第4章 · 脆弱性評価とリスク管理·v1.0.0·更新 2026/7/17·読了目安 約13分
変更要約: 初版
4.4災害復旧と事業継続
この節の要点
ITシステムを復旧させる手順に絞ったDRP(災害復旧計画)と、事業全体を止めないための広い計画であるBCP(事業継続計画)の違い、どれだけ早く復旧するかのRTOとどこまでのデータ損失を許すかのRPO、バックアップの役割、そして検知的/予防的/是正的という3種のDRコントロールを、「止まった後、どう立ち直るか」を設計する基礎として学びます。
どれだけ守りを固めても、災害・障害・攻撃で「止まる」ことは起こり得ます。大切なのは、止まった後にどれだけ早く・どこまで元に戻せるかを、あらかじめ決めておくことです。この節では、ITシステムの復旧手順に絞ったDRP(災害復旧計画)と、事業全体を止めないための広い計画であるBCP(事業継続計画)の違い、復旧の目標時間であるRTOとデータ損失の許容量であるRPO、その土台となるバックアップ、そして検知的/予防的/是正的という3種のDRコントロールを、「止まった後どう立ち直るか」を設計する視点で学びます。
4.4.1DRPとBCP・RTOとRPO
- DRP(Disaster Recovery Plan・災害復旧計画)=サーバ・データ・ネットワークといったITシステムを復旧させる手順に焦点を当てた計画。「壊れたシステムをどう元に戻すか」を具体的に定める、より技術寄りの計画。
- BCP(Business Continuity Plan・事業継続計画)=災害時にも事業全体を止めない/早く再開するための広い計画。IT復旧だけでなく、代替拠点・人員・業務手順・連絡体制まで含む。DRPはBCPの一部(IT部分)という関係を押さえる。
- RTO(Recovery Time Objective)=どれだけ早く復旧させるかの目標時間(例:4時間以内に復旧)。RPO(Recovery Point Objective)=どの時点まで戻せるか=許容できるデータ損失量(例:直近1時間分までは失ってよい)。RTOは「時間」、RPOは「データのどこまで」を決める。

