第4章 · 関連分野と法務·v1.0.0·更新 2026/7/9·読了目安 約12分
変更要約: 初版
4.1ネットワークとデータベースの基礎
この節の要点
セキュリティ管理の前提となるTCP/IPの階層構造、IPアドレスとサブネット、名前解決を担うDNS、主要なプロトコル(HTTP/HTTPS・SMTP・DHCP)の役割、そしてデータベースのトランザクション管理とアクセス制御の基礎を、SG に必要な範囲で学びます。
SG は技術系資格ではありませんが、不正アクセスや情報漏えいの管理策を正しく理解するには、通信とデータの基礎知識が土台になります。ここでは深追いせず、セキュリティ判断に直結する範囲に絞って TCP/IP・DNS・データベースの要点を押さえます。
4.1.1TCP/IPとIPアドレス
- TCP/IP=インターネットや社内LANで標準的に使われる通信プロトコル群。アプリケーション層・トランスポート層・インターネット層・ネットワークインタフェース層の4階層で役割分担し、それぞれの層で異なる脅威(盗聴・改ざん・なりすまし等)への対策が必要になります。TCPはコネクション型で信頼性の高い通信(3ウェイハンドシェイク)、UDPはコネクションレス型で高速だが到達保証がない通信です。
- IPアドレス=ネットワーク上の機器を識別する番号。グローバルIPアドレス(インターネット上で一意)とプライベートIPアドレス(組織内のみで有効・外部から直接到達不可)を区別します。サブネットマスクでネットワーク部とホスト部を分け、部門・拠点ごとにセグメント分割することは、感染端末の被害範囲を限定する基本的な対策になります。
4.1.2DNSと主要プロトコル
- DNS(Domain Name System)=ドメイン名(例: example.co.jp)と IPアドレスを対応付ける名前解決の仕組み。DNS自体が改ざん・偽装(DNSキャッシュポイズニング等)の標的になりやすく、正規サイトのつもりで偽サイトへ誘導されるリスクがあるため、SGでは「DNSの信頼性を悪用した攻撃」として理解しておく必要があります。
- HTTP/HTTPS=Webの通信プロトコル。HTTPSはTLSで通信を暗号化し盗聴・改ざんを防ぎます。SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)=メール送信のプロトコルで、送信元を偽装しやすい構造上の弱点がありなりすましメール(BEC・フィッシング)対策(SPF/DKIM/DMARC等)の前提知識になります。DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)=IPアドレスを機器へ自動的に割り当てる仕組みで、不正な端末がネットワークに接続しやすくなる面もあるため、利用制御と併せて管理します。

