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第2章 · ストレージ・データベース・ネットワークの保護·v1.1.0·更新 2026/6/28·読了目安 約16分

変更要約: 各節に図(figure)を追加=cert-figure-retrofit。SC-500 第2章を新規作成(ドメイン2「ストレージ・DB・NW の保護」: ストレージ=ファイアウォール/プライベートエンドポイント/Entra 認可・SAS/Defender for Storage、Azure SQL=Entra 認証/監査/TDE・Always Encrypted/Defender for Databases、ネットワーク=NSG・ASG/Virtual Network Manager/Virtual WAN・VPN/Entra Private Access/プライベートエンドポイント・Private Link、Azure Firewall=アプリ/ネットワーク/DNAT 規則・脅威 Intel/IDPS・Firewall ポリシー/Network Watcher 診断)

2.2Azure ネットワークアクセスの制御

この節の要点

ネットワークセキュリティグループ(NSG)とアプリケーションセキュリティグループ(ASG)、Azure Virtual Network Manager によるネットワークアクセスポリシー、Virtual WAN と VPN のセキュリティ、Microsoft Entra Private Access、そしてプライベートエンドポイントと Private Link サービスによる PaaS の保護を学びます。

ネットワーク層では「到達できる経路を最小化する」のが原則です。VM やサブネット間の通信は NSG/ASG で、複数 VNet にまたがる規則は Azure Virtual Network Manager で集中管理し、PaaS への到達は プライベートエンドポイント で private 化します。リモートアクセスは VPN や Entra Private Access で ID ベースに置き換えます。

2.2.1NSG と ASG

ネットワークセキュリティグループ(NSG) は、サブネットや NIC に適用するステートフルな許可/拒否規則の集合です。規則は優先度(小さい番号が先)で評価され、最初に一致したものが適用されます。アプリケーションセキュリティグループ(ASG) は VM をアプリ役割(例:web/app/db)でグループ化し、IP の代わりに ASG 名で規則を書けるようにして、規則をシンプルかつ動的に保ちます。「Web 層から DB 層への通信のみ許可」のような意図を IP に依存せず表現できます。

2.2.2Azure Virtual Network Manager

Azure Virtual Network Manager(AVNM) は、多数の VNet をネットワークグループとして束ね、接続構成(ハブ&スポーク/メッシュ)と セキュリティ管理者規則(security admin rules)一元的に適用します。セキュリティ管理者規則は NSG よりも先に評価される高位の規則で、組織全体で「特定ポートを必ず拒否」のようなガードレールを強制でき、個々のチームが NSG で上書きできないようにします。大規模環境での一貫したネットワークセキュリティに使います。

2.2.3Virtual WAN・VPN・Entra Private Access

  • Azure Virtual WAN:拠点・VNet・リモートユーザーを束ねる広域ネットワークのハブ。セキュアド仮想ハブ(Azure Firewall 統合)で集中検査・保護。
  • VPN(S2S/P2S):オンプレや個人デバイスからの暗号化トンネル。証明書/Entra 認証や条件付きアクセスと組み合わせて保護。
  • Microsoft Entra Private Access:VPN に代わり、社内アプリへ ID ベース・アプリ単位(ゼロトラスト)でアクセスを提供。ネットワーク全体ではなく必要なアプリだけに到達。

2.2.4プライベートエンドポイントと Private Link サービス

プライベートエンドポイント は、Storage・SQL・Key Vault などの PaaS リソースに VNet 内の private IP を割り当て、パブリックインターネットを経由せずに到達できるようにします。逆に、Private Link サービス自分が提供するサービス(NLB の背後など)を他テナント/他 VNet へ private に公開するための仕組みです。「PaaS を private に使う側=プライベートエンドポイント」「自社サービスを private に提供する側=Private Link サービス」と整理します。

目的使う機能要点
サブネット/NIC の通信制御NSG(+ASG で役割グループ化)ステートフル・優先度順・最初の一致
多数 VNet を集中管理Azure Virtual Network Managerセキュリティ管理者規則は NSG より先・上書き不可
リモートアクセス(ゼロトラスト)Entra Private AccessVPN 代替・アプリ単位・ID ベース
PaaS を private に使うプライベートエンドポイントPaaS に VNet 内 private IP
自社サービスを private に提供Private Link サービス提供側の公開(消費側の逆)
注意

混同に注意:
プライベートエンドポイント(PaaS を private に使う=消費側)Private Link サービス(自社サービスを private に提供する=提供側)は向きが逆。
NSG(チームが管理)AVNM のセキュリティ管理者規則(組織が強制・NSG より先・上書き不可)
VPN(ネットワーク到達)Entra Private Access(アプリ単位・ID ベースのゼロトラスト)

試験ポイント

要件 → 機能」:例「組織全体で特定ポートを強制的に拒否し各チームが上書きできないように」=AVNM セキュリティ管理者規則、「VM を web/app/db 役割でグループ化して規則を簡潔に」=ASG、「Storage を private IP で使う」=プライベートエンドポイント、「VPN をやめてアプリ単位の ID ベースアクセスに」=Entra Private Access。

NSG/ASG、Azure Virtual Network Manager、Virtual WAN/VPN/Entra Private Access、プライベートエンドポイント/Private Link によるネットワーク制御を表した図。
ネットワークアクセス制御の手段

2.2.5この節のまとめ

  • NSG=ステートフル・優先度順・最初の一致。ASG=役割でグループ化し IP 非依存に
  • AVNM=多数 VNet の集中管理。セキュリティ管理者規則は NSG より先・上書き不可
  • リモートは VPN→Entra Private Access(アプリ単位/ID ベース)。PaaS は プライベートエンドポイント、提供は Private Link サービス

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理解度チェック

(軽い確認用)

Q1. NSG の規則が評価される順序として正しいものはどれですか?

Q2. 多数の VNet を集中管理し、各チームの NSG では上書きできない組織全体のガードレール規則を強制できるサービスはどれですか?

Q3. VM をアプリの役割(web/app/db など)でグループ化し、IP アドレスに依存せず NSG 規則を記述できるようにする機能はどれですか?

Q4. VPN に代わり、社内アプリへ ID ベースでアプリ単位(ゼロトラスト)のアクセスを提供するのはどれですか?

Q5. 自社が VNet 内でホストするサービスを、他のテナントや VNet に対して private に公開する仕組みはどれですか?

Q6. Storage や SQL などの PaaS リソースを、パブリックインターネットを経由せず VNet 内の private IP 経由で利用したい場合に使うのはどれですか?

理解度を確認第2章「ストレージ・データベース・ネットワークの保護」の問題を解く