NAT ゲートウェイはマネージドでAZ 単位(高可用性には各 AZ に配置)、外向き専用でインバウンド開始不可、IPv4 用です(自前の NAT インスタンスより推奨)。IPv6 の外向き専用は Egress-Only IGW。VPC 内のトラフィックは、VPC エンドポイント(ゲートウェイ型=S3/DynamoDB、ルートテーブルにプレフィックスリストで経路追加/インターフェイス型=ENI・PrivateLink・DNS で解決)でインターネットを経由せず AWS サービスへ。ルートのターゲットには IGW/NAT/ピアリング接続/TGW アタッチメント/VPC エンドポイント/Gateway Load Balancer エンドポイント(インライン検査)などを指定でき、ミドルボックスルーティング(エッジ関連付け)で IGW 着信を検査アプライアンスへ迂回もできます。設計の要は、「IGW へのルート=パブリック」「NAT は外向き専用・各 AZ 配置」「最長一致でルート選択」「AWS サービスは VPC エンドポイント」を正確に押さえることです。

ゲートウェイ/経路役割要点
IGW双方向インターネットパブリック IP/EIP・冗長・水平スケール
NAT ゲートウェイIPv4 外向き専用各 AZ に配置・着信開始不可
Egress-Only IGWIPv6 外向き専用IPv6 用の NAT 相当
VPC エンドポイントAWS サービスへ私的接続ゲートウェイ型(S3/DDB)/インターフェイス型
補足

シナリオ:プライベートサブネットの数百インスタンスが OS パッチと S3 アクセスを行う。可用性とコスト/性能を両立したい。→ 外向きの一般通信は各 AZ に NAT ゲートウェイを置き(AZ 障害時も継続、クロス AZ データ転送料も抑制)、各サブネットのルートを同 AZ の NAT に向ける。S3 へはゲートウェイ型 VPC エンドポイント(無料・ルートテーブルにプレフィックスリスト)でインターネットと NAT を経由させず、転送コストとセキュリティを改善します。

補足

FAQ:NAT ゲートウェイは 1 つで足りる? 機能的には 1 つでも動きますが、単一 AZ の NAT はその AZ 障害時に他 AZ の外向き通信も止まり、さらに別 AZ からの通信はクロス AZ データ転送料がかかります。高可用性とコスト最適化のため、各 AZ に NAT ゲートウェイを配置し、各サブネットを同一 AZ の NAT にルーティングするのがベストプラクティスです。

注意

ひっかけ:プライベートサブネットのインスタンスに「インターネットからの着信」を与えるのに NAT ゲートウェイを使う、という選択は誤り——NAT は外向き専用で着信を開始できません。インターネットからの着信が必要ならパブリックサブネット+IGW(や ALB 経由)です。また NAT をプライベートサブネットに置くのも誤りで、NAT は IGW へのルートを持つパブリックサブネットに配置します。

1.2.2この節のまとめ

  • 公開判定=ルートが IGW を向くか
  • プライベートの外向き=NAT ゲートウェイ(パブリックに配置)

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理解度チェック

(軽い確認用)

Q1. あるサブネットを「パブリックサブネット」にする決定的な条件はどれですか?

Q2. プライベートサブネットのインスタンスが OS パッチをインターネットから取得(外向き)したい。着信は受けたくない。何を使いますか?

Q3. NAT ゲートウェイはどのサブネットに配置しますか?

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