変更要約: in-scope サービス網羅: ID管理(Cognito/Directory Service/IAM Identity Center)・鍵/証明書(CloudHSM/ACM)・脅威検出(GuardDuty/Inspector/Macie/Detective/Security Hub)・ネットワーク防御(Network Firewall/Firewall Manager)・コンプライアンス(Artifact/Audit Manager)を各節に追加
1.3VPC とネットワークセキュリティ
VPC・サブネット(公開/非公開)、セキュリティグループとネットワーク ACL の違い、WAF/Shield などのネットワーク防御を理解します。
VPC は AWS 内のプライベートネットワークです。公開サブネット(インターネット向け)と非公開サブネット(DB 等) を分け、適切に通信を制御することが安全な設計の基本です。
1.3.1セキュリティグループとネットワーク ACL
- セキュリティグループ:インスタンス(ENI)レベル。ステートフル(戻り通信を自動許可)で、許可ルールのみ。
- ネットワーク ACL(NACL):サブネットレベル。ステートレス(戻りも明示許可が必要)で、許可と拒否の両方を設定できる。
- 外部接続:インターネットゲートウェイ(IGW)=公開サブネットの出入口、NAT ゲートウェイ=非公開サブネットからの外向き通信のみ許可。
- WAF(L7 アプリ保護)/Shield(DDoS 保護)/VPC エンドポイント(AWS サービスへ AWS 内部経由で接続)で防御を重ねる。
| 観点 | セキュリティグループ | ネットワーク ACL |
|---|---|---|
| 適用レベル | インスタンス(ENI) | サブネット |
| 状態 | ステートフル | ステートレス |
| ルール | 許可のみ | 許可+拒否 |
| 戻り通信 | 自動許可 | 明示許可が必要 |
VPC 設計の定石は、インターネットに面する層(ALB や踏み台)は公開サブネット、アプリや DB は非公開サブネットに置き、層ごとにセキュリティグループで通信を絞ることです。非公開サブネットのインスタンスがパッチ取得などで外部へ出る必要があるときは、NAT ゲートウェイを経由させます(外からは入れない)。セキュリティグループと NACL は多層防御として併用しますが、細かな制御は基本セキュリティグループで行い、NACL はサブネット全体の粗い遮断(特定 IP の拒否など)に使います。さらに S3 や DynamoDB へは VPC エンドポイントでインターネットを経由せず安全・低コストに接続できます。
シナリオ:3層アーキテクチャ。 ALB は公開サブネット、アプリ EC2 と RDS は非公開サブネット。セキュリティグループで「ALB→アプリは 443、アプリ→RDS は 3306 のみ、しかも各 SG を参照元に指定」と最小化。アプリの外向きパッチ取得はNAT ゲートウェイ経由。S3 への接続はVPC エンドポイントでインターネットを使わない。DB を公開サブネットに置かないのが鉄則です。
混同に注意:
①セキュリティグループ=インスタンス/ステートフル/許可のみ / NACL=サブネット/ステートレス/許可・拒否。
②IGW(公開の出入口)と NAT ゲートウェイ(非公開からの外向きのみ)を取り違えない。
③DB は非公開サブネット。
④AWS サービスへ内部接続するならVPC エンドポイント。
Q. セキュリティグループと NACL はどちらで制御? 通常はステートフルで扱いやすいセキュリティグループ中心、NACL はサブネット全体の粗い遮断に。併用が多層防御。Q. IGW と NAT の違いは? IGW は公開サブネットの双方向の出入口、NAT は非公開サブネットからの外向き通信のみ。Q. VPC エンドポイントの利点は? AWS サービスへインターネットを経由せず接続でき、安全・低コスト。
「セキュリティグループ=インスタンス/ステートフル/許可のみ」「NACL=サブネット/ステートレス/許可・拒否」「DB は非公開サブネット」「非公開からの外向き=NAT ゲートウェイ」「AWS サービスへ内部接続=VPC エンドポイント」は SAA 頻出です。
1.3.2その他の主要 in-scope サービス(脅威検出・ネットワーク防御・コンプライアンス)
ネットワーク制御に加え、脅威の検出と調査のマネージドサービス群を押さえます。Amazon GuardDuty はログを分析して悪意ある挙動や異常を継続検出する脅威検知(有効化するだけで運用)。Amazon Inspector はEC2/コンテナ/Lambda の脆弱性を自動スキャン。Amazon Macie はS3 内の個人情報など機微データを検出/分類。Amazon Detective は検出結果の根本原因をログ相関で調査。複数の検出結果を一元的に集約・優先度付けするのが AWS Security Hub です。ネットワーク防御では、AWS Network Firewall がVPC のステートフルなマネージドファイアウォールを提供し、AWS Firewall Manager が組織全体のファイアウォール規則(WAF/Network Firewall/セキュリティグループ)を一元管理します。
コンプライアンスの証跡では、AWS Artifact がAWS のコンプライアンス報告書(SOC/ISO など)をオンデマンドで取得でき、監査人へ提出する第三者証明が要るときに使います。AWS Audit Manager は統制への準拠状況の証跡収集を自動化し、監査レポートの作成負荷を下げたいときに選びます。
| やりたいこと | サービス |
|---|---|
| 悪意ある挙動/異常の継続検出 | Amazon GuardDuty |
| EC2/コンテナ/Lambda の脆弱性スキャン | Amazon Inspector |
| S3 の機微データ検出/分類 | Amazon Macie |
| 検出結果の原因をログ相関で調査 | Amazon Detective |
| 検出結果を一元集約・優先度付け | AWS Security Hub |
| VPC のステートフルマネージド FW | AWS Network Firewall |
| 組織全体の FW 規則を一元管理 | AWS Firewall Manager |
| コンプライアンス報告書の取得 | AWS Artifact |
| 統制準拠の証跡収集を自動化 | AWS Audit Manager |
1.3.3この節のまとめ
- 公開/非公開サブネットで分離、DB は非公開。外向きはNAT、出入口はIGW
- セキュリティグループ(インスタンス/ステートフル/許可のみ)/NACL(サブネット/ステートレス/許可・拒否)
- AWS サービスへはVPC エンドポイント、L7 は WAF、DDoS は Shield
進捗の記録にはログインが必要です。
理解度チェック
(軽い確認用)Q1. セキュリティグループの特徴として正しいものはどれですか?
Q2. サブネットレベルで動作し、許可と拒否の両方のルールを設定できるのはどれですか?
Q3. データベースを配置する場所として最も安全なのはどれですか?

