Microsoft Azure Security Engineer Associate のナレッジマップ
Microsoft Azure Security Engineer Associate の主要概念 276 件と、そのつながり。上のマップでノードをクリックすると関連用語や前提をたどれます。下は全概念の索引で、定義と「前提・関連する概念」への内部リンクを掲載しています。
概念一覧(276)
仮想ネットワーク(VNet)
Azure内に作るプライベートなネットワーク。サブネットで区切り、ピアリングでVNet同士をつなぐ。
Blob ストレージ
画像・動画・バックアップなど非構造化データ(オブジェクト)向けのストレージサービス。
リージョン(Azure)
1つ以上のデータセンターをまとめた地理的なまとまり。遅延・データ主権・機能提供・コストで選ぶ。
性能の指標(IOPS/スループット/帯域幅/レイテンシー)
性能を測る基本語彙。IOPS=1 秒あたりの I/O 回数(小さなランダムアクセスの指標、EBS io2 等)。スループット=単位時間のデータ量(MB/s、大きな連続転送)。帯域幅=回線容量。レイテンシー=1 操作の遅延。ワークロードに合う指標で設計・監視する。
認証(AuthN)
「あなたは誰か」を確認する本人確認。認可より先に行う。
関連: 認可(AuthZ)
Microsoft Entra ID
クラウドのID/アクセス管理サービス(旧Azure AD)。MFA・SSO・条件付きアクセスを提供。オンプレのAD DSとは別物。
Azure SQL の認証/アクセス制御・データ保護
認証は Microsoft Entra 認証(推奨・一元管理・MFA/条件付きアクセス・マネージドID でパスワードレス)と SQL 認証。ログイン(サーバー)とユーザー(DB)を区別し、SQL Database ではコンテインドユーザーが推奨。認可は固定/カスタムロールと GRANT/DENY/REVOKE(DENY 優先)で最小権限。行は行レベルセキュリティ(RLS)、列は列レベル権限で絞る。データ保護は動的データマスク(表示の制限・UNMASK で実値)と監査(操作を Log Analytics/Storage に記録)。暗号化は TDE/Always Encrypted(別項)。
Azure Key Vault
鍵・シークレット・証明書を安全に保管・管理するサービス。アプリに直接埋め込まずに済む。
ExpressRoute
インターネットを通らない専用のプライベート接続。高信頼・一貫した低遅延・広帯域。
サブスクリプション(Azure)
課金と利用の境界であり、リソースの論理的な入れ物。部門や環境ごとに分けることが多い。
Azure Private Link / Private Link Service
PaaS や自作サービスへの接続を VNet 内のプライベート IP に閉じる基盤。Private Link はプライベートエンドポイント(プライベート IP を持つ NIC)を通じて PaaS(Storage/SQL 等)へ公開経路を使わず接続する。PaaS の公開 FQDN は CNAME で privatelink ゾーンを指し、プライベート DNS ゾーンの A レコードがプライベート IP に解決する(連携忘れで公開 IP に解決=事故)。サブリソース(blob/file 等)ごとにエンドポイントとゾーンが必要。オンプレ解決は DNS プライベートリゾルバ+条件付きフォワーダー。Private Link Service は自作サービス(背後に Standard Load Balancer)を Private Link で他テナント/VNet に提供する。サービスエンドポイントと異なり実際のプライベート IP を付与しオンプレからも到達できる。
前提: Blob ストレージ、仮想ネットワーク(VNet)、Azure DNS Private Resolver、プライベート DNS ゾーン
ルーティング(システムルート・サービスチェイニング・強制トンネリング)
Azure の経路制御。システムルート=VNet 内・ピアリング・ゲートウェイ・既定インターネットへの経路を Azure が自動付与。UDR(ユーザー定義ルート)でこれを上書きし、宛先プレフィックス→次のホップ(仮想アプライアンス/ゲートウェイ/インターネット/なし)を定義する。サービスチェイニング=UDR の次ホップを NVA(ファイアウォール)にして必ず経由させる(NVA 側で IP 転送が必須、冗長化は内部 Load Balancer を前段に)。強制トンネリング=外向きインターネットを UDR でオンプレ経由に強制。ゲートウェイトランジット=スポークがハブの VPN/ExpressRoute ゲートウェイを共有。経路選択は最長プレフィックス一致→UDR>BGP>システム。
前提: ExpressRoute、仮想ネットワーク(VNet)、Network Watcher 診断ツール(IP フロー検証・接続モニター・ネクストホップ)、Azure Load Balancer
Azure Virtual WAN
多数の拠点・VNet・リモートユーザーをマネージドなハブ(Microsoft バックボーン上)で一元管理する大規模ネットワークサービス。VPN・ExpressRoute・VNet 接続を集約し、ハブが中継するためスポーク間も非推移の問題なく到達できる。SKU は Basic(S2S VPN のみ)と Standard(ExpressRoute/P2S/ハブ間/Secured Hub などフル機能)。Secured Virtual Hub はハブに Azure Firewall を組み込み、Firewall Manager で複数ハブのポリシーを一元適用して集中検査する。小規模は手組みハブ&スポーク、大規模・グローバルは Virtual WAN。
前提: ExpressRoute、仮想ネットワーク(VNet)、Azure Firewall、サイト間 VPN(S2S)
条件付きアクセス
場所・デバイス・リスクなどの条件に応じてアクセスを許可・追加要求する(ゼロトラストの実装)。
Microsoft Defender for Cloud
リソースのセキュリティ状態を採点(セキュアスコア)し、設定不備や脅威を検出して改善を促す。
Azure API Management(APIM)
複数のバックエンド API を統一された入口で公開する API ゲートウェイ。ポリシー(XML・インバウンド/バックエンド/アウトバウンド/エラー)で認証(validate-jwt)・レート制限・変換・キャッシュ・CORS を適用。製品とサブスクリプション(キー)で利用者へ提供、開発者ポータルでドキュメント提供、バックエンド認証はマネージド ID、シークレットは名前付き値(Key Vault)。
Azure SQL の Microsoft Entra 認証
Azure SQL の推奨認証。Entra ID で一元管理し、MFA・条件付きアクセス・マネージド ID でのパスワードレス接続に対応する。Entra ID 管理者を構成して有効化する。
前提: 認証方式(MFA・パスワードレス)、条件付きアクセス、Microsoft Entra ID、マネージド ID
関連: SQL 認証
監視と最適化(Query Store・DMV・自動チューニング)
まず計測してボトルネックを特定する。Query Store=クエリ履歴・実行プラン・待機統計を保持し劣化(リグレッション)検出やプラン強制(plan forcing)に使う。動的管理ビュー(DMV)=待機統計やブロッキング等の「今この瞬間」の内部状態を SQL で参照。実行プランでスキャン vs シーク・キールックアップ・非 SARGable を見て、インデックス(不足の作成/未使用削除/断片化の再構成)と統計更新で改善。Azure SQL の自動チューニング(推奨インデックスの自動適用・FORCE LAST GOOD PLAN)とインテリジェントクエリ処理が下支えする。
マネージド ID
シークレットの管理なしにアプリが Azure リソースへ安全にアクセスできる ID。Azure が自動管理するサービスプリンシパル。
プライベートエンドポイント
PaaS(Storage/SQL 等)へ VNet 内のプライベート IP を持つ NIC を通じて公開経路を使わず接続する仕組み。サブリソースごとにエンドポイントと DNS ゾーンが要る。
前提: 仮想ネットワーク(VNet)
SQL ログイン
SQL Server/Azure SQL のサーバーレベルのセキュリティプリンシパル。認証(サーバーへ接続できるか)を担い、データベースへのアクセス権はユーザーへマッピングして初めて得られる。Microsoft Entra ログインと SQL 認証ログインの 2 系統がある。
前提: SQL 認証
Azure App Service
Web アプリや API を PaaS で手早くホストするサービス。OS管理不要でスケールも容易。
メッセージング/イベント(Service Bus・Event Grid・Event Hubs)
疎結合連携の選択肢。Service Bus=エンタープライズメッセージング(キュー/トピック・順序/トランザクション/重複排除/デッドレター)。Storage Queue=シンプルで安価な大量キュー。Event Grid=離散イベントのリアクティブな pub/sub(「Blob 作成」等)。Event Hubs=大量ストリーミング/テレメトリ取り込み(高スループット・パーティション)。メッセージ=指示、イベント=通知。
前提: Blob ストレージ、Azure Event Grid、Azure Event Hubs、疎結合(デカップリング)
Always Encrypted
Azure SQL の機密列(クレジットカード番号など)をクライアント側で暗号化し、サーバーに平文を見せない仕組み。鍵(列マスターキー)はクライアントや Key Vault に置く。サーバーは平文を扱えないため通常は等価検索などに限られ、範囲演算などには Secure Enclaves が必要。保存時のみ守る TDE と異なり、利用時(DBA に対しても)保護する点が特徴。
顧客管理キー(CMK)/ プラットフォーム管理キー(PMK)
保存時暗号化の鍵の管理方式。PMK=Azure が既定で管理(追加設定なし)。CMK=顧客が Key Vault で鍵を作成・ローテーション・失効を制御し、Storage や SQL TDE の保護キーに指定する(規制対応など)。暗号アルゴリズム自体は同じで、違いは「鍵を誰が管理するか」。ディスクは Azure ディスク暗号化(ゲスト OS 内 BitLocker/DM-Crypt)やホストでの暗号化(基盤側)で保護し、いずれも CMK 対応。
前提: 保管時の暗号化(at rest)、Azure Key Vault
関連: Always Encrypted
透過的データ暗号化(TDE)
Azure SQL のデータベースを保存時(ファイル・バックアップ)に暗号化する機能で、既定で有効。アプリ側の改修は不要(透過的)で、処理時はサーバー上で復号されるため DB 管理者やサーバーは平文を扱える。保護キーは既定のサービス管理キーから CMK(BYOK)へ変更できる。「保存時」を守るのが役割で、転送時は TLS が担当する。
前提: BYOK とインフラストラクチャ暗号化、顧客管理キー(CMK)/ プラットフォーム管理キー(PMK)、Azure SQL Database、保管時の暗号化(at rest)
Azure SQL Database
フルマネージドなリレーショナル PaaS。パッチ・バックアップ・可用性を Azure が担う。新規クラウドアプリ向け。
前提: マネージドサービス(管理の境界)
コンテインドユーザー
サーバーレベルのログインに依存せず、データベース自身にパスワードや Entra ID を紐づけて認証できるユーザー。Azure SQL Database では標準の運用パターンで、フェイルオーバーグループでのセカンダリへの昇格時もサーバー側の再作成が不要になる利点がある。
前提: 認証(AuthN)、Microsoft Entra ID、Azure SQL Database、フェイルオーバーグループ
関連: データベースユーザー
インデックス
特定の列の検索を高速化する仕組み。読み取りは速くなるが書き込み時の更新コストが増える。
アクセス許可(GRANT/DENY/REVOKE・最小権限)
固定/カスタムのデータベースロールと GRANT/DENY/REVOKE で securable ごとに権限を付与する。DENY が優先され、最小権限を全 securable に適用する。
サービスレベルと購入モデル(GP/BC/Hyperscale・vCore/DTU)
Azure SQL の性能/可用性/コストを決める設定。サービスレベル=General Purpose(バランス型・リモートストレージ)/Business Critical(ローカル SSD・組み込みレプリカ・低遅延・読み取りスケールアウト)/Hyperscale(最大100TB級・ページサーバーでストレージ分離・高速バックアップ/復元)。購入モデル=vCore(柔軟・Azure Hybrid Benefit・予約割引が効く・推奨)/DTU(簡易指標)。計算は確定的(プロビジョンド)と、断続ワークロードで自動一時停止/再開するサーバーレス。多数 DB の容量共有はエラスティックプール。読み取りスケールアウトは BC/Hyperscale。
前提: Business Critical レベル、エラスティックプール、General Purpose レベル、Hyperscale レベルとページサーバー
Azure Front Door
グローバルな L7 のエントリポイント。CDN キャッシュ・グローバルルーティング・WAF・SSL オフロードを兼ね、可用性と性能を高める。
Microsoft Sentinel
クラウドネイティブな SIEM+SOAR。各所のログを収集し脅威を検知・調査・自動対応する。
前提: SOAR
関連: SIEM
ユーザー定義ルート(UDR)
システムルートを上書きする手動の経路。宛先プレフィックス→次のホップ(仮想アプライアンス/ゲートウェイ/インターネット/なし)を定義し、ルートテーブルをサブネットに関連付ける。
Application Gateway
L7(HTTP)のリージョン内ロードバランサー。URL パスベースルーティング・リスナー・HTTP 設定・SSL 終端・書き換え規則・WAF に対応する。
前提: リージョン(Azure)
可用性ゾーン
リージョン内で物理的に分離したデータセンター(独立電源/冷却/NW)。ゾーン冗長で高可用性を実現。
前提: リージョン(Azure)
関連: ゾーン冗長(Azure SQL)
Azure Monitor
リソースのメトリックとログを収集する監視の基盤。Log Analytics(KQL分析)やApplication Insights(アプリ監視)、アラートにつながる。
ロールベースのアクセス制御(RBAC)
誰に・どの役割を・どのスコープで割り当てて権限を与える認可の仕組み。最小権限が原則、割り当ては下位へ継承。
前提: 認可(AuthZ)
ストレージのアクセス(アクセスキー/SAS)
Azure ストレージへのアクセス手段。アクセスキー=アカウント全体のフルアクセス(要ローテーション)、SAS(共有アクセス署名)=対象/操作/期限を限定した委任(ユーザー委任SASが安全)、Entra ID + RBAC=キー不要の推奨方式。VNet 限定はプライベートエンドポイント/ファイアウォール。
前提: Microsoft Entra ID、ロールベースのアクセス制御(RBAC)、仮想ネットワーク(VNet)、プライベートエンドポイント
Network Watcher 診断ツール(IP フロー検証・接続モニター・ネクストホップ)
ネットワークの可視化・切り分けを行う Network Watcher の診断ツール群。IP フロー検証=特定の送信元/宛先/ポートが NSG で許可/拒否されるか(一致した規則名つき)を即判定。接続モニター=エンドポイント間の到達性・遅延・パケットロスを継続監視。ネクストホップ=あるパケットの実際の次ホップを表示し UDR の誤りを切り分ける。NSG/VNet フローログ=通過/拒否トラフィックを Storage に記録し Traffic Analytics で可視化。ほかにパケットキャプチャ・接続トラブルシューティング・トポロジ。「NSG で止まっている?経路の問題?」に応じて道具を選ぶ。
前提: 仮想ネットワーク(VNet)、接続モニター(Connection Monitor)、パケットキャプチャ(Network Watcher)、仮想ネットワークフローログ
診断設定
各リソースのログ・メトリックの送付先(Log Analytics ワークスペース/ストレージアカウント=長期保管/Event Hub=外部 SIEM 連携)を指定する構成。診断設定をしない限りリソースログは既定では集約されない点に注意(アクティビティログはサブスクリプション単位で自動記録される)。データ収集ルール(DCR)で収集対象や変換を細かく制御できる。
前提: サブスクリプション(Azure)、Azure ストレージアカウント、Log Analytics ワークスペース、SIEM
Azure ストレージアカウント
Blob・File・Table・Queue の各ストレージサービスをまとめて提供する入れ物。
タスク自動化(SQL Server Agent・Elastic Jobs)
定型運用の自動化はデプロイ先で異なる。SQL Server Agent=VM/Managed Instance のジョブスケジューラ(ジョブ・ステップ・スケジュール・オペレーター通知)。Azure SQL Database は SQL Agent が無いため Elastic Jobs(ジョブエージェント+ジョブDB、ターゲットグループで複数 DB に T-SQL を並列実行)を使う。Azure Automation の Runbook(PowerShell/Python・ハイブリッドワーカー)でクラウド/オンプレ横断の運用を自動化。統計更新・インデックス再構成・DBCC CHECKDB・バックアップ検証などをスケジュール化し、失敗時に通知する。
前提: Azure SQL Database、インデックス、Azure Automation(Runbook)、Elastic Jobs
データ保護と可用性・DR(バックアップ/復元・HA/DR・PITR・LTR・geo・フェイルオーバーグループ)
Azure SQL は自動バックアップ(フル/差分/ログ)を取得。特定時点復元 PITR=保持期間(既定7日・最大35日)内の任意時点へ復元。長期保持 LTR=週/月/年で最大10年。geo 復元=GRS の geo 冗長バックアップから別リージョンへ復元(非同期=RPO 大きめ)。HA はゾーン冗長(リージョン内・AZ 間)、DR はアクティブ geo レプリケーション(別リージョンに読み取り可能な副)とフェイルオーバーグループ(複数 DB をリスナー越しに接続文字列を変えず自動フェイルオーバー)。VM は Always On 可用性グループ。設計は RPO/RTO で判断し、同期は RPO≈0・非同期は距離を稼ぐ。
SQL 認証
ユーザー名とパスワードを SQL 側で管理する従来型の認証。Entra 認証が使えない場合の代替で、強力なパスワードと最小権限が前提。
前提: 認証(AuthN)
ゾーン冗長(Azure SQL)
リージョン内の複数の可用性ゾーンにレプリカを分散配置し、データセンター障害に耐える HA 構成。多くのサービスレベルで有効化できる。
前提: リージョン(Azure)
関連: 可用性ゾーン
B2C(Azure AD B2C)
消費者向けアプリのサインアップ/サインインをカスタマイズできる CIAM(顧客 ID・アクセス管理)機能。ソーシャルログインやカスタムポリシーでブランド化したログイン体験を提供する。旧 Azure AD B2C は2025年5月以降に新規テナントを作成できず、Microsoft Entra External ID への統合・移行が進んでいる。
ExpressRoute ゲートウェイ
ExpressRoute 回線と VNet を接続する仮想ネットワークゲートウェイ。SKU で帯域とパフォーマンスが決まる。
前提: ExpressRoute、仮想ネットワーク(VNet)、性能の指標(IOPS/スループット/帯域幅/レイテンシー)
レート制限
単位時間あたりに受け付けるリクエスト数の上限を管理し、過負荷や乱用(DoS・スクレイピング等)から後段のシステムを守る仕組み。API ゲートウェイや Web アプリケーションファイアウォールのレートベースルールとして実装されることが多い。
認証方式(MFA・パスワードレス)
本人確認の手段。多要素認証(MFA)やパスワードレス(FIDO2 セキュリティキー・Authenticator・Windows Hello 等)など、パスワード単独より強い方式を用いる。
前提: 認証(AuthN)、多要素認証(MFA)
アクセス層(Hot/Cool/Cold/Archive)
Blobの保存コストをアクセス頻度で最適化する層。下にいくほど保存は安く、取り出しは遅く割高。
前提: Blob ストレージ
管理グループ
複数のサブスクリプションを束ねる最上位コンテナ。ポリシーやアクセス制御を一括適用し下位へ継承。
前提: サブスクリプション(Azure)
ハイブリッド ID(Entra Connect)
オンプレの Active Directory を Entra ID と同期してハイブリッド ID を実現する。パスワードハッシュ同期・パススルー認証・フェデレーション(AD FS)から認証方式を選ぶ。
Just-In-Time VM アクセス
Defender for Cloud の機能で、VM の RDP/SSH などの管理ポートを普段は閉じておき、要求・承認時のみ一時的に NSG/Firewall へ許可規則を入れて開放、時間が経つと自動で閉じる。常時公開を避けて攻撃面を減らす。常時利用できる踏み台の Bastion とは異なり、JIT は「必要なときだけ開ける」方式。
前提: Microsoft Defender for Cloud
関連: Azure Bastion
Web Application Firewall(Azure WAF)
Application Gateway(リージョン内)または Front Door(グローバルエッジ)上で動き、SQL インジェクションや XSS など L7(アプリ層)攻撃を防ぐ。OWASP のマネージドルールセットと、地域遮断やレート制限などのカスタムルールを組み合わせる。導入時は検出(Detection)モードで誤検知を確認し、防御(Prevention)へ切り替える。NSG/Firewall が L3/L4 なのに対し WAF は L7。
負荷分散(Load Balancer / Application Gateway / Traffic Manager)
トラフィックを複数バックエンドへ振り分ける Azure のサービス群。Azure Load Balancer=L4(TCP/UDP)・リージョン内・高速(内部/公開・ヘルスプローブ・バックエンドプール)。Application Gateway=L7(HTTP)・リージョン内・URL パスベースルーティング・SSL 終端・WAF。Front Door=L7・グローバル(エッジ配信・WAF/CDN・リバースプロキシ)。Traffic Manager=DNS ベースのグローバル振り分け(実トラフィックは直接バックエンドへ)。判断軸は「L4 か L7 か」「リージョンかグローバルか」。
前提: Application Gateway、リージョン(Azure)、Azure Load Balancer、Azure Front Door
Azure Firewall
マネージドでステートフルなネットワークファイアウォール。中央で通信を制御する。
Azure Cosmos DB
グローバル分散・低遅延・自動スケールのマネージド NoSQL。複数 API(NoSQL/MongoDB/Cassandra/Gremlin/Table)対応。
ExpressRoute FastPath
通常は ExpressRoute ゲートウェイを経由するデータパスを、対応 SKU で仮想ネットワークゲートウェイを迂回させて低遅延・高スループットにするオプション。一部の構成(UDR やロードバランサー経由)では適用対象外になる制約がある。
前提: ExpressRoute、仮想ネットワーク(VNet)、ExpressRoute ゲートウェイ、性能の指標(IOPS/スループット/帯域幅/レイテンシー)
送信規則と SNAT(Load Balancer)
バックエンドプールの VM がインターネットへ送信する通信の送信元アドレスを、Load Balancer のフロントエンド IP に変換(SNAT)する仕組み。パブリック IP を持たない VM のアウトバウンド接続を可能にし、送信規則でポート割り当て(SNAT ポートの枯渇に注意)を制御する。
関連: インバウンド NAT 規則、負荷分散規則
Log Analytics ワークスペース
各種リソースのログ・メトリックを集約して保持するデータストア。KQL(Kusto Query Language)でクエリして分析でき、Microsoft Sentinel や Azure Monitor アラートの土台にもなる。ワークスペース単位でアクセス制御と保持期間(既定30日、延長可)を設定する。
マネージドサービス(管理の境界)
AWS が運用の一部を肩代わりするサービス区分。フルマネージド(パッチ/スケール/可用性まで AWS)ほど運用負荷が下がる一方、制御は減る。アンマネージド(EC2 等)は柔軟だが自己管理。責任共有モデルの「どこまでが自分の責任か」を決める軸。
クラウドワークロード保護(CWP)
リソース種別ごと(サーバー・ストレージ・データベース・コンテナ・Key Vault・AI など)の Defender プランを有効化して実行時の脅威を検知する仕組み。Defender CSPM(事前の態勢)と対をなす2本柱。
Defender for Servers
VM の脆弱性スキャン(Defender 脆弱性管理)・EDR(Defender for Endpoint 統合)・エージェントレス スキャン・JIT VM アクセスを提供する。Azure Arc でオンプレや AWS/GCP のサーバーにも拡張できる。
SIEM
Security Information and Event Managementの略。各所(サーバー・ネットワーク機器・アプリ等)のログやイベントを一元収集し、相関分析して脅威を検知する仕組み。Microsoft Sentinel・Google SecOps・Splunk等の製品がこの役割を担う。
TLS
通信を暗号化し、証明書によってサーバー(要件次第ではクライアントも)を認証するプロトコル。ハンドシェイクで鍵交換と認証を行った後、対称鍵でデータを暗号化して送受信する。クラウドのロードバランサやCDNで終端し、証明書はマネージドサービスで発行・更新するのが一般的。
前提: 認証(AuthN)、マネージドサービス(管理の境界)
関連: HTTPS
VPN ゲートウェイ SKU と冗長性
VPN ゲートウェイの性能/帯域/トンネル数を決める SKU。可用性のためにアクティブ/アクティブ構成やゾーン冗長を選ぶ。
前提: 冗長性(LRS/ZRS/GRS/GZRS)、VPN Gateway、ゾーン冗長(Azure SQL)、性能の指標(IOPS/スループット/帯域幅/レイテンシー)
ACR(Azure Container Registry)
コンテナイメージを保存・管理するプライベートレジストリ。ACR Tasks でクラウド側ビルドができ、認証はマネージド ID を使う。
Azure Arc
オンプレミスや他クラウドのサーバー・Kubernetes・DBを、Azureの管理面(ポリシー/タグ/RBAC)で一元管理する。
多要素認証(MFA)
パスワードに加え第二の要素で本人確認を強化する仕組み。
前提: 認証(AuthN)
Azure Policy
リソースが満たすべき条件(許可リージョン・必須タグ等)をルールとして定義・強制し、準拠状況を評価する。
冗長性(LRS/ZRS/GRS/GZRS)
データのコピー数と範囲で耐障害性を決める設定。LRS<ZRS<GRS<GZRS。GRS/GZRSは別リージョンへ複製。
リージョンペア
同一地理内の離れた2リージョンの組。広域災害への冗長性・順次更新・GRS の複製先に使う。なお2024年以降の新リージョンはペアを持たないものがあり、その場合は可用性ゾーン(ゾーン冗長)で代替する。
前提: 可用性ゾーン、冗長性(LRS/ZRS/GRS/GZRS)、リージョン(Azure)、ゾーン冗長(Azure SQL)
BCDR 設計(バックアップ/災害復旧)
事業継続と災害復旧の設計。Azure Backup でデータを保護し、Azure Site Recovery でリージョン間レプリケーション/フェイルオーバー、ゾーン冗長やマルチリージョンで RPO/RTO 要件を満たす。
前提: リージョン(Azure)、Azure Backup、Azure Site Recovery(ASR)、ゾーン冗長(Azure SQL)
データ保護機能(論理削除/不変ストレージ)
誤削除や改ざんからデータを守る機能群。論理削除(soft delete)は一定期間内なら削除データを復元でき、バージョニングは過去バージョンを保持、不変ストレージ(WORM・時間ベース/法的保持)は保持期間中の上書き/削除を禁止してコンプライアンスを満たす。
Azure Bastion
VM に公開 IP を付けずに、ブラウザ越し(Azure ポータル)で RDP/SSH 接続できるマネージドな踏み台サービス。管理ポートをインターネットに開放せずに済み、攻撃面を減らす。必要時のみ管理ポートを一時開放する Just-In-Time VM アクセスと併用されることが多い。
BYOK とインフラストラクチャ暗号化
BYOK(Bring Your Own Key)で顧客管理キーをストレージ暗号化に持ち込み、さらにインフラストラクチャ暗号化を有効化して 256 ビット AES の二層でデータを保護する。
キーのローテーションとバックアップ
Key Vault のキー/シークレット/証明書を定期的に自動ローテーションして漏えいリスクを下げ、バックアップ/復元で誤削除や障害に備える。
ワークフロー自動化(Defender for Cloud)
セキュリティアラートや推奨事項をトリガーに Logic Apps を起動し、通知・チケット起票・修復などの対応を自動化する。
Azure Load Balancer
L4(TCP/UDP)でトラフィックを分散するリージョン内の高速ロードバランサー。公開/内部、ヘルスプローブ、バックエンドプールを構成する。
前提: リージョン(Azure)
Log Replay Service(LRS)
SQL Managed Instance への移行で、バックアップを Blob から継続的に復元・適用してオンライン移行を実現する手動カットオーバー方式の仕組み。
Query Store
クエリのテキスト・実行プラン・実行時統計を履歴として保持する機能。性能退行(リグレッション)の検出やプラン強制の基盤になる。
読み取りスケールアウト
Business Critical / Hyperscale で、読み取り専用のセカンダリレプリカに読み取り負荷を振り分け、主レプリカの負荷を下げる機能。接続文字列の ApplicationIntent=ReadOnly で利用する。
保管時の暗号化(at rest)
ディスクやオブジェクトストレージ上に保存されているデータを暗号化すること。クラウドの多くのマネージドストレージ(ブロック/ファイル/オブジェクト/DB)はサービス側の鍵管理(KMSなど)と統合した暗号化オプションを持つ。盗難・不正アクセスからデータ本体を守る基本対策。
B2B コラボレーション(Entra External ID)
取引先など外部組織のユーザーをゲストとして招待し、相手側の既存 ID のまま自社リソースへ共同アクセスさせる仕組み。現行は Microsoft Entra External ID に統合されており、条件付きアクセスやクロステナントアクセス設定で招待・権限を細かく制御する。招待されたゲストは自社(招待元)テナント内にゲストユーザーとして登録され、外部組織の資格情報で認証される(別テナントが作られるわけではない)。
前提: 条件付きアクセス
Microsoft Entra ID Protection
漏洩資格情報やあり得ない移動などからユーザーリスク/サインインリスクを算出し、条件付きアクセスと連携する。
Azure Event Grid
離散イベント(「Blob 作成」等)をリアクティブに配信する pub/sub。イベントサブスクリプションで購読し、ほぼリアルタイムに反応する。
Azure Event Hubs
大量のストリーミング/テレメトリを取り込む高スループットのイベント取り込み。パーティションとコンシューマーグループで並列に処理する。
強制トンネリングとゲートウェイトランジット
強制トンネリング=外向きインターネットを UDR でオンプレ経由に強制する。ゲートウェイトランジット=スポークがハブの VPN/ExpressRoute ゲートウェイを共有する設定。
HTTPS
HTTPをTLSの上に載せて運ぶプロトコル。通常のHTTPと違い通信内容が暗号化され、途中経路での盗聴・改ざんを防げる。ブラウザは証明書を検証してサーバーの正当性を確認し、Webサイトの標準的な通信方式になっている。
関連: TLS
Azure NAT Gateway
サブネットからの送信(アウトバウンド)専用の NAT。SNAT ポート枯渇を避けて安定した外向き接続を提供する(受信は提供しない)。
CIDR 表記
IP アドレス範囲を「/24」のようなプレフィックス長で表す記法。/24 は 256 個、/16 は 65,536 個のアドレスを含み、数字が小さいほど範囲が広い。VPC/VNet やサブネットの設計、ルーティングの最長一致判定、ファイアウォールルールの許可範囲指定など、あらゆるクラウドのネットワーク設計の基礎になる。
前提: 仮想ネットワーク(VNet)
ポイント対サイト VPN(P2S)
個々のクライアント端末から Azure VNet へ接続する方式。トンネル種別と認証(証明書・RADIUS・Microsoft Entra ID)を選び、VPN クライアント構成を配布する。
ポート番号
同じ IP アドレス上で動く複数のサービスを識別する 16 ビットの番号(例:HTTP は 80、HTTPS は 443、SSH は 22)。TCP・UDP のヘッダーに含まれ、ファイアウォールやセキュリティグループのルールは送信元/宛先ポートで通信を許可・拒否する。
前提: アクセス許可(GRANT/DENY/REVOKE・最小権限)、HTTPS
関連: UDP
プライベート DNS ゾーン
VNet 内だけで有効な DNS ゾーン。VNet にリンクして内部名や privatelink 名をプライベート IP に解決する。プライベートエンドポイント運用の要。
サイト間 VPN(S2S)
オンプレ拠点と Azure VNet を IPsec トンネルで常時接続する方式。VPN ゲートウェイとオンプレのローカルネットワークゲートウェイを構成する。
データ収集規則(DCR)
Microsoft Sentinel/Azure Monitor で、どのソースから何を収集するかを定義する規則。Windows セキュリティイベントの収集に用い、多数のサーバーは Windows イベント転送(WEF)で集約してから送る構成もとれる。
アクセス管理(RBAC / 最小特権 / JIT)
ロールベースアクセス制御(RBAC)で職務に応じた権限を付与し、最小特権の原則を適用、PIM のジャストインタイム(JIT)昇格で特権を必要時のみ有効化する。
SOAR
Security Orchestration, Automation and Responseの略。SIEMなどで検知されたアラート後の対応(調査・封じ込め・通知)をプレイブックで自動化・オーケストレーションする仕組み。アナリストの反復作業を減らし対応時間を短縮する。
前提: SIEM
データベースユーザー
SQL Server(および Azure SQL)のデータベースレベルのセキュリティプリンシパル。ログインにマッピングされ、ロールメンバーシップや GRANT/DENY/REVOKE を通じてオブジェクトへのアクセス許可(認可)を決める。DENY は SQL Server の T-SQL 固有の権限状態で、PostgreSQL や MySQL には存在しない。ログイン無しで作る「コンテインドユーザー」と対比される。
前提: 認可(AuthZ)、アクセス許可(GRANT/DENY/REVOKE・最小権限)、SQL ログイン
関連: コンテインドユーザー
仮想ハブ(Virtual WAN)
Virtual WAN の中核となるマネージドのハブ。VPN/ExpressRoute/P2S ゲートウェイや接続を収容し、ハブルーティングでスポーク間も中継する。
前提: ExpressRoute
Azure App Configuration
アプリ設定や機能フラグを一元管理するサービス。設定を集中管理し、機密は Key Vault 参照で安全に扱う。機能フラグで段階的リリースができる。
前提: App Service の構成(設定・TLS・接続)、Azure Key Vault
関連: フィーチャーフラグ
App Service の構成(設定・TLS・接続)
アプリ設定・接続文字列(環境変数として注入)、カスタムドメインの TLS/証明書、サービス接続などを構成する。機密は Key Vault 参照にできる。
ネットワークセキュリティグループ(NSG)
サブネットやNIC単位で送信元・宛先・ポートに基づく許可/拒否ルールを適用する。
仮想マシンスケールセット(VMSS)
同一構成のVMを束ねて負荷に応じ自動スケールする仕組み(性能の軸。可用性は可用性セット/ゾーン)。
VPN Gateway
インターネット経由の暗号化トンネルでオンプレミスと接続するサービス。
ストレージアカウントの種類と性能
汎用 v2(GPv2)が標準で Blob/File/Queue/Table を扱う。性能は Standard(HDD)と Premium(SSD・低遅延)から選び、Premium は BlockBlob/FileShare/Page 用に種別が分かれる。
前提: Blob ストレージ、Azure ストレージアカウント、性能の指標(IOPS/スループット/帯域幅/レイテンシー)
Azure Data Lake Storage Gen2
Blob ストレージ上に階層型名前空間を追加した、大規模分析向けのデータレイク。ディレクトリ構造と POSIX 風の ACL を持ち、Synapse や Databricks の分析基盤の蓄積層として使われる。
ハブスポークネットワークトポロジ
中央ハブ VNet に共有サービス(ファイアウォール・ゲートウェイ・DNS)を集約し、スポーク VNet をピアリングで接続する設計。Virtual WAN でマネージドに実現することもできる。
Azure ランディングゾーン(CAF)
Cloud Adoption Framework のエンタープライズスケールに基づく、標準化された基盤の青写真。ネットワーク(ハブ&スポーク)・ID・ポリシー・管理を事前構成し、管理グループ階層に沿って一貫したガバナンスを展開できる。
関連: Azure ランディングゾーン
Azure Logic Apps
多数のコネクタを使ってワークフローをノーコード/ローコードで統合するサービス。SaaS やオンプレ、Azure サービスをトリガー/アクションでつなぎ、業務プロセスの自動化やシステム間連携を実現する。
Azure Pipelines
CI/CD をコード(YAML)で定義するパイプラインサービス。ステージ→ジョブ→ステップの階層で構成し、push/PR/スケジュールのトリガーで起動、テンプレートで再利用する。実行は Microsoft ホスト/セルフホストのエージェントで行う。
前提: YAML
AKS のセキュリティ
AKS のネットワーク分離(プライベートクラスター・ネットワークポリシー)、Entra 連携の認証/認可、Defender for Containers による監視で、Kubernetes ワークロードを保護する。
カスタムロール(Azure ロール / Entra ロール)
組み込みロールで粒度が足りないとき、必要な操作だけを許可するカスタムロールを定義する。Azure リソースロールと Microsoft Entra ロールは別系統で管理する。
規制コンプライアンス(標準・カスタム標準)
Defender for Cloud の規制コンプライアンスダッシュボードで、PCI DSS や ISO 等の標準への準拠状況を評価し、独自要件はカスタム標準として追加できる。
Azure ランディングゾーン
管理グループ・サブスクリプション・ポリシー・ネットワーク・ID を含む、拡張可能で統制された Azure 環境の設計図。Cloud Adoption Framework のエンタープライズスケールに基づく。
AzCopy
Blob/ファイル共有との間で大量データを高速にコピー・アップロード・ダウンロードする コマンドライン ツール。並列転送やチェックポイント再開に対応し、GUI の Storage Explorer よりスクリプト化・自動化に向く。認証は Microsoft Entra ID または SAS トークン。
Azure Backup
VM・ファイル共有・SQL/SAP HANA 等を定期的にバックアップし、Recovery Services コンテナーへ保存するマネージドサービス。必要なときに任意の復元ポイントからリストアする「データ復元」が目的で、暗号化・保持ポリシー・即時リストアに対応する。
前提: マネージドサービス(管理の境界)
Azure Database for MySQL
OSS の MySQL エンジンをマネージドで提供するリレーショナルサービス。現行は Flexible Server 形態で、同一可用性ゾーン内配置によるレイテンシ最適化や柔軟なコンピュート/ストレージのスケーリングに対応する。パッチ適用・バックアップ・フェイルオーバーは Azure が運用する。
Azure Firewall の規則
Azure Firewall の 3 種類の規則。DNAT 規則=受信を内部へ変換転送、ネットワーク規則=IP/ポート/プロトコルの L3-L4 制御、アプリケーション規則=FQDN ベースの L7 制御。
前提: Azure Firewall
Azure Site Recovery(ASR)
VM を別リージョン(または オンプレ⇔Azure)へ継続的にレプリケートし、災害時にフェイルオーバーして稼働を継続させる DR(災害復旧)サービス。テストフェイルオーバーで本番を止めずに手順検証でき、復旧計画(Recovery Plan)で複数 VM の起動順序をオーケストレーションする。
前提: リージョン(Azure)
関連: Azure Backup
Azure DNS Private Resolver
オンプレと Azure 間の DNS 解決を仲介するマネージドサービス。条件付きフォワーダーで特定ドメインの問い合わせを適切な DNS へ転送する。
自動チューニング(plan forcing)
Azure SQL が推奨インデックスの自動作成や、退行時の FORCE LAST GOOD PLAN(直近の良いプランの強制)を自動適用する機能。
前提: インデックス
Azure Automation(Runbook)
PowerShell/Python の Runbook でクラウド/オンプレ横断の運用を自動化するサービス。ハイブリッドワーカーでオンプレ実行もできる。
セッションブロッキング
あるセッションが保持するロックを別セッションが待つ状態。長時間化やデッドロックの兆候を DMV で特定し、クエリ/インデックス/分離レベルで解消する。
前提: インデックス
Business Critical レベル
ローカル SSD と組み込みの Always On レプリカで低遅延・高可用性を提供する Azure SQL のサービスレベル。読み取りスケールアウト用のセカンダリも持つ。
前提: 性能の指標(IOPS/スループット/帯域幅/レイテンシー)
関連: 読み取りスケールアウト
動的管理ビュー(DMV)
サーバー/データベースの「今この瞬間」の内部状態(待機・ブロッキング・インデックス使用状況等)を SQL で参照できるビュー。
前提: インデックス、セッションブロッキング
エラスティックプール
複数の Azure SQL Database で計算リソース(eDTU/vCore)を共有し、ピークがずれる多数 DB のコストを最適化する仕組み。
実行プラン
クエリの実行手順の図。スキャン対シーク・キールックアップ・非 SARGable 述語を見て、インデックスや書き換えで改善点を判断する。
前提: インデックス
データベース移行(評価・DMS・オンライン/オフライン)
オンプレ等から Azure SQL へ移す流れ。まず評価(Data Migration Assistant/Azure Migrate で互換性チェック・推奨先・SKU 見積り)→実行(Azure Database Migration Service や Azure SQL Migration 拡張、MI 向けは Log Replay Service)。停止を許容できるオフライン(一括コピー)か、変更を継続同期し最後にカットオーバーするオンライン(停止最小)を選ぶ。移行後は互換性レベル調整と Query Store で性能退行を確認。移行先は「インスタンス機能の要否・OS 制御の要否・許容停止時間」で判断。
ExpressRoute Direct
接続事業者を介さず、10 Gbps または 100 Gbps の専用ポートペアを Microsoft のエッジルーターへ直接占有して接続する ExpressRoute の形態。1 つの物理接続上に複数の ExpressRoute 回線(サブレット化)を作成でき、大容量・低レイテンシが必要な用途向け。
Functions のホスティングプラン
実行環境の課金/性能の選択。Flex Consumption(現行主流・高速スケール・VNet・常時準備インスタンス可)/従量課金(旧 Consumption・自動スケール・コールドスタート有)/Premium(事前ウォーム・VNet)/専用(App Service プラン)。
JSON
波括弧とキー・値のペアで構造化データを表す軽量なテキスト形式。API のリクエスト/レスポンスや IAM ポリシー・バケットポリシーのような権限定義など、機械可読性を重視する場面で広く使われる。
Key Vault のオブジェクト(キー/シークレット/証明書・開発)
コードからシークレット・キー・証明書を安全に取得して使う開発。接続文字列等はアプリに直書きせず、Key Vault 参照やマネージド ID で取得する。
メッセージとイベントの違い
メッセージ=送信側が処理を期待する「指示(コマンド)」(Service Bus/Queue)。イベント=起きた事実の「通知」(Event Grid/Event Hubs)。選定の軸になる。
マルチキャスト
特定のグループに参加したホストにだけ一斉配信する通信方式。ブロードキャスト同様クラウドの仮想ネットワークでは標準サポートされないことが多く、必要な場合はトランジットゲートウェイのマルチキャスト機能のような専用サービスを使うか、設計をユニキャスト前提に置き換える。
デフォルトルート(0.0.0.0/0)
ルートテーブルで「他のどのルートにも一致しない宛先」を送る既定の経路。パブリックサブネットでは IGW を、プライベートサブネットでは NAT ゲートウェイを指す。外向き通信の出口を決める。
Queue ストレージ
コンポーネント間を疎結合にするメッセージキュー。処理の山を平準化できる。
前提: 疎結合(デカップリング)
ブラストラディウス(影響範囲)
障害や誤操作・侵害が及ぶ影響範囲。アカウント分離・複数リージョン/AZ・最小特権・セル分割で範囲を小さく保つ。範囲を限定する設計が回復力とセキュリティの基本。
前提: リージョン(Azure)
フォールトトレランス(耐障害性)
構成要素が壊れてもサービスを止めない設計。高可用性(早期復旧)より一段強く、障害時も中断なく稼働し続ける。冗長な並行系(アクティブ/アクティブ)・N+1 構成・複数 AZ への分散で実現する(自動復旧は中断を伴うため高可用性側の手段)。
高度なハンティング(KQL)
Defender XDR / Sentinel で KQL を使い、横断的なテレメトリから脅威を能動的に探索する。クエリを分析ルール化して自動検知につなげる。
Microsoft Entra Agent ID
自律的に行動する AI エージェントに ID を付与し、条件付きアクセスでアクセスを統制する仕組み。侵害時の影響範囲(ブラスト半径)は Defender XDR で分析し、アクセスを最小化・無効化する。
Secured Virtual Hub
仮想ハブに Azure Firewall を組み込み、Firewall Manager で複数ハブのポリシーを一元適用して通信を集中検査する構成。
Azure Service Bus
エンタープライズ向けのメッセージブローカー。順序・トランザクション・重複排除・デッドレターに対応し、確実な指示(コマンド)の配送に使う。
サービスエンドポイント
サブネットから PaaS への通信を Azure バックボーン経由にし、PaaS 側のファイアウォールで当該サブネットを許可する仕組み。プライベート IP は付与しない(オンプレからは不可)。サービスエンドポイントポリシーで宛先を制限できる。
SQL Managed Instance
SQL Server と高い互換性を持つ PaaS。既存 SQL Server からの移行(リフト&シフト)に向く。
システムルート
VNet 内・ピアリング・ゲートウェイ・既定インターネットへの経路を Azure が自動付与する既定ルート。UDR で上書きできる。
前提: 仮想ネットワーク(VNet)
VNet ピアリング
2 つの VNet を Microsoft バックボーンで低遅延に接続する。既定では非推移(A-B-C で A↔C は不可)なので、ハブ経由には UDR やゲートウェイトランジットが要る。
前提: 仮想ネットワーク(VNet)、強制トンネリングとゲートウェイトランジット、性能の指標(IOPS/スループット/帯域幅/レイテンシー)
WAF ポリシーと検出/防止モード
Web Application Firewall の構成。Application Gateway や Front Door に関連付け、検出モード(記録のみ)か防止モード(ブロック)を選ぶ。OWASP ルールセットで一般的な攻撃を防ぐ。
前提: Application Gateway、Web Application Firewall(Azure WAF)、Azure Front Door
YAML
インデントで階層を表す、人が読み書きしやすいテキスト形式。CloudFormation や各種 IaC ツール、CI/CD パイプラインの設定ファイルで好まれ、同じデータを JSON とも相互変換できる。
前提: JSON
エニーキャスト
同じ IP アドレスを複数の拠点から同時に広告し、経路的に最も近いノードへ自動的に届ける通信方式。CDN や DNS、グローバル負荷分散サービスが低遅延・高可用性を実現する基盤として使う。
前提: 性能の指標(IOPS/スループット/帯域幅/レイテンシー)
関連: ユニキャスト
開発者ポータル(APIM)
API の利用者向けに、ドキュメント・試用・サブスクリプション取得を提供する自動生成ポータル。
前提: サブスクリプション(Azure)
名前付き値(APIM)
ポリシーで使う定数や機密を一元管理する仕組み。シークレットは Key Vault と連携して安全に参照する。
前提: Azure Key Vault
APIM ポリシー
API の挙動を XML で制御する仕組み(インバウンド/バックエンド/アウトバウンド/エラー)。認証(validate-jwt)・レート制限・変換・キャッシュ・CORS を適用する。
前提: レート制限
製品とサブスクリプション(APIM)
API を「製品」としてまとめ、利用者はサブスクリプション(キー)で利用する仕組み。公開範囲や利用条件を製品単位で管理する。
前提: サブスクリプション(Azure)
診断とログ(App Service)
アプリ/Web サーバー/詳細エラーのログ収集とログストリームでのリアルタイム確認。App Insights と連携して監視する。
ARM テンプレート
Azure リソースの構成を JSON で宣言的に記述する IaC の基盤形式。同じテンプレートを何度デプロイしても同じ状態に収束する冪等性を持ち、パラメーターファイルで環境ごとの値を切り替える。デプロイは増分(既定)または完全モードで、完全モードはテンプレートに無いリソースを削除する点に注意。
前提: JSON
Azure Functions
サーバーレス(FaaS)の代表。イベント駆動で関数を実行し、実行分だけ課金。
Azure Virtual Machines(VM)
IaaSの仮想マシン。OSから上を自分で管理する最も自由度の高いコンピュート。
可用性セット(障害/更新ドメイン)
単一データセンター内で VM を障害ドメイン(電源/ネットワーク/ラック)と更新ドメイン(計画メンテの単位)に分散し、計画外障害と計画メンテの同時影響を避ける。データセンター規模の障害には可用性ゾーンを使う。
前提: 可用性ゾーン
Blob の保護(論理削除・バージョン管理・オブジェクトレプリケーション)
Blob/コンテナーの論理削除で誤削除から復元、バージョン管理で履歴を保持、オブジェクトレプリケーションで別アカウントへ非同期コピーする。
スケールセットの自動スケール
仮想マシンスケールセットを CPU 等のメトリックやスケジュールに応じて自動でインスタンス数を増減する。スケールイン/アウトのルールと上限/下限を定義する。
YAML パイプラインとテンプレート
パイプラインをコード(YAML)で定義し、ステージ・ジョブ・ステップで構成する。テンプレートで共通処理を再利用し、マルチステージで CI と複数環境への CD を 1 本にまとめる。
前提: Azure Pipelines、YAML
App Service Environment(ASE)
専用かつ分離された App Service の実行環境。仮想ネットワークに統合され、ネットワーク分離や高いスケールが必要な機密ワークロードに使う。
BLOB バージョン管理
上書き・削除のたびに以前の版を自動保持し、誤操作からの復元を可能にする Blob ストレージの保護機能。論理削除や不変ストレージと組み合わせて使う。
BGP とルート伝播
オンプレと Azure ゲートウェイ間で経路を動的に交換する標準プロトコル。自律システム番号(ASN)で相手を識別し、Azure ゲートウェイの既定 ASN は 65515、オンプレは自社 ASN を設定する。VPN で BGP を有効化すると拠点のサブネット増減が自動学習され UDR の手直しが不要に。ExpressRoute は常に BGP で経路交換(プライベート/Microsoft ピアリング)。学習経路を VNet に反映するのがルート伝播で、ルートテーブルで伝播を無効化すると UDR を確実に優先できる。同一宛先に複数経路があると ExpressRoute が VPN より優先される(バックアップ VPN 設計の根拠)。優先順位は最長プレフィックス一致→UDR>BGP>システム。
Azure CDN
静的コンテンツをエッジにキャッシュし低遅延で配信する。Microsoft 標準プロファイルが現行で、旧 Verizon/Edgio プロファイルは廃止方向。新規は Azure Front Door(CDN 統合)が推奨。更新はパージで反映。
Azure Database for PostgreSQL
OSS の PostgreSQL エンジンをマネージドで提供するリレーショナルサービス。現行は Flexible Server 形態で、可用性ゾーン配置やバーストキャパブル SKU、きめ細かなメンテナンスウィンドウ設定に対応する。パッチ適用・バックアップ・フェイルオーバーは Azure が運用する。
前提: 可用性ゾーン
Azure Storage Explorer
Blob・ファイル共有・キュー・テーブルを GUI で閲覧・アップロード・管理できるスタンドアロンアプリ(Windows/macOS/Linux)。少量データの確認や手動操作、アクセス許可の簡易設定に向き、大量データの高速転送は AzCopy を使う。
前提: Blob ストレージ
関連: AzCopy
Bicep
ARM テンプレート(JSON)をより簡潔に書ける DSL(ドメイン固有言語)。az bicep build でコンパイルすると等価な ARM テンプレート JSON に変換され、最終的にデプロイされるのは ARM テンプレートである。モジュール化やループ(loop)記法で可読性・再利用性が高い。
前提: ARM テンプレート、JSON
Blob のアクセス層
アクセス頻度に応じたコスト最適化の層。ホット(高頻度)/クール(低頻度)/コールド/アーカイブ(ほぼ参照なし・取り出しに時間)。
Blob のライフサイクル管理
一定日数で自動的にアクセス層を移動(ホット→クール→アーカイブ)したり削除したりするポリシー。保管コストを最適化する。
接続モニター(Connection Monitor)
エンドポイント間の到達性・遅延・パケットロスを継続的に監視する Network Watcher の機能。経路の変化や障害を検知する。
Azure Container Apps
Kubernetes を意識せずコンテナ/マイクロサービスを動かすサーバーレス基盤。KEDA でイベント駆動スケール(ゼロスケール可)、Dapr 連携に対応。
前提: マイクロサービス
コンテナイメージ
アプリと依存関係をまとめた不変のパッケージ。Dockerfile からビルドし、レジストリ(ACR)に push して各サービスで実行する。
クロスリージョン Load Balancer
複数リージョンの Load Balancer を 1 つのグローバル IP の背後に束ねる構成。地理的冗長と低遅延ルーティングを提供する。
アクティブ geo レプリケーション
別リージョンに読み取り可能なセカンダリを非同期に作る DR 機能。手動フェイルオーバーでき、最大4つのセカンダリを持てる。
前提: リージョン(Azure)
Elastic Jobs
Azure SQL Database 向けの自動化。ジョブエージェントとジョブ DB を使い、ターゲットグループで複数 DB に T-SQL を並列実行する。
フェイルオーバーグループ
複数 DB をグループ単位でリスナー越しに接続し、接続文字列を変えずに自動フェイルオーバーさせる DR 機能。
geo 復元
GRS の geo 冗長バックアップから別リージョンへ復元する DR 手段。非同期コピーのため RPO は大きめになる。
前提: リージョン(Azure)
Hyperscale レベルとページサーバー
最大 100TB 級まで拡張できる Azure SQL のサービスレベル。ページサーバーでストレージを分離し、スナップショットベースの高速バックアップ/復元と迅速なスケールを実現する。
インテリジェントクエリ処理(IQP)
クエリを書き換えずに実行性能を底上げする一連の機能(適応結合・メモリ許可フィードバック・バッチモード等)。互換性レベルで有効化する。
オンライン/オフライン移行
オフラインは一括コピーで停止を伴う。オンラインは変更を継続同期し最後にカットオーバーするため停止が最小。許容停止時間で選ぶ。
SQL 監査(サーバー/データベース)
データベースイベントを記録し、Log Analytics・ストレージ・Event Hubs へ出力する。サーバー監査は全 DB に、データベース監査は個別に適用する。
前提: Azure Event Hubs
購入モデル(vCore / DTU)
vCore は CPU・メモリ・ストレージを個別に選べる柔軟なモデルで、Azure Hybrid Benefit や予約割引が使える(推奨)。DTU は計算・ストレージをまとめた簡易指標。
転送時の暗号化(in transit)
ネットワーク経路を通過中のデータを暗号化すること。多くの場合TLSで通信を保護する。保管時の暗号化と組み合わせて初めて、データのライフサイクル全体(保存中・移動中)を防御できるため、両方を満たすのがセキュリティの基本要件となる。
前提: 保管時の暗号化(at rest)
ExpressRoute ピアリング(プライベート/Microsoft)
ExpressRoute の経路種別。プライベートピアリング=VNet への到達、Microsoft ピアリング=Microsoft 365/PaaS の公開サービスへ専用線で到達。常に BGP で交換する。
結果整合性(eventual consistency)
書き込み直後は古い値が読まれる可能性があるが、時間の経過とともに全レプリカが最終的に収束する整合性モデル。高可用性・低遅延を優先する分散データストアの既定挙動になっていることが多い。強整合性が不要な読み取りに使うことでスループットを稼げる。
Functions のトリガー
関数を起動するきっかけ。HTTP(要求)、タイマー(定時)、Blob/Queue/Event(データ操作)、Webhook などがある。1 関数に 1 トリガー。
水平スケーリング(スケールアウト)
インスタンスの台数を増やして負荷を分散するスケーリング方式。ステートレス設計とロードバランサ・Auto Scalingが前提になり、1台の故障がシステム全体に影響しにくいため耐障害性も高まる。クラウドネイティブな設計では基本の方向性とされる。
前提: フォールトトレランス(耐障害性)
インバウンド NAT 規則
フロントエンドの特定ポートへの通信を、バックエンドプール内の 1 台の VM の特定ポートへピンポイントで転送する Load Balancer の規則。RDP/SSH を個別 VM へ振り分ける用途などに使い、複数バックエンドへ分配する負荷分散規則とは目的が異なる。
前提: 負荷分散規則
負荷分散規則
Load Balancer のフロントエンド IP/ポートで受けた受信トラフィックを、バックエンドプールへヘルスプローブの結果に基づいて分配する規則。既定は 5 タプルのハッシュ分散で、セッションの永続化(送信元 IP アフィニティ)も設定できる。
疎結合(デカップリング)
コンポーネント間を直接呼び出しでなくキュー(SQS)や通知(SNS)・イベント(EventBridge)で分離する設計。片方の障害や負荷変動が連鎖せず、独立してスケール・更新できる。バッファリングでスパイクも吸収。
ブロードキャスト
同一ネットワークセグメント内の全ホストへ一斉にデータを送る通信方式。多くのパブリッククラウドの仮想ネットワーク(VPC/VNet 相当)は既定でブロードキャストをサポートしないため、オンプレ前提のアプリをそのまま移行しようとすると設計の見直しが必要になる。
前提: 仮想ネットワーク(VNet)
エフェメラルポート
クライアントが接続の戻り通信用に一時的に使う高位のポート番号(一般に 1024–65535)。ステートレスなファイアウォールルール(例:ネットワーク ACL)では、戻り通信を許可するためにこの範囲を明示的に開ける必要があり、見落としやすい設定ミスの原因になる。
前提: ポート番号
Private Link と DNS 統合
PaaS の公開 FQDN を CNAME で privatelink ゾーンに向け、プライベート DNS ゾーンの A レコードでプライベート IP に解決させる連携。忘れると公開 IP に解決して事故になる。
前提: プライベート DNS ゾーン
Azure Route Server
NVA と Azure の間で BGP により経路を自動交換させるマネージドサービス。UDR の手動更新なしに NVA の経路を VNet に反映できる。
AI Gateway(API Management)
Azure API Management に配置し、Microsoft Foundry のモデルへのアクセスを集中的に認証・レート制限・監視・トークン課金管理する。バックエンドのモデルキーを隠蔽し利用を統制する。モデル/エージェント側の安全フィルタ(Foundry のガードレール)とは役割が異なる。
Azure Virtual Network Manager
多数の VNet をネットワークグループとして束ね、接続構成とセキュリティ管理者規則を一元適用する。セキュリティ管理者規則は NSG より先に評価される高位規則で、各チームが NSG で上書きできない組織全体のガードレールを強制する。
前提: 仮想ネットワーク(VNet)
Defender CSPM
クラウドセキュリティ態勢管理。設定の弱点を推奨事項として提示し、攻撃パス分析でつながったリスク経路を可視化、シークレットスキャンでハードコードされた秘密を発見する事前の態勢管理。実行時の脅威検知(CWP)とは別の柱。
Defender for Databases
Azure の各データベースサービスに脅威保護を提供し、SQL インジェクションの疑い・異常なログイン・機微データへの異常アクセスを検知する(旧 Advanced Threat Protection)。記録が役割の SQL 監査とは異なる。
Microsoft Defender for AI services
Microsoft Defender for Cloud のクラウドワークロード保護プランの一つ(正式名 Microsoft Defender for AI services・旧称 Defender for AI workloads)。AI ワークロードへの実行時の脅威(プロンプトインジェクションの試行・資格情報の不正利用・機微データの抜き取り等)を検知してアラートする。態勢可視化は「データと AI のセキュリティ」ダッシュボードで行う。
Defender for Key Vault
Key Vault への異常なアクセスパターン(普段と異なる場所・大量取得など)を実行時に検知してアラートする脅威保護プラン。ハードコードされた秘密を事前に発見する Defender CSPM のシークレットスキャンとは役割が異なる。
トピックとサブスクリプション(Service Bus)
1 つのメッセージを複数の受信者へ配る pub/sub。サブスクリプションごとにフィルターで受け取るメッセージを選別できる。
サービスチェイニング(NVA 経由)
UDR の次ホップを NVA(ネットワーク仮想アプライアンス=ファイアウォール等)にして通信を必ず経由させる設計。NVA 側で IP 転送を有効化し、冗長化は内部 Load Balancer を前段に置く。
強整合性(strong consistency)
書き込み完了後の読み取りは必ず最新の値を返す整合性モデル。結果整合性より遅延やコストが増えがちだが、在庫数や残高のように古い値の読み取りが許されない場面で選ぶ。整合性モデルはこのトレードオフに基づき用途ごとに使い分ける。
UDP
コネクションを確立せず、順序保証や再送を行わない軽量なトランスポート層プロトコル。オーバーヘッドが小さく高速なため、DNS 問い合わせや動画/音声ストリーミングなど、多少の欠落より低遅延を優先する通信に使われる。
前提: 性能の指標(IOPS/スループット/帯域幅/レイテンシー)
関連: ポート番号
ユニキャスト
1 台の送信元から 1 台の宛先へ届ける、最も一般的な 1 対 1 の通信方式。通常のクライアント・サーバー通信やほとんどの API 呼び出しはこの方式を前提に設計される。
関連: エニーキャスト
垂直スケーリング(スケールアップ)
1台のインスタンスのスペック(CPU・メモリ等)を増強するスケーリング方式。アプリの構成変更が少なく手軽だが、インスタンスタイプの上限があり、単一障害点になりやすく、変更時に停止を伴うことが多い。水平スケーリングと対比される選択肢。
仮想ネットワークフローログ
通過/拒否トラフィックを Storage に記録するログ(NSG フローログの後継)。Traffic Analytics で可視化し、通信の傾向や異常を分析する。
前提: 仮想ネットワーク(VNet)
Azure Virtual Network Manager
多数の VNet の接続(メッシュ/ハブ&スポーク)とセキュリティ規則を一元管理するサービス。ネットワークグループ単位で構成を一括適用する。
前提: 仮想ネットワーク(VNet)
データ分類(機微情報の種類・学習可能な分類子)
データ分類は、機微情報の種類(クレジットカード・マイナンバー等のパターン)や学習可能な分類子で内容を識別する仕組み。秘密度ラベルや DLP の適用判断に使う。
関連: SQL データ分類
分散トレースとアプリケーションマップ
複数のサービスをまたぐ要求の流れを相関 ID で追跡し、依存関係と遅延をアプリケーションマップで可視化する機能。
App Service の自動スケール
負荷に追従してインスタンス数を増減する仕組み。ルールベースの Autoscale(CPU/メモリ等のメトリックやスケジュール条件で増減)と、プラットフォーム任せの自動スケーリングが選べる。コストと性能を両立する。
App Service へのデプロイ
コードやコンテナーを App Service に配置する方法(ZIP デプロイ・コンテナーデプロイ・CI/CD)。スロットと組み合わせて無停止化する。
Application Insights
アプリの APM サービス。要求・依存関係・例外・メトリック・ログ・トレースを収集して性能と障害を分析する。Azure Monitor の一部。
前提: Azure Monitor
サイドカーパターン
メインのコンテナに補助コンテナ(ログ収集・プロキシ・セキュリティ)を同じタスク/Pod に並走させる構成。アプリ本体を変えずに横断的関心事を追加できる。サービスメッシュ(Envoy プロキシ)が代表例。
Azure Advisor
自分のリソースに対するコスト・セキュリティ・信頼性・性能・運用の推奨を提示する。
リソースロック
削除や変更を防ぐ安全網(CanNotDelete / ReadOnly)。権限があっても誤操作を止める。
Azure Service Health
Azure 自体の障害・計画メンテナンス・正常性を通知する(Advisorは自分のリソースへの助言で別物)。
前提: Azure Advisor
Azure File Sync
オンプレの Windows ファイルサーバーを Azure Files と同期するサービス。クラウド階層化でアクセス頻度の低いファイルをクラウドへ移し、ローカル容量を節約する。
セルフサービスパスワードリセット(SSPR)
ユーザーが管理者を介さずにパスワードを再設定できる Entra の機能。複数の認証方法を必須化し、オンプレへのパスワードライトバックにも対応する。
前提: 認証(AuthN)
VM 拡張機能とカスタムスクリプト
VM へ構成や自動化を後付けする仕組み。カスタムスクリプト拡張で起動時にスクリプトを実行し、DSC や Azure Monitor エージェントもエクステンションで導入する。
前提: Azure Monitor
環境と承認/ゲート(Azure Pipelines)
デプロイ先(Dev/Test/Staging/Prod)を表す環境と、そこへのデプロイを統制するチェック。承認(人手のサインオフ)、ゲート(監視クエリ等の自動チェック)、ブランチ制御、ビジネスアワー、必須テンプレートなどを組み合わせて本番リソースを保護する。
前提: Azure Pipelines
フィーチャーフラグ
デプロイ(コードを本番に置く)と機能の有効化(リリース)を分離する仕組み。Azure App Configuration の Feature Manager 等で管理し、段階公開・A/B テスト・即時無効化(キルスイッチ)を再デプロイなしで行える。
セキュリティテスト(SAST/DAST/SCA)
パイプラインに組み込む脆弱性検査。SAST=ソースの静的解析、DAST=稼働中アプリの動的解析、SCA(依存関係スキャン)=OSS の既知脆弱性検出、IaC/コンテナイメージスキャン=設定不備/イメージ脆弱性。動かさない検査は左(早期)、動的検査は右(デプロイ後)に置く。
前提: コンテナイメージ
変数グループと Key Vault 連携
パイプライン間で共有する設定を変数グループにまとめ、機密値は Azure Key Vault と連携して安全に取得する。セキュアファイルで証明書等を扱う。
前提: Azure Key Vault
Defender for Cloud DevOps セキュリティ
GitHub・Azure DevOps・GitLab を Defender for Cloud に接続し、コードやパイプラインの構成ミス・シークレット露出・脆弱性を検出する。
Defender 脆弱性の管理
VM やコンテナの既知の脆弱性(CVE)を継続的に検出し、優先度付けと修復推奨を提示する機能。Defender for Servers/Containers に組み込まれる。
ExpressRoute 上の暗号化
プライベート回線である ExpressRoute の通信を暗号化する手段。MACsec で接続自体を、または IPsec VPN を ExpressRoute 上に重ねて保護する。
前提: ExpressRoute
Microsoft Cloud Security Benchmark(MCSB)
Defender for Cloud が既定で評価する Microsoft のセキュリティベストプラクティス集。セキュアスコアの基準となり、業界フレームワークにマッピングされる。
Azure ポータルと Marketplace
Azure portal は GUI でリソースを一元管理する Web コンソール。Azure Marketplace は Microsoft/サードパーティのソリューションを購入・デプロイできる。モバイルアプリでも監視/操作できる。
Azure のサポートプラン
Basic(無料・課金/サブスク管理)、Developer(試用)、Standard(運用)、Professional Direct(ビジネスクリティカル)から選ぶ。応答時間とアーキテクチャ支援が異なる。
前提: サブスクリプション(Azure)
Azure Databricks
Apache Spark に最適化された大規模データ処理・機械学習の基盤。データサイエンス用途に強い。
Azure DNS(パブリックゾーン)
ドメインの公開 DNS レコードを Azure でホストするサービス。インターネットからの名前解決を提供する。
Azure Files(File ストレージ)
SMB/NFS のファイル共有。複数のマシンから同時にマウントできる。
Azure Pricing Calculator
これから構築する Azure 構成の月額コストを見積もる Web ツール。リージョン・SKU・使用時間・データ転送量などを入力してサービスごとの概算料金を算出し、構成案の比較や提案書作成に使う。実際の請求とは為替・実利用量の差で乖離しうる。
前提: リージョン(Azure)
Azure Synapse Analytics
大規模なデータウェアハウジングと統合分析(SQL・Spark・パイプライン)を1つにまとめたプラットフォーム。機能は次世代の Microsoft Fabric に統合・継承が進み、新規ワークロードは Fabric が推奨。
双方向フォワーディング検出(BFD)
隣接ルーター間の障害を高速に検出するプロトコル。ExpressRoute で有効化すると BGP の収束を速め、フェイルオーバーを早める。
前提: ExpressRoute
Blob のプロパティとメタデータ
BLOB に付随するシステムプロパティ(Content-Type 等)と、ユーザー定義のキー/値メタデータの設定・取得。
前提: Blob ストレージ
Blob の SDK 操作
BlobServiceClient/ContainerClient/BlobClient でコンテナーや BLOB を作成・アップロード・ダウンロード・列挙する開発操作。
前提: Blob ストレージ
コネクション追跡
ステートフルなファイアウォール(例:セキュリティグループ)が確立済みの接続を状態テーブルで記憶し、その戻り通信を自動的に許可する仕組み。ステートレスなルールと違い、戻り方向のエフェメラルポートを個別に開ける必要がない。
前提: エフェメラルポート
変更フィード(Cosmos DB)
コンテナーへの作成/更新を発生順に読み出せる永続ログ。イベント処理・マテリアライズドビュー・他ストアへの同期に使う(削除は既定で含まない)。
前提: Azure Cosmos DB
整合性レベル(Cosmos DB)
読み取りの一貫性と性能/可用性のトレードオフを選ぶ 5 段階:強固→有界整合性制約→セッション(既定)→整合性のあるプレフィックス→最終的。
前提: Azure Cosmos DB
パーティションキー(Cosmos DB)
データを論理パーティションに分散させる列。高カーディナリティで均等分散する値を選ぶとホットパーティションを避け、RU/s を効率化できる。
前提: Azure Cosmos DB
Cosmos DB の SDK 操作
CosmosClient でデータベース/コンテナー/アイテムを作成・読み取り・クエリ・更新する開発操作。要求コストは RU で計測される。
前提: Azure Cosmos DB
デプロイメントスロット
App Service で本番とは別の環境(ステージング等)にデプロイし、暖機後にスワップで無停止リリースする仕組み。問題時は元に戻せる。
Azure Arc 対応 SQL
オンプレや他クラウドの SQL Server を Azure Arc で Azure に接続し、インベントリ・評価・更新・Defender/Purview 等を一元管理する仕組み。
前提: Azure Arc
SQL データ分類
列に機密度ラベル・情報の種類を付与して機微データを識別・可視化し、監査と組み合わせて取り扱いを管理する戦略。
動的データマスク
実データは変えずに、クエリ結果の表示だけをマスクして機微情報を隠す。UNMASK 権限を持つユーザーには実値が見える。
General Purpose レベル
Azure SQL のバランス型サービスレベル。計算とリモートストレージを分離し、コストと性能のバランスが良い汎用ワークロード向け。
インデックス/統計メンテナンス
断片化したインデックスの再構成/再構築と、統計の更新を定期実行して性能を保つ運用。自動化(ジョブ)でスケジュールするのが一般的。
前提: インデックス
整合性チェック(DBCC CHECKDB)
データベースの論理的・物理的な破損を検査するコマンド。定期実行で破損を早期検出し、バックアップと併せてデータ保全を担保する。
Intelligent Insights
性能問題を自動検出し、根本原因と改善案を診断ログとして出力する Azure SQL の機能。
ログ配布(Log shipping)
トランザクションログのバックアップを別サーバーへ定期的にコピー・復元して待機系を維持する、シンプルで枯れた DR 手法。
長期保持(LTR)
週次/月次/年次のバックアップを最大10年保持し、コンプライアンス要件に応えるバックアップ戦略。
Managed Instance のデータベースコピー/移動
SQL Managed Instance 間でデータベースをコピー(複製)または移動(移管)するネイティブ操作。インスタンス再編成や環境分離に使う。
行レベルセキュリティ(RLS)
セキュリティ述語(関数)でユーザーごとに見える行を制限する。テナント分離や担当範囲の制御に使う。
サーバーレスコンピューティング(Azure SQL)
使用に応じて計算を自動スケールし、非アクティブ時に自動一時停止して秒課金を止める Azure SQL の計算層。断続的なワークロードに向く。
Azure SQL Database in Fabric
Microsoft Fabric 内に統合された Azure SQL Database。OneLake へのミラーリングや Fabric の分析体験と密接に連携する運用形態。
Always Encrypted(VBS エンクレーブ)
仮想化ベースのセキュリティ(VBS)エンクレーブを使う Always Encrypted。暗号化したままサーバー側で範囲比較やパターン一致などの演算を可能にする。
前提: Always Encrypted
待機統計
セッションが何を待っているか(I/O・ロック・CPU 等)を示す指標。ボトルネックの種類を切り分ける出発点になる。
最小権限の原則
各アイデンティティ(人・アプリ・サービス)には、業務の遂行に必要な最小限の権限だけを与えるという設計原則。過剰な権限は誤操作や侵害時の被害範囲(ブラスト半径)を広げるため、IAM ロールやポリシー、権限境界を通じて継続的に絞り込む。
前提: ブラストラディウス(影響範囲)
ローカルネットワークゲートウェイ
S2S VPN で「オンプレ側」を表す Azure 上のオブジェクト。オンプレの公開 IP とアドレス空間(または BGP 設定)を登録する。
前提: サイト間 VPN(S2S)
マイクロサービス
アプリケーションを小さく独立したサービス群に分割するアーキテクチャスタイル。サービスごとに個別デプロイ・個別スケール・障害分離ができる一方、サービス間通信や運用の複雑さが増す。コンテナやサーバーレス基盤、API ゲートウェイと組み合わせて構築されることが多い。
NSG のセキュリティ規則
NSG のインバウンド/アウトバウンド規則。優先度順に評価し、送信元/宛先(IP・ASG・サービスタグ)・ポート・プロトコルで許可/拒否する。既定規則は最後に評価される。
認可フロー(OAuth2/OIDC)
トークン取得の流れ。ユーザー対話は認可コードフロー、デーモン/サービス間はクライアント資格情報フローを使う。用途で正しく選ぶ。
前提: 認可(AuthZ)
パケットキャプチャ(Network Watcher)
VM の通信を実際に取得して解析する Network Watcher の機能。アプリ層の問題やNSGでは分からない事象の切り分けに使う。
単一障害点(SPOF)
そこが壊れるとシステム全体が止まる箇所。マルチ AZ 配置・冗長化・ロードバランサ・自動フェイルオーバーで排除する。可用性設計の出発点=SPOF を洗い出して潰す。
Defender for Containers
コンテナワークロードの構成ミスと実行時リスク(不審なプロセス・既知の悪用など)を検知する Defender プラン。イメージの既知脆弱性スキャンと信頼イメージ許可(ACR)とは補完的に併用する。
Entra ID ガバナンス
適切な人が適切なリソースに適切な期間だけアクセスできるよう統制する。エンタイトルメント管理(アクセスパッケージ)、アクセスレビュー、Privileged Identity Management(PIM)、ライフサイクルワークフローを含む。
Entra の ID の種類
Microsoft Entra が管理する ID の種類。ユーザー(メンバー/ゲスト)、グループ、デバイス、そしてアプリやサービスを表すワークロード ID(サービスプリンシパル/マネージド ID)がある。
前提: マネージド ID
サブネットマスク
IP アドレスのうちネットワーク部とホスト部の境界を示す値(例 255.255.255.0)。CIDR のプレフィックス長と表裏一体の表現で、オンプレのネットワーク機器や一部のクラウド設定ではこのドット区切り表記が使われる。
前提: CIDR 表記
Azure Traffic Manager
DNS ベースのグローバルなトラフィック振り分け。優先度/重み付け/パフォーマンス/地理的などのルーティング方式で応答する IP を返す(実通信は直接バックエンドへ)。

