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第3章 · 基盤モデルの応用·v2.1.0·更新 2026/6/14·読了目安 約8分

変更要約: in-scope サービス網羅: 第3章3節に応用を支える AI/ML の in-scope サービス節を追加(Amazon SageMaker AI/Amazon Personalize/Amazon Augmented AI=A2I)

3.2RAG とファインチューニング

この節の要点

基盤モデルを自社の用途に合わせる2つの主要なアプローチ——RAG(検索拡張生成)とファインチューニング——の違いと使い分けを理解します。

汎用の基盤モデルを自社の知識や用途に合わせるには、主に RAGファインチューニング の2つの方法があります。目的に応じて使い分けます。

3.2.12つのアプローチ

RAG(検索拡張生成:クエリ時に自社データを検索して与える・モデルは変えない・最新/非公開の事実に強く手間が少ない)と、ファインチューニング(自社のラベル付きデータでモデルを追加学習・振る舞いや文体を変える・手間が多い)を対比した図。
RAG とファインチューニング
  • RAG(検索拡張生成):質問時に自社データを検索して関連情報をプロンプトに添え、モデル自体は変えない。最新・非公開の事実に強く、出典提示でハルシネーション低減に役立つ。
  • ファインチューニング自社のラベル付きデータでモデルを追加学習し、振る舞いや文体・専門知識を内在化させる。手間・コスト・データ準備の負担は大きい。

両者の本質的な違いは「知識をどこに置くか」です。RAG は知識をモデルの外(検索される文書)に置き、回答のたびに参照します。だから文書を更新すればすぐ最新情報に反映され、どの文書を根拠にしたか出典も示せます。一方ファインチューニングは知識や振る舞いをモデルの中(重み)に取り込みます。特定の文体・形式・専門タスクへの深い適応に向きますが、新しい事実が出るたびに再学習が必要で、コストもかかります。AIF-C01 では「事実の鮮度・出典が重要なら RAG/振る舞いの深い適応が必要ならファインチューニング」、そして「まず RAG を検討し、足りなければファインチューニング」という順序を押さえます。両者は併用も可能です。

観点RAGファインチューニング
知識の置き場所モデルの外(検索文書)モデルの中(重み)
モデル自体変えない追加学習で変える
最新情報文書更新で即反映再学習が必要
向く目的最新/社内の事実・出典提示文体・形式・専門タスクの適応
手間・コスト比較的小

シナリオ:社内ヘルプデスク。 規程やマニュアルは頻繁に更新されるので、回答はRAGで最新文書を検索して根拠付け(出典付き・ハルシネーション低減)。一方、回答を常に自社のフォーマットや丁寧な口調に揃えたい場合はファインチューニングでその文体を内在化。まず RAG で運用し、文体の一貫性が課題になったらファインチューニングを足す、という順序が実務的です。

注意

混同に注意:
RAG はモデルを変えない(外部知識を参照)/ファインチューニングはモデルを変える(重みに取り込む)
②「最新情報を反映」は RAG が得意(ファインチューニングは再学習が必要)。
③どちらも「学習データの偏り」や「出力の正しさ」の責任は利用者側に残る。
④RAG とプロンプト工夫(前節)も別概念。

補足

Q. RAG とファインチューニングは併用できる? はい。文体はファインチューニング、最新事実は RAG、と役割分担できます。Q. ハルシネーション低減に効くのは? 主に RAG(根拠文書と出典を与える)。Q. AWS で RAG を実現するには? Amazon Bedrock のナレッジベースなどを使います(前章)。

試験ポイント

「最新/社内の事実を参照させたい=RAG(モデルは変えない・外部知識)」「振る舞いや文体そのものを変えたい=ファインチューニング(追加学習・重みに内在化)」の使い分けが頻出です。RAG はハルシネーション低減にも有効。順序は「まず RAG、足りなければファインチューニング」。

3.2.2この節のまとめ

  • RAG=知識をモデルの外に置き検索で参照(モデルは不変・最新情報/出典に強い)
  • ファインチューニング=知識/振る舞いをモデルの重みに内在化(深い適応・手間大)
  • 順序は「まず RAG、足りなければファインチューニング」。併用も可

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理解度チェック

(軽い確認用)

Q1. 最新の社内ドキュメントを参照して回答の正確性を高めたいが、モデル自体は変えたくない場合に適すのはどれですか?

Q2. 自社のラベル付きデータでモデルを追加学習し、振る舞いや文体そのものを変えたい場合に適すのはどれですか?

Q3. RAG が特に役立つ効果として適切なものはどれですか?

理解度を確認第3章「基盤モデルの応用」の問題を解く