変更要約: 軸B網羅: 構築ブロック(コンピュート/DB/ストレージ/ネットワーク=s4、分析/ML/IoT/メディア/統合=s5)のカタログ節を追加
2.4コンピュート・コンテナ・データベース・ストレージ・ネットワーク関連サービス
新規ソリューションの構築ブロック——簡易/PaaS コンピュート(App Runner・Elastic Beanstalk・Lightsail)、ハイブリッド/エッジ(Outposts・Wavelength・ECS Anywhere・EKS Anywhere・EKS Distro)、専用データベース(Aurora Serverless・DocumentDB・Keyspaces・Neptune・Timestream)、DR/アーカイブ/ハイブリッドストレージ(Elastic Disaster Recovery・S3 Glacier・Storage Gateway)、グローバル配信(Global Accelerator)——を、定義・役割・選ぶ場面で整理します。
新規設計では「要件に最も合うマネージドサービスを選ぶ」力が問われます。ここでは構築ブロックを「定義/役割/いつ選ぶか」で簡潔に整理します。
2.4.1簡易・PaaS コンピュート
- AWS App Runner:コンテナ/ソースからWeb アプリ/API を自動でビルド・デプロイ・スケールするフルマネージドサービス。インフラ管理なしでコンテナ Web サービスを最短で公開したいときに選ぶ。
- AWS Elastic Beanstalk:コードをアップロードすると EC2/ELB/Auto Scaling を自動構成する PaaS。基盤の制御は残しつつ定型 Web アプリを素早く動かしたいときに選ぶ。
- Amazon Lightsail:定額・簡易な VPS(インスタンス/DB/LB をパッケージ)。小規模サイトや検証を予測可能な月額で手早く立てたいときに選ぶ。
2.4.2ハイブリッド・エッジ・コンテナ
- AWS Outposts:AWS のハードウェアをオンプレに設置し同じ API で運用する。低遅延やデータ所在の要件でワークロードを構内に置きつつ AWS 運用を保ちたいときに選ぶ。
- AWS Wavelength:5G キャリアのエッジに AWS を展開し超低遅延を実現。モバイル端末向けにミリ秒級の応答が要るときに選ぶ。
- Amazon ECS Anywhere:オンプレ等の自前サーバー上で ECS タスクを実行・管理する。コントロールプレーンは AWS、実行は構内、という運用に選ぶ。
- Amazon EKS Anywhere:自前インフラ上に Kubernetes クラスタを AWS と一貫した形で構築・運用する。データセンター内で EKS 互換の K8s を運用したいときに選ぶ。
- Amazon EKS Distro:EKS が使う Kubernetes ディストリビューションのオープンソース版。自前で同一の K8s を組みたい上級者向け(通常はマネージド EKS/EKS Anywhere を選ぶ)。
2.4.3専用データベース
- Amazon Aurora Serverless:負荷に応じて容量を自動でスケールする Aurora。利用が断続的・予測困難で、プロビジョニングを避けたいときに選ぶ。
- Amazon DocumentDB:MongoDB 互換のドキュメント DB(マネージド)。JSON ドキュメント中心で MongoDB API を使いたいときに選ぶ。
- Amazon Keyspaces:Apache Cassandra 互換のワイドカラム DB(サーバーレス)。CQL を使う大規模書き込みワークロードを運用負荷なく動かしたいときに選ぶ。
- Amazon Neptune:グラフデータベース(プロパティグラフ/RDF)。ソーシャルグラフや不正検知など関係性をたどるクエリが中心のときに選ぶ。
- Amazon Timestream:時系列データベース。IoT センサーや運用メトリクスを時刻軸で大量に蓄積・分析したいときに選ぶ。
2.4.4DR・アーカイブ・ハイブリッドストレージ・配信
- AWS Elastic Disaster Recovery(DRS):オンプレ/クラウドのサーバーをブロックレベルで継続レプリケーションし、災害時に AWS へ素早くフェイルオーバーする。低 RPO/RTO のサーバー DR が要るときに選ぶ。
- Amazon S3 Glacier:超低コストの長期アーカイブストレージクラス。めったにアクセスしないデータを規制保持・バックアップとして安価に保管したいときに選ぶ。
- AWS Storage Gateway:オンプレと S3/EBS をつなぐハイブリッドストレージ(File/Volume/Tape ゲートウェイ)。既存アプリから AWS ストレージを透過的に使い、移行やバックアップに使いたいときに選ぶ。
- AWS Global Accelerator:Anycast の固定 IP と AWS バックボーンで、最寄りの正常リージョンへ低遅延・即時フェイルオーバー転送する。固定 IP が要るグローバルな TCP/UDP アプリに選ぶ(HTTP キャッシュ配信は CloudFront)。
| データの型 | 選ぶ DB | 代表例 |
|---|---|---|
| リレーショナル・断続負荷 | Aurora Serverless | 予測困難な OLTP |
| ドキュメント(JSON) | DocumentDB | MongoDB 互換 |
| ワイドカラム | Keyspaces | Cassandra/CQL |
| グラフ(関係性) | Neptune | ソーシャル/不正検知 |
| 時系列 | Timestream | IoT/メトリクス |
切り分けの定番:管理不要のコンテナ Web=App Runner/定型 PaaS=Elastic Beanstalk/簡易 VPS=Lightsail/構内に AWS=Outposts/5G エッジ=Wavelength/低 RPO のサーバー DR=Elastic Disaster Recovery/長期アーカイブ=S3 Glacier/ハイブリッドストレージ=Storage Gateway/固定 IP のグローバル転送=Global Accelerator。DB は「データの型」で選ぶ(上表)。
2.4.5この節のまとめ
- 簡易/PaaS=App Runner・Elastic Beanstalk・Lightsail/ハイブリッド=Outposts・Wavelength・ECS/EKS Anywhere
- DB はデータの型でAurora Serverless/DocumentDB/Keyspaces/Neptune/Timestream/ストレージ=DRS・S3 Glacier・Storage Gateway
進捗の記録にはログインが必要です。
理解度チェック
(軽い確認用)Q1. コンテナ化した Web API を、インフラ(ELB/Auto Scaling 等)を一切管理せず自動でビルド・デプロイ・スケールして公開したい。何を使いますか?
Q2. ソーシャルネットワークの「友だちの友だち」など関係性をたどるクエリが中心のワークロードに最適な DB は?
Q3. データ所在規制のため特定ワークロードを自社データセンター内に置きつつ、AWS と同じ API・運用で動かしたい。何を使いますか?

