第6章 · ネットワークの基礎·v1.0.0·更新 2026/7/20·読了目安 約16分
変更要約: 初版
6.3IPサービスとポート番号(DHCP・DNS・NAT・SNMP・NTP)
この節の要点
アプリ/自動化が依存する共通IPサービス——DHCP(IP自動割当)・DNS(名前解決)・NAT(アドレス変換)・SNMP(監視)・NTP(時刻同期)——と、覚えるべきポート番号(SSH 22 / Telnet 23 / HTTP 80 / HTTPS 443 / NETCONF 830 / SNMP 161 / NTP 123 / DNS 53 / DHCP 67・68)を、「どのサービスが欠けるとAPI呼び出しがどう壊れるか」という診断として学びます。
自動化スクリプトの1行 requests.get("https://api.example.com/devices") の裏では、DNS が名前を解決し、NAT がソースアドレスを変換し、正しいポート番号(HTTPSなら443)で相手に届く必要があります。これらIPサービスやポートのどれか一つが欠けても、症状は「アプリが動かない」に見えますが、原因はまったく異なります。この節では、アプリ/自動化が依存するDHCP・DNS・NAT・SNMP・NTPの役割と、暗記必須の主要ポート番号を、「この失敗はどのサービス/ポートの問題か」を言い当てるための知識として整理します。
6.3.1主なIPサービス
- DHCP(UDP 67サーバ/68クライアント)=IPアドレス・サブネットマスク・デフォルトゲートウェイ・DNSサーバをホストへ自動配布する。DHCPが機能しないと、そもそも正しいIP/GW/DNSが入らず、その先のあらゆる通信が成立しない。
- DNS(UDP/TCP 53)=ホスト名をIPアドレスに解決する。自動化がエンドポイントをFQDNで指定する以上、DNSが引けなければ
Name or service not knownで接続前に失敗する。NAT=プライベートIPをグローバルIPへ(またはその逆に)変換し、内部ホストが外部と通信できるようにする。戻りの対応付け(変換テーブル)が壊れると片方向だけ通る等の症状になる。 - SNMP(UDP 161、トラップは162)=デバイスの状態をポーリング/通知で監視する。NTP(UDP 123)=機器/サーバの時刻を同期する。時刻ずれは自動化に致命的で、TLS証明書の有効期限判定・APIトークンの期限・ログの相関・Kerberos認証などが時刻依存なため、NTP不良は「証明書エラー」「認証失敗」として表面化しやすい。

