Configuring and Operating Microsoft Azure Virtual Desktop のナレッジマップ
Configuring and Operating Microsoft Azure Virtual Desktop の主要概念 37 件と、そのつながり。上のマップでノードをクリックすると関連用語や前提をたどれます。下は全概念の索引で、定義と「前提・関連する概念」への内部リンクを掲載しています。
概念一覧(37)
Windows 365(クラウド PC)
クラウド上の PC(デスクトップ)を任意のデバイスに配信し、どこからでも同じ環境を使えるサービス。
セッションホスト
Azure Virtual Desktop でユーザーのデスクトップ/アプリを配信する Windows 仮想マシン。ホストプールに登録トークンで参加し、リバース接続(送信 443)でクライアントと結ばれる。
関連: 登録トークン(registration token)、リバース接続トランスポート、ホストプール(プール型/個人型)
FSLogix
ユーザープロファイルを VHD/VHDX コンテナとして共有ストレージに置き、ログイン時にマウントする仕組み。プール型のように毎回別の VM にログインしても設定/データを保てる。Profile Container・ODFC・Cloud Cache・アプリケーションマスキングを含む。
前提: ホストプール(プール型/個人型)
関連: アプリケーションマスキング(app masking)、FSLogix Cloud Cache、ODFC(Office Container)、FSLogix Profile Container
ホストプール(プール型/個人型)
Azure Virtual Desktop で同一構成のセッションホスト(VM)をまとめる単位。プール型は複数ユーザーが共有しマルチセッションでコスト効率が高い。個人型は 1 ユーザーに 1 ホストを固定割当し状態を保持する。
関連: セッションホスト
Azure NetApp Files
高性能・低遅延で大規模に使えるマネージドの NFS/SMB ファイルストレージ。Azure Virtual Desktop では大規模環境の FSLogix プロファイルなど高 IOPS が必須の用途に選ぶ。中小規模でコスト効率を優先する場合は Azure Files Premium を選ぶ。
自動スケール(スケーリングプラン)
スケーリングプランに基づき、時間帯(ランプアップ/ピーク/ランプダウン/オフピーク)や負荷に応じてセッションホストを自動で起動/停止し、容量とコストを最適化する Azure Virtual Desktop の機能。接続時に 1 台を起動する Start VM on Connect とは別。
Azure Compute Gallery
カスタムイメージをバージョン管理し、複数リージョンへレプリケーションして多数の VM/サブスクリプションへ大規模配布するサービス(旧 Shared Image Gallery)。Azure Virtual Desktop ではセッションホストイメージの版管理とスケール配布に使う。
機密 VM(Confidential VM)
使用中のメモリ(処理中データ)をハードウェアベースで暗号化し、最高レベルの分離を提供する VM。Azure Virtual Desktop のセッションホストで機微なワークロードを保護する。起動完全性を高める Trusted Launch(セキュアブート+vTPM)とは別の保護層。
Microsoft Entra Domain Services
ドメインコントローラを自分で管理せずにドメイン参加・グループポリシー・従来認証を提供するマネージドドメインサービス。Azure Virtual Desktop ではセッションホストの ID シナリオの一つで、自前の AD DS とクラウドネイティブな Entra ID 参加の中間に位置する。
RDP Shortpath
リバース接続(TCP リレー)の代わりに、クライアントとセッションホスト間で直接の UDP 経路を確立し、遅延とジッターを下げる Azure Virtual Desktop の機能。マネージドネットワーク向けとパブリックネットワーク向けがある。プライベート接続の Private Link とは目的が異なる。
前提: リバース接続トランスポート、セッションホスト、Azure Private Link / Private Link Service、Windows 365(クラウド PC)
リバース接続トランスポート
セッションホストに受信ポートを開けず、送信 443 のみでクライアントと接続する Azure Virtual Desktop の既定の接続方式。受信 RDP(3389)を公開する必要がないため攻撃面を減らせる。
関連: セッションホスト
Start VM on Connect
ユーザーが接続した時だけ、停止中のセッションホストを自動的に起動してアイドルコストを抑える Azure Virtual Desktop の機能。需要に応じて群全体を増減する自動スケールとは別物で、初回接続のオンデマンド起動が目的。
条件付きアクセス
場所・デバイス・リスクなどの条件に応じてアクセスを許可・追加要求する(ゼロトラストの実装)。
Microsoft Entra ID
クラウドのID/アクセス管理サービス(旧Azure AD)。MFA・SSO・条件付きアクセスを提供。オンプレのAD DSとは別物。
前提: 条件付きアクセス
App attach
アプリをパッケージ化してストレージに置き、ログイン時に動的にマウントする Azure Virtual Desktop のアプリ配信手法(旧 MSIX app attach の進化形)。イメージを作り直さずにアプリを更新/追加でき、ユーザー/グループへの割り当てで配信を制御する。
アプリケーショングループ
Azure Virtual Desktop でユーザーに公開する単位。デスクトップアプリグループ(フルデスクトップ)と RemoteApp グループ(個別アプリ)の 2 種類があり、ユーザー/グループを割り当てて公開し、ワークスペースでまとめて見せる。
関連: RemoteApp
アプリケーションマスキング(app masking)
同じイメージ上のアプリを、ユーザー/グループごとに「見せる・隠す」FSLogix の機能。1 つのゴールデンイメージで複数の利用者層に異なるアプリ可視性を与えられ、ライセンス制御にも使える。アプリを動的に配信する App attach とは別物。
前提: App attach
関連: FSLogix
AVD Insights
Azure Monitor 上のワークブックで、Azure Virtual Desktop の接続性能・ホスト使用率・ユーザーの接続失敗などを可視化する運用ダッシュボード。Log Analytics へのデータ送信が前提。汎用の Azure Monitor とは役割が異なる。
FSLogix Cloud Cache
プロファイルコンテナを複数のストレージプロバイダー(複数リージョン/アカウント)へ冗長化し、片方が落ちても継続できる高可用性を提供する FSLogix の機能。バックアップ(時点復元)の代替ではない。
関連: FSLogix
ドレインモード(drain mode)
更新やメンテナンスのためにセッションホストを入れ替える前に、新規セッションの受け付けを止めて既存ユーザーを退避させる状態。プール型の更新は「新イメージ版発行→ドレイン→セッションホスト再作成」のサイクルで行う。
ODFC(Office Container)
Office/Outlook のデータ(OST・検索インデックス・Teams キャッシュ等)だけを別コンテナに分離する FSLogix の機能。プロファイル全体を運ぶ Profile Container と併用し、Office 体験を高速化する。
RemoteApp
フルデスクトップではなく個別のアプリだけをシームレスなウィンドウで公開する Azure Virtual Desktop のアプリケーショングループ種別。デスクトップ全体を公開するデスクトップアプリグループと使い分ける。
関連: アプリケーショングループ
Universal Print
オンプレのプリントサーバーを置かずに、クラウド経由でセッションホストから直接印刷できる Microsoft の印刷基盤。Azure Virtual Desktop の印刷要件をサーバーレスで満たす。
Microsoft Defender for Cloud
リソースのセキュリティ状態を採点(セキュアスコア)し、設定不備や脅威を検出して改善を促す。
Azure Monitor
リソースのメトリックとログを収集する監視の基盤。Log Analytics(KQL分析)やApplication Insights(アプリ監視)、アラートにつながる。
FSLogix Profile Container
ユーザープロファイル全体を 1 つのコンテナとして持ち運ぶ FSLogix の基本機能。Office/Outlook データだけを分離する ODFC(Office Container)と使い分ける。
共有コンピューターのライセンス認証(SCA)
マルチセッションのセッションホストで Microsoft 365 Apps を正しくアクティベーションするための設定。複数ユーザーが同じ VM を共有する環境で必要で、有効化しないとアクティベーションに失敗する。
Teams メディア最適化(WebRTC Redirector)
Azure Virtual Desktop で Microsoft Teams の音声/映像をローカル側で処理して品質を高める仕組み。Remote Desktop WebRTC Redirector Service を構成する。Teams を入れるだけでは最適化されない。
Azure Files(File ストレージ)
SMB/NFS のファイル共有。複数のマシンから同時にマウントできる。
Microsoft Defender XDR
端末/メール/ID/SaaSアプリの防御を統合し、領域横断でシグナルを相関して検知・対応する(Endpoint/Office 365/Identity/Cloud Apps)。
Microsoft 365
メール・文書・会議などをクラウドで提供する SaaS の生産性スイート。ユーザー単位のサブスクリプションで利用する。
ホストプールの負荷分散(breadth-first / depth-first)
プール型ホストプールで新規セッションをどう割り振るかの方式。幅優先(breadth-first)は全ホストに分散して体感を均一にし、深さ優先(depth-first)は 1 ホストを上限まで埋めてから次へ回し VM 数とコストを抑える。
前提: ホストプール(プール型/個人型)
登録トークン(registration token)
セッションホスト(VM)をホストプールに参加させるためのトークン。AVD エージェントがこのトークンで登録する。有効期限があり、切れているとセッションホストが参加できない。
前提: ホストプール(プール型/個人型)
関連: セッションホスト
Azure VM Image Builder
テンプレートでイメージのビルドを宣言的に定義し、カスタマイズ手順を自動実行してセッションホストイメージを再現可能にビルドするサービス。手動の Sysprep ベース作成より一貫性が高い。生成したイメージは Azure Compute Gallery で配布する。
Azure Private Link / Private Link Service
PaaS や自作サービスへの接続を VNet 内のプライベート IP に閉じる基盤。Private Link はプライベートエンドポイント(プライベート IP を持つ NIC)を通じて PaaS(Storage/SQL 等)へ公開経路を使わず接続する。PaaS の公開 FQDN は CNAME で privatelink ゾーンを指し、プライベート DNS ゾーンの A レコードがプライベート IP に解決する(連携忘れで公開 IP に解決=事故)。サブリソース(blob/file 等)ごとにエンドポイントとゾーンが必要。オンプレ解決は DNS プライベートリゾルバ+条件付きフォワーダー。Private Link Service は自作サービス(背後に Standard Load Balancer)を Private Link で他テナント/VNet に提供する。サービスエンドポイントと異なり実際のプライベート IP を付与しオンプレからも到達できる。
Microsoft Intune
デバイスとアプリを管理・保護するクラウドサービス。MDM=端末そのものを管理、MAM=アプリ内データを管理。条件付きアクセスと連携。
前提: 条件付きアクセス
信頼された起動(Trusted Launch)
VM のブートレベルの保護。セキュアブート(署名されたブートローダーのみ起動)・仮想 TPM(vTPM)・整合性監視を提供し、ルートキットやブートレベルのマルウェアを防ぐ。VM の security type として構成する。保存時のディスク暗号化とは別レイヤー。

