第6章 · 監査の報告とフォローアップ·v1.0.0·更新 2026/7/11·読了目安 約14分
変更要約: 初版
6.4関連法規とガイドライン
この節の要点
システム監査人が判断の拠りどころとする関連法規(個人情報保護法・不正アクセス禁止法)と、監査の枠組みを示すシステム監査基準・システム管理基準、統制評価の物差しとなる情報セキュリティ管理基準などの各種ガイドラインを、どの基準・法令に照らして不備を評価するかという監査の適用の視点で学びます。
システム監査は「監査人の主観」で良し悪しを決めるものではなく、明文化された法令・基準・ガイドラインという客観的な物差しに照らして、コントロールが十分かを評価します。システム監査人には、対象の情報システムやリスクに応じて、どの法令(個人情報保護法・不正アクセス禁止法など)・どの基準(システム監査基準・システム管理基準・情報セキュリティ管理基準)を評価の拠りどころとするかを選び、その規範に照らして不備を診断する判断が求められます。監査基準は「監査のやり方」を、管理基準や管理基準系のガイドラインは「被監査側が備えるべき統制の目安」を示すという役割の違いも押さえます。
6.4.1関連法規:個人情報保護法・不正アクセス禁止法
- 個人情報保護法=個人情報を取り扱う事業者に、利用目的の特定・安全管理措置・第三者提供の制限・本人の権利対応などの義務を課す法律。個人データを扱うシステムの監査では、この法が求める安全管理措置(アクセス制御・暗号化・委託先監督・漏えい時対応)が整備・運用されているかが評価の物差しになる。監査人はこの法令要件に照らして不備を指摘する。
- 不正アクセス禁止法=他人の識別符号(ID/パスワード)を無断で用いる行為や、セキュリティホールを突いて制限を免れアクセスする行為などを禁止・処罰する法律。監査では、こうした不正アクセスを防止・検知するコントロール(認証・アクセス制御・ログ監視)の整備状況を評価する拠りどころになる。法が禁じる行為を技術的・運用的に抑止できているかを診断する。

