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第1章 · ID とアクセスの管理·v1.0.0·更新 2026/6/14·読了目安 約16分

変更要約: GH-100 第1章を新規作成(ユーザー ID と認証=マネージドユーザー(EMU) vs 個人アカウント・SAML SSO/2FA・SCIM とチーム同期・ID プロバイダー・認証/認可モデル、アクセスと権限=組織/リポジトリロール[Read/Triage/Write/Maintain/Admin/カスタム]・Enterprise チームとネスト継承・チーム単位の最小権限・アクセス監査と監査ログ・ポリシーとルールセットの強制)

1.1ユーザー ID と認証

この節の要点

マネージドユーザーと個人アカウントの違い、SAML SSO と 2FA の構成・強制、SCIM とチーム同期の実装と違い、ID プロバイダーの選択と構成、そして GitHub の認証・認可モデルを理解します。

GitHub Enterprise の管理者にとって、最初の責務は「誰が・どうログインし・何にアクセスできるか」を統制することです。GH-100 ではまず、ID の種類認証 の仕組みを理解します。大きな分岐は、企業が ID プロバイダー(IdP)で完全管理する マネージドユーザー(EMU) か、各自が持つ 個人アカウント(personal account) を組織に招くか、です。

1.1.1マネージドユーザー vs 個人アカウント

個人アカウント は利用者自身が作り所有する GitHub アカウントで、組織に 招待 して参加させます(GitHub.com の通常の使い方)。一方 Enterprise Managed Users(EMU) では、ユーザーアカウントを 企業の IdP が一元的にプロビジョニング・管理 し、利用者は IdP 経由でのみログインします。EMU のアカウントは 企業の管理下 にあり、外部の公開活動と分離され、退職時には IdP 側で無効化すると即座にアクセスが切れます。「自分のアカウントを持ち込む(個人)」か「会社が配るアカウントを使う(EMU)」かが本質的な違いです。

1.1.2SAML SSO と 2FA

SAML SSO(シングルサインオン) を構成すると、組織/Enterprise のメンバーは IdP(Entra ID・Okta 等) で認証してから GitHub にアクセスします。これにより、企業の認証ポリシー(条件付きアクセス等)を効かせ、退職者のアクセスを一括で止められます。2 要素認証(2FA) は、パスワードに加えもう 1 つの要素を要求するもので、組織で 必須化 できます(強制すると、未設定のメンバーは設定するまでアクセスが制限される)。SAML SSO と 2FA は、なりすましや認証情報漏洩への基本防御です。

1.1.3SCIM とチーム同期

認証(SAML SSO)が「ログイン」を担うのに対し、SCIMアカウントのプロビジョニング/デプロビジョニング(IdP での作成・更新・削除を GitHub に同期)を担います。SCIM を構成すると、IdP で無効化したユーザーが GitHub からも 自動的に削除 され、退職時の取り残しを防げます。チーム同期(team synchronization) は、IdP のグループを GitHub の チームメンバーシップ に対応づけ、グループの増減を自動でチームへ反映します。「SAML=認証」「SCIM=アカウントの自動管理」「チーム同期=グループ→チームの自動反映」と整理します。

仕組み役割
SAML SSO認証(IdP でログイン)
2FA多要素でなりすまし防止
SCIMアカウントの自動プロビジョニング/削除
チーム同期IdP グループ→GitHub チーム
EMU企業が完全管理するユーザー
試験ポイント

頻出:
個人アカウント(招待・本人所有)EMU(企業の IdP が完全管理・IdP 経由のみログイン) の違い。
SAML SSO=認証(IdP でログイン)、2FA=多要素(必須化可)。
SCIM=アカウントの自動プロビジョニング/デプロビジョニング(退職時に自動削除)、チーム同期=IdP グループ→GitHub チーム。SAML/SCIM/チーム同期は役割が別。

注意

混同・注意:
①SAML SSO(認証)と SCIM(プロビジョニング)は別物——SAML だけではアカウントの自動削除は行われない(退職者対応には SCIM)。
②EMU と個人アカウントは混在モデルが異なる——EMU 環境では個人アカウントを直接は持ち込めない。
③2FA の「必須化」は段階的に適用され、未設定者はアクセス制限される。
④チーム同期は IdP グループ起点——GitHub 側で手動追加したメンバーと競合し得る。

EMU/個人・SAML SSO・SCIM・チーム同期/2FA を並べた図。
SAML=認証, SCIM=アカウント管理

1.1.4この節のまとめ

  • 個人アカウント(招待・本人所有)と EMU(企業 IdP が完全管理・IdP 経由のみログイン)の違い
  • SAML SSO=認証、2FA=多要素(必須化可)
  • SCIM=アカウントの自動プロビジョニング/削除、チーム同期=IdP グループ→GitHub チーム
  • SAML だけでは自動削除されない=退職者対応は SCIM

進捗の記録にはログインが必要です。

理解度チェック

(軽い確認用)

Q1. 企業が ID プロバイダーでユーザーアカウントを完全に管理し、利用者は IdP 経由でのみログインする GitHub のモデルはどれですか?

Q2. IdP でユーザーを無効化したら GitHub からも自動的に削除されるようにし、退職時の取り残しを防ぎたいです。構成するものは?

Q3. SAML SSO と SCIM の役割の違いとして正しいものはどれですか?

Q4. IdP のグループの増減を GitHub のチームメンバーシップへ自動的に反映したいです。使うものは?

Q5. 組織のセキュリティ強化として、メンバーにパスワード以外のもう 1 つの認証要素を必須にしたいです。何を強制しますか?

Q6. 個人アカウントと EMU の違いとして正しいものはどれですか?

理解度を確認第1章「ID とアクセスの管理」の問題を解く