変更要約: 各節に図(figure)を追加=cert-figure-retrofit。AI-901 第4章を新規作成(ドメイン2: エージェントの定義=目標→自律計画→ツール実行→反復、構成要素=指示/モデル/知識/ツール、関数呼び出し、生成AIとの違い、Foundry Agent Service、マルチエージェント、安全策=権限最小化/human-in-the-loop/Content Safety)
4.1AI エージェントとは
エージェント型 AI が、生成 AI に「目標に向けた自律的な計画・ツール利用・複数ステップの実行」を加えたものであることを理解し、単純な生成 AI との違い、ツール(関数呼び出し)・知識・行動という構成要素、エージェントが向くシナリオを学びます。
AI エージェント(agent)とは、目標を与えると、自律的に手順を計画し、必要なツールを呼び出して実行し、結果を見て次の手を決める——という「考えて動く」AI です。単純な生成 AI が「1回の入力に1回の文章を返す」のに対し、エージェントは「目標達成まで複数ステップを回す」点が決定的に違います。たとえば「来週の出張を手配して」に対し、エージェントは空き状況の確認・予約・確認メール送信といった一連の行動を、ツールを使って自律的にこなします。
4.1.1エージェントの構成要素
- 指示(instructions):エージェントの目的・役割・守るべき制約(システムメッセージに相当)。
- モデル:判断と文章生成を担う LLM(Foundry でデプロイしたもの)。
- 知識(knowledge):参照する情報源(社内文書など)。グラウンディング/RAG で根拠を与える。
- ツール/行動(tools / actions):エージェントが呼び出せる外部機能(関数呼び出し・API・検索など)。「行動できる」ことがエージェントの肝。
4.1.2ツール(関数呼び出し)の仕組み
エージェントが「行動」できるのは 関数呼び出し(function calling/tool calling)の仕組みによります。開発者はエージェントに「使える道具(関数)」とその使い方を登録しておきます。エージェントは目標達成に必要だと判断すると、その関数をいつ・どんな引数で呼ぶかを自分で決めて呼び出し、得られた結果を踏まえて次の生成に進みます。これにより、在庫検索・予約・メール送信・計算といった実世界の操作を AI が連鎖的に実行できます。
| 観点 | 単純な生成 AI | エージェント |
|---|---|---|
| 動き | 入力1回→応答1回 | 目標→複数ステップを自律的に反復 |
| 外部操作 | 基本なし(文章を返すだけ) | ツール/関数呼び出しで実行 |
| 向くタスク | 要約・下書き・分類 | 手配・調査→実行など多段の業務 |
シナリオ:問い合わせ対応エージェント。 目標「顧客の返品依頼を処理」→
①注文DBを検索ツールで確認→
②返品可否を判断→
③可能なら返品登録ツールを実行→
④メール送信ツールで顧客に連絡→
⑤要約をログに記録。複数のツールを自律的に連鎖させ、1つの業務を完了します。単純な生成 AI では「返信文の下書き」までしかできません。
混同・注意:
①生成 AI(文章を返す)とエージェント(ツールで行動し多段実行)を取り違えない——「行動・複数ステップ」があればエージェント。
②エージェントは自律実行ゆえ誤った行動が実害になりうる→権限最小化・重要操作は人の承認(human-in-the-loop)。
③ツール(関数呼び出し)は「AI が外部機能を呼べる」仕組みで、モデルの再学習ではない。
頻出:
①「目標を与えると自律的に手順を実行し外部操作も行う」=エージェント。
②「AI が外部機能(API/検索/予約)を呼べる仕組み」=ツール/関数呼び出し。
③「要約や下書きだけ」=単純な生成 AIで十分(エージェント不要)。
④「自律実行のリスク低減」=権限最小化・human-in-the-loop。
4.1.3この節のまとめ
- エージェント=目標→自律的に計画→ツール実行→結果で次の手を回す「考えて動く」AI
- 構成要素:指示/モデル/知識(グラウンディング)/ツール・行動(関数呼び出し)
- 単純な生成 AI との違い=外部操作と複数ステップの有無
- 自律実行のリスク→権限最小化・human-in-the-loopで安全に
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理解度チェック
(軽い確認用)Q1. 目標を与えると自律的に手順を計画し、ツールを使って複数ステップを実行する AI はどれですか?
Q2. エージェントが外部の機能(検索・予約・メール送信など)を呼び出して「行動」できるのは何の仕組みによりますか?
Q3. 単純な生成 AI とエージェントの最も本質的な違いはどれですか?
Q4. エージェントが社内文書など信頼できる情報に基づいて判断できるようにする構成要素はどれですか?
Q5. 「メールの本文を1通だけ要約する」タスクに最も適した選択はどれですか?

