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第2章 · ハイブリッド接続の設計·v2.0.0·更新 2026/6/3·読了目安 約11分

変更要約: ANS-C01 第2章を深掘り(比較表・シナリオ・FAQ・ひっかけ・深掘り段落を各節に追加、図を日本語版に対応)

2.1Direct Connect と VPN の使い分け

この節の要点

オンプレと AWS をつなぐ——Direct Connect(専用線)Site-to-Site VPN仮想プライベートゲートウェイ(VGW)——の特性と選び方を理解します。安定性とコスト、立ち上げ速度のトレードオフを学びます。

オンプレミスと AWS の接続には大きく Direct Connect(専用線)Site-to-Site VPN(インターネット上の暗号化トンネル) の 2 つがあります。求める安定性・帯域・立ち上げ速度で選びます。

2.1.1特性の比較

Direct Connect と Site-to-Site VPN を比較した図。オンプレミスのデータセンターと AWS VPC(VGW/TGW)の間を、Direct Connect は専用線でプライベート・一貫した低遅延・高帯域で結び、Site-to-Site VPN はインターネット上の暗号化トンネルで素早く構築でき暗号化されるが遅延は変動する、という違いを示し、VPN を DX のバックアップにすると回復性の高いハイブリッドになることを示した図。
Direct Connect と Site-to-Site VPN
  • Direct Connect(DX)専用線でプライベート接続。一貫した低遅延・高帯域だが構築に時間がかかる。
  • Site-to-Site VPNインターネット上の暗号化トンネルすぐ構築でき暗号化されるが遅延は変動する。
  • VGW(仮想プライベートゲートウェイ):VPC 側で VPN/DX を終端するゲートウェイ(単一 VPC 向け)。
  • 組み合わせDX を主、VPN をバックアップにすると、専用線障害時もつながり続けられる。
試験ポイント

「一貫した低遅延・高帯域が必要=Direct Connect」「素早く・暗号化して接続=Site-to-Site VPN」「DX 障害に備える=VPN をバックアップ」 は ANS-C01 で頻出です。DX 単体では暗号化されない点(必要なら DX 上に VPN/MACsec)にも注意します。

補足

Direct Connect は物理回線の用意が必要で、プロビジョニングに数週間かかることがあります。急ぎなら先に VPN で接続し、後から DX に移行する設計が一般的です。

ANS-C01 のハイブリッド接続は「要件(帯域・遅延・暗号化・回復性・コスト・立ち上げ)から最適な組み合わせを選ぶ」ことを問います。Direct Connect(DX) は AWS の DX ロケーションでパートナー/専用線により物理接続し、専有(Dedicated 1/10/100Gbps)またはホスト(Hosted・パートナー経由で帯域可変)を選びます。一貫した低遅延・高帯域・プライベートですが、DX 単体は暗号化されないため、要件があれば DX 上に Site-to-Site VPN を張る(IPsec)MACsec(レイヤー2 暗号化)を使います。Site-to-Site VPN はインターネット上の IPsec トンネル(2 トンネル冗長)で素早く暗号化接続でき、BGP による動的ルーティングを推奨、Accelerated VPN(Global Accelerator 経由)で経路を安定化できます。回復性は、DX 障害に VPN をバックアップ(DX 優先・VPN フェイルオーバー)にするのが定番で、BGP の属性(AS パスプリペンド、ローカルプリファレンス、MED)で経路を制御します。帯域が大きく安定が要るなら DX を主に、コスト/スピード重視やバックアップなら VPN。VPC 側終端は単一 VPC なら VGW、多数 VPC を束ねるなら Transit Gateway(後述)です。設計の要は、「安定・高帯域・プライベート=DX」「速い・暗号化=VPN」「DX 単体は非暗号化(VPN/MACsec を併用)」「DX 主+VPN バックアップで回復性」を正確に押さえることです。

観点Direct ConnectSite-to-Site VPN
経路専用線(プライベート)インターネット(IPsec)
遅延/帯域一貫・低遅延・高帯域変動・回線依存
暗号化単体では非暗号化(VPN/MACsec 併用)IPsec で暗号化
立ち上げ物理回線・数週間即時・数時間〜
補足

シナリオ:基幹データ連携で高帯域・低遅延・プライベートが必須。ただし回線障害時も切れてはならず、データはネットワーク上で暗号化したい。→ 主経路を Direct Connect にして帯域/遅延要件を満たし、DX 上に Site-to-Site VPN(IPsec)を張って暗号化(または MACsec)。さらに VPN をバックアップ経路として用意し、BGP で DX を優先・障害時に VPN へフェイルオーバー。立ち上げ期間中は先に VPN で暫定接続し、DX 開通後に主経路を切り替えます。

補足

FAQ:Direct Connect は暗号化されている? いいえ。DX はプライベートな専用線ですが、それ自体はデータを暗号化しません。暗号化要件があるなら、DX 上に Site-to-Site VPN(IPsec)を張るか、対応回線で MACsec(レイヤー2 暗号化)を使います。「プライベート=暗号化」ではない点が頻出のひっかけです。

注意

ひっかけ:「Direct Connect ならプライベートだから暗号化も自動」と考えるのは誤り——DX 単体は非暗号化で、暗号化には VPN over DX か MACsec が要ります。また、単一の DX 接続は単一障害点なので「高可用性」要件には不十分——別ロケーションの 2 本目や VPN バックアップが必要です。物理回線の手配に時間がかかる点も考慮し、急ぎは VPN 先行が定石です。

2.1.2この節のまとめ

  • 安定・高帯域=DX/素早く暗号化=VPN
  • 回復性=DX 主+VPN バックアップ

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理解度チェック

(軽い確認用)

Q1. 基幹システムのため、オンプレと AWS 間で一貫した低遅延と高帯域のプライベート接続が必要です。最適なのはどれですか?

Q2. 数日以内に暗号化されたオンプレ–AWS 接続を立ち上げたい。物理回線の手配を待てません。何を使いますか?

Q3. Direct Connect 接続の障害時にもオンプレ–AWS 接続を維持したい。コスト効率の良いバックアップは?

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