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第2章 · 生成 AI ソリューションの実装·v1.1.0·更新 2026/6/16·読了目安 約15分

変更要約: 各節に図(figure)を追加=cert-figure-retrofit。AI-103 第2章を新規作成(生成AIアプリ=Foundry SDK でチャット補完/システムメッセージ/生成パラメーター/ストリーミング/構造化出力・関数呼び出し/安全フィルター、RAG 実装=埋め込み/ベクトル検索/Azure AI Search インデックス/チャンク/ハイブリッド検索/検索→文脈付与→生成→出典/評価=グラウンデッドネス・関連性)

2.2検索拡張生成(RAG)の実装

この節の要点

自社データに基づく回答を実現する RAG の実装——埋め込み(ベクトル)による意味検索、Azure AI Search のインデックス、検索→文脈付与→生成の流れ、出典の提示、そして品質の評価——を開発者の視点で理解します。

AI-901 で学んだ RAG(検索拡張生成)を、AI-103 では実装レベルで理解します。鍵は「ユーザーの質問に意味的に近い社内文書をどう見つけるか」です。そこで使うのが 埋め込み(embedding)——テキストを意味を捉えたベクトル(数値の並び)に変換する技術です。質問と文書を同じベクトル空間に置けば、距離が近い=意味が近いとして検索できます(ベクトル検索/意味検索)。

2.2.1Azure AI Search によるインデックス

実装では、社内文書を チャンク(適切な大きさに分割)し、各チャンクを埋め込みでベクトル化して Azure AI Searchインデックス に格納します。検索時は、質問を同じ方法でベクトル化し、インデックスから近いチャンクを取得します。キーワード検索とベクトル検索を組み合わせた ハイブリッド検索 や、上位結果を並べ替える セマンティックランカー を使うと精度が上がります。Foundry のプロジェクトに Azure AI Search を接続し、データソースとして指定するのが基本構成です。

2.2.2検索 → 文脈付与 → 生成 → 出典

RAG の実行時フローは、
①質問に関連するチャンクを 検索
②取得した抜粋をプロンプトの 文脈に付与
③モデルがその文脈に基づき 生成
④回答に 出典(どの文書のどこを根拠にしたか)を併記、という流れです。出典提示は、利用者が回答の根拠を確認できる 透明性 を高め、誤りの発見にも役立ちます。モデル自体を再学習しないため、文書を更新すれば回答も最新化されます(RAG ≠ ファインチューニング)。

2.2.3RAG の評価

RAG アプリは 評価(evaluation)で品質を測ります。代表的な観点は、回答が与えた文脈に忠実かグラウンデッドネス/groundedness)、質問に的確に答えているか関連性/relevance)、検索が適切な文書を取れているか検索の再現率/適合率)です。Foundry の評価機能で、これらをデータセットに対して自動測定し、プロンプトや検索設定の改善を回します。本番では継続的に監視し、回帰を検知します。

試験ポイント

頻出:
①「意味的に近い文書を探す」=埋め込み(ベクトル)+ベクトル/意味検索
②「RAG の検索基盤」=Azure AI Search のインデックス(文書はチャンク化して格納)。
③精度向上=ハイブリッド検索+セマンティックランカー
④RAG の流れ=検索→文脈付与→生成→出典
⑤RAG 品質指標=グラウンデッドネス/関連性
⑥RAG ≠ ファインチューニング(再学習しない)。

注意

混同・注意:
埋め込み(意味のベクトル化)生成(文章の作成)は別の役割。
RAG(検索で文脈を足す)ファインチューニング(追加学習でモデル更新)は別——最新文書対応には RAG。
③検索精度が低いと回答も悪化——チャンク設計・ハイブリッド検索・ランカーが効く。
グラウンデッドネス(文脈に忠実)関連性(質問に的確)は別指標。

Azure AI Search でインデックスし、検索→文脈付与→生成→出典提示し、RAG を評価する流れの図。
インデックス → 検索 → 生成 → 出典

2.2.4この節のまとめ

  • 埋め込み(ベクトル)で意味検索:質問と文書を同じ空間に置き、近さ=意味の近さで検索
  • Azure AI Search のインデックスチャンク化した文書を格納。ハイブリッド検索+セマンティックランカーで精度向上
  • 実行:検索→文脈付与→生成→出典提示。RAG ≠ ファインチューニング(文書更新で最新化)
  • 品質は評価(グラウンデッドネス/関連性)で測定し継続監視

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理解度チェック

(軽い確認用)

Q1. ユーザーの質問に意味的に近い社内文書を見つけるために、テキストを意味を捉えたベクトルに変換する技術はどれですか?

Q2. RAG の検索基盤として、チャンク化した文書とベクトルを格納するのに一般的に使う Azure サービスはどれですか?

Q3. キーワード検索とベクトル検索を組み合わせ、必要に応じて上位結果を並べ替えて RAG の検索精度を上げる手法の組み合わせはどれですか?

Q4. RAG の回答が「与えた文脈に忠実か(事実に基づくか)」を測る評価指標はどれですか?

Q5. RAG とファインチューニングの違いとして正しいものはどれですか?

Q6. RAG アプリで回答に出典を併記することの主な利点はどれですか?

理解度を確認第2章「生成 AI ソリューションの実装」の問題を解く