第6章 · ネットワークの基礎·v1.0.0·更新 2026/7/20·読了目安 約16分
変更要約: 初版
6.1L2/L3の基礎(MAC・VLAN・IP・サブネット・ゲートウェイ)
この節の要点
自動化スクリプトやAPIクライアントが「相手に届く」ための前提として、L2のMACアドレスとVLAN、L3のIPアドレス・サブネットマスク/プレフィックス・ルーティング・デフォルトゲートウェイを、「なぜこのホストからだけAPIが叩けないのか」という接続性の診断として学びます。
自動化を書く人にとってネットワークの基礎は暗記科目ではなく、「自分のスクリプトが叩くAPIエンドポイントに、パケットが本当に届くのか」を判断するための土台です。requests.get() がタイムアウトする、ssh が張れない、NETCONF セッションが確立しない——その原因は多くの場合、アプリのバグではなくL2/L3の到達性にあります。この節では、同一セグメント内の転送を担うMAC/VLAN(L2)と、セグメントをまたぐ到達性を担うIP/サブネット/ルーティング/デフォルトゲートウェイ(L3)を、「どこで止まっているか」を切り分ける道具として整理します。
6.1.1L2:MACアドレスとVLAN
- MACアドレス=NICに焼かれた48ビットのL2識別子(例
00:1A:2B:3C:4D:5E)。同一セグメント(同一VLAN/サブネット)内では、スイッチが宛先MAC宛にフレームを転送する。異なるサブネットへはMACでは届かず、L3のルーティングが必要になる——ここを混同すると「同じスイッチに挿さっているのに通信できない」診断を誤る。 - VLAN=1台の物理スイッチを論理的に複数のブロードキャストドメインに分ける仕組み。VLANが異なればL2的には別セグメントで、VLAN間の通信にはL3(ルータやL3スイッチのSVI)が必須。自動化ホストが管理対象デバイスと別VLANに居るのに、ルーティングやデフォルトゲートウェイが未設定だと、同じ建物内でも到達できない。

