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第5章 · Azure サービスへのプライベートアクセスの設計・実装·v2.0.0·更新 2026/6/3·読了目安 約9分

変更要約: AZ-700 第5章を深掘り(図ja化・比較表/シナリオ/FAQ/ひっかけ/深掘り段落を全節に追加)

5.2サービスエンドポイントとの使い分け

この節の要点

PaaS へのアクセスを VNet 経由に最適化する サービスエンドポイント と、プライベート IP を付与する プライベートエンドポイント の違いと使い分けを理解します。また自作サービスを Private Link で提供する Private Link Service にも触れます。

PaaS へのアクセス制御には2つの方式があります。プライベート IP を付けるプライベートエンドポイントと、経路を最適化し PaaS 側で VNet を許可するサービスエンドポイントです。

5.2.12 つの方式の違い

左にサービスエンドポイント(VNet からの経路を Azure バックボーンに最適化し、PaaS 側ファイアウォールで対象サブネットを許可・プライベート IP は付与しない)、右にプライベートエンドポイント(VNet 内にプライベート IP を持つ NIC を作成し PaaS をプライベート化・オンプレからも到達可)を並べ、それぞれの特徴と使い分けを示した比較図。
サービスエンドポイント vs プライベートエンドポイント
  • サービスエンドポイント:経路を Azure バックボーンに最適化し、PaaS 側のファイアウォールで対象サブネットを許可する。プライベート IP は付与しない
  • プライベートエンドポイント:VNet 内にプライベート IPを付与。オンプレからも到達でき、より厳密にプライベート化できる。
  • 使い分け:プライベート IP/オンプレ到達/厳密な分離が必要ならプライベートエンドポイント、簡易に VNet を許可するだけならサービスエンドポイント
  • Private Link Service:自作の(背後に Standard Load Balancer を置く)サービスをPrivate Link で他テナント/VNet に提供できる。
試験ポイント

「プライベート IP を付与・オンプレからも到達=プライベートエンドポイント」「プライベート IP を付けず PaaS 側で VNet を許可・経路最適化=サービスエンドポイント」「自作サービスを Private Link で提供=Private Link Service」 は AZ-700 で頻出です。オンプレからのプライベート到達が要件なら必ずプライベートエンドポイントを選びます。

コツ

サービスエンドポイントは Azure 内の VNet からのアクセス最適化に向き、オンプレ→PaaS のプライベート到達には対応しません。要件にオンプレが含まれるならプライベートエンドポイントです。

両者は仕組みが根本的に異なります。サービスエンドポイント はサブネットに対して有効化し、その VNet/サブネットの 識別情報 を PaaS に渡して、PaaS 側ファイアウォールの 仮想ネットワーク規則 で「この VNet だけ許可」とします。トラフィックは PaaS の公開エンドポイントへ向かいますが、経路は Azure バックボーンに最適化され、DNS 変更は不要・追加課金もありません。一方 プライベートエンドポイント は VNet 内に実際の プライベート IP を割り当て、PaaS の公開エンドポイントを使わずに到達します。そのためオンプレや別 VNet(ピアリング)からもプライベートに届き、公開アクセスを完全に無効化できます。データ流出(exfiltration)対策では、サービスエンドポイントは「自社の別テナントのストレージ」への送信を防ぎきれない弱点があり、より厳密にはプライベートエンドポイント+公開無効化が推奨されます。自作アプリを Private Link で外部に提供する Private Link Service は、背後に Standard Load Balancer を必要とし、消費側はプライベートエンドポイントで接続します。要件に「オンプレからのプライベート到達」「公開経路の完全遮断」があれば迷わずプライベートエンドポイントを選びます。

観点サービスエンドポイントプライベートエンドポイント
プライベート IP付与しないVNet 内に付与
接続先PaaS の公開エンドポイント(経路最適化)プライベート IP(公開経路を回避)
オンプレから不可可(VPN/ER 経由)
課金追加課金なしエンドポイント+データ量
補足

シナリオ: Azure 内の VNet からのみ Storage を使い、コストもかけたくない(オンプレ不要)。→ サービスエンドポイントを有効化し、Storage のファイアウォールで対象サブネットを許可します。逆にオンプレからもプライベートに使う・公開経路を完全に断つ要件なら、プライベートエンドポイント+公開アクセス無効化を選びます。

補足

FAQ: Q. サービスエンドポイントでも公開経路は使われますか? → A. はい。接続先は PaaS の公開エンドポイントのままで、経路が最適化され VNet が許可されるだけです。完全な遮断にはプライベートエンドポイント+公開無効化が要ります。Q. データ流出対策にはどちらが強い? → A. プライベートエンドポイント+公開無効化のほうが厳密です。

注意

ひっかけ: 「サービスエンドポイントは PaaS にプライベート IP を割り当てる」は誤りです(割り当てるのはプライベートエンドポイント)。また「サービスエンドポイントでオンプレからプライベートに PaaS へ到達できる」も誤り(オンプレ到達はプライベートエンドポイントの役割)。

5.2.2この節のまとめ

  • プライベートエンドポイント=プライベート IP・オンプレ到達可、サービスエンドポイント=IP なし・VNet 許可
  • 自作サービスの Private Link 提供=Private Link Service

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理解度チェック

(軽い確認用)

Q1. プライベート IP を付与せず、経路を最適化して PaaS 側ファイアウォールで対象サブネットを許可する方式はどれですか?

Q2. オンプレミスからもプライベートに PaaS へ到達する必要がある。どちらの方式を選びますか?

Q3. 自社で作ったサービス(背後に Standard Load Balancer)を、他の VNet やテナントに Private Link で提供したい。何を使いますか?

理解度を確認第5章「Azure サービスへのプライベートアクセスの設計・実装」の問題を解く

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