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第3章 · AI エージェントの実装·v1.1.0·更新 2026/6/11·読了目安 約14分

変更要約: 各節に図(figure)を追加=cert-figure-retrofit。AI-103 第3章を新規作成(エージェント実装=Foundry Agent Service、構成=モデル+指示+知識+ツール、ツール種別=関数呼び出し/ファイル検索/コードインタープリター、スレッドとrun・multistep reasoning、マルチエージェント=オーケストレーター/ハンドオフ/並列、安全策=最小権限/human-in-the-loop/監視・評価/Content Safety)

3.2マルチエージェントのオーケストレーション

この節の要点

複雑な業務を専門化したエージェントに分割して連携させるマルチエージェントの設計——役割分担、オーケストレーター、エージェント間のハンドオフ——と、本番運用の安全策(権限最小化・human-in-the-loop・監視・評価)を理解します。

1つのエージェントで扱うには複雑すぎる業務は、マルチエージェント役割を分割して連携させます。たとえば「調査担当」「下書き担当」「レビュー担当」を用意し、オーケストレーター(取りまとめ役)がタスクを割り振り、結果を統合します。エージェント間で作業を引き継ぐ ハンドオフ を設計し、各エージェントが得意な小タスクに集中することで、品質・保守性・テスト容易性が上がります。

3.2.1オーケストレーションのパターン

  • オーケストレーター主導:中央のオーケストレーターが各専門エージェントを呼び分け、結果を統合する。
  • 逐次(ハンドオフ):エージェント A → B → C と順に作業を引き継ぐパイプライン型。
  • 並列:独立な小タスクを複数エージェントで同時実行し、後で統合する。

3.2.2本番運用の安全策

エージェント(特に自律的にツールを実行するもの)は、安全策が前提です。
権限最小化——各エージェントのツール・アクセス権を必要最小限に(第1章 RBAC と一貫)。
human-in-the-loop——支払い・削除など影響の大きい操作は人の承認を挟む。
監視と評価——実行ログ・コスト・成功率・安全性を継続監視し、評価 で品質の回帰を検知。
Content Safety で有害な入出力をブロック、プロンプトインジェクション 対策を施す。これらは責任ある AI(信頼性と安全性・説明責任)の運用実装です。

シナリオ:問い合わせ対応のマルチエージェント。 分類担当が緊急度と種別を判定→調査担当が社内ナレッジを RAG で検索→回答担当が下書きを生成→レビュー担当が規程適合を確認。オーケストレーターが流れを制御し、返金など高額操作は human-in-the-loop で承認、各エージェントは最小権限、全 run を監視ログに記録します。

注意

混同・注意:
マルチエージェント=常に最適 ではない——単純な業務は単一エージェントや生成 AI で十分。複雑さに見合うときに使う。
オーケストレーター(制御役)専門エージェント(実務役)の役割を区別。
③安全策(最小権限・human-in-the-loop・監視・Content Safety)は任意ではなく前提
④マルチエージェント化しても権限管理・監視は不要にならない——むしろ重要。

試験ポイント

頻出:
①「複雑業務を専門エージェントに分割し連携」=マルチエージェント、取りまとめ=オーケストレーター、引き継ぎ=ハンドオフ
②高額/不可逆操作の前に人の承認human-in-the-loop
③各エージェントの権限=最小権限(RBAC)
④品質の回帰検知=評価(evaluation)、有害出力=Content Safety
⑤単純業務にマルチエージェントは過剰

オーケストレーションのパターン(逐次・並列・ハンドオフ)と本番運用の安全策を表した図。
オーケストレーションと本番安全策

3.2.3この節のまとめ

  • マルチエージェント=複雑業務を専門エージェントに分割し、オーケストレーターが調整・ハンドオフで連携
  • パターン:オーケストレーター主導/逐次(ハンドオフ)/並列
  • 安全策:権限最小化・human-in-the-loop・監視/評価・Content Safety・プロンプトインジェクション対策
  • 単純業務に多エージェントは過剰。複雑さに見合うときに採用

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理解度チェック

(軽い確認用)

Q1. 複雑な業務を専門化した複数のエージェントに役割を分けて連携させる構成を何と呼びますか?

Q2. マルチエージェント構成で、各専門エージェントにタスクを割り振り結果を統合する役割はどれですか?

Q3. 支払いや削除など影響の大きい操作をエージェントが自動実行する前に人が承認する安全策はどれですか?

Q4. マルチエージェントの採用に関する説明として最も適切なものはどれですか?

Q5. エージェントのツールやアクセス権の付与方針として最も適切なものはどれですか?

Q6. エージェント A → B → C と順に作業を引き継ぐオーケストレーションのパターンはどれですか?

理解度を確認第3章「AI エージェントの実装」の問題を解く