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応用情報技術者試験 のナレッジマップ

応用情報技術者試験 の主要概念 152 件と、そのつながり。上のマップでノードをクリックすると関連用語や前提をたどれます。下は全概念の索引で、定義と「前提・関連する概念」への内部リンクを掲載しています。

概念一覧(152)

  • スプリント

    スクラムにおける固定長(通常1〜4週間)のタイムボックスで、この期間内で計画・実装・レビュー・振り返りを一巡させ、リリース可能な成果物の増分を作る。期間は途中で延長せず、未完了項目は次のスプリントへ回すのが原則。

  • 計算量とオーダ記法(O記法)

    アルゴリズムの処理時間や必要な記憶量が入力サイズnに対してどう増加するかを表す指標。O(1)・O(log n)・O(n)・O(n log n)・O(n^2)のように表記し、アルゴリズムの効率比較に用いる。

  • 開発チーム(スクラム)

    スクラムでスプリントゴール達成に必要な作業を自己組織的にこなす作り手。2020年版スクラムガイドでは独立した下位チームとしての「開発チーム」は廃止され、プロダクトオーナー・スクラムマスターと共に単一の「スクラムチーム」を構成する「開発者(Developers)」と再定義された。外部から作業を割り当てられず、スプリントバックログの実現方法は開発者自身が計画・分担する。設計・実装・テストを内包する職能横断性が特徴。

    前提: プロダクトオーナーとスクラムマスタースプリント

    関連: プロダクトバックログとスプリントバックログ

  • 平衡木とヒープ

    平衡木は左右部分木の高さの差を一定範囲に保つことで検索・挿入・削除をO(log n)に保証する2分探索木(AVL木・赤黒木等)。ヒープは親が子より常に大小関係を満たす完全2分木で、優先度付きキュー実装や最大値・最小値の高速取得に用いる。両者とも木構造の均衡性を利用して最悪計算量を抑える点が共通するが、平衡木は順序探索、ヒープは極値抽出に特化する。

    前提: 計算量とオーダ記法(O記法)木構造と2分探索木二分探索(バイナリサーチ)

  • データモデリング

    業務で扱う情報の構造を、実体(エンティティ)と関連(リレーションシップ)として抽象化し、概念・論理・物理の各段階で整理する設計技法。E-R図を用いてエンティティ間の多重度や属性を明確化し、後続のデータベース設計の基礎とする。

    前提: E-R図(実体関連図)

  • プロダクトバックログとスプリントバックログ

    プロダクトバックログは、プロダクトに必要な機能・改善を優先順位付きで並べた一覧で、プロダクトオーナーが管理し常に更新され続ける。スプリントバックログは、そこから当該スプリントで実施する項目を選び出し、実現方法まで開発チームが計画したもの。両者の違いは対象期間(プロダクト全体 vs 1スプリント)と管理主体にある。

    前提: スプリント

    関連: 開発チーム(スクラム)プロダクトオーナーとスクラムマスター

  • ヒープソートとヒープ条件

    ヒープ条件とは、完全2分木において親ノードの値が常に子ノードの値以上(最大ヒープ)または以下(最小ヒープ)である性質を指す。ヒープソートはこの性質を利用し、配列をヒープに構築してから根(最大値または最小値)を順次取り出して整列済み配列を作るアルゴリズムで、最悪計算量もO(n log n)を保証し追加のメモリ領域をほぼ必要としない点がクイックソートと異なる。

    前提: 平衡木とヒープ計算量とオーダ記法(O記法)整列アルゴリズム(バブルソート・クイックソート・マージソート)

  • ハフマン符号

    出現頻度の高い記号には短い符号語、出現頻度の低い記号には長い符号語を割り当てることで、データ全体の平均符号長を最小化する可変長符号化方式。どの符号語も他の符号語の接頭辞にならない(接頭符号)ため、復号時に区切りを一意に判別できる。エントロピー符号化の代表例で、可逆圧縮に用いられる。

    前提: 情報量(エントロピー)標本化と符号化可逆圧縮と非可逆圧縮

  • プロダクトオーナーとスクラムマスター

    スクラムチームを構成する3つのアカウンタビリティのうちの2つ。プロダクトオーナーはプロダクトバックログの管理と価値最大化に責任を持ち「何を作るか」を決める。スクラムマスターはスクラムの確立を支援しチームの障害を除去するファシリテーター。残る開発者(Developers)が「どう作るか(実装方法)」を決める。特定の管理者が一方的に指示する構造ではない点が試験での問われどころ。

    前提: 責任追跡性

    関連: プロダクトバックログとスプリントバックログ

  • 偏った木

    すべてのノードが片方の子(左または右)のみを持ち、実質的に線形リストと化した2分木のこと。ソート済みデータをそのまま2分探索木に逐次挿入すると発生しやすく、探索・挿入・削除の計算量が本来のO(log n)からO(n)に悪化する。これを防ぐためAVL木や赤黒木のような自己平衡機構が用いられる。

    前提: 計算量とオーダ記法(O記法)木構造と2分探索木二分探索(バイナリサーチ)

  • スプリントレビューとスプリントレトロスペクティブ

    どちらもスプリント終了時に行うイベントだが目的が異なる。スプリントレビューは完成した成果物をステークホルダーに示しフィードバックを得て、次のプロダクトバックログを調整する場。スプリントレトロスペクティブは開発チーム自身がスプリントの進め方(プロセス・ツール・コミュニケーション)を振り返り、次のスプリントでの改善点を洗い出す場。「成果物への外部フィードバック」か「チーム内プロセス改善」かが判別の要点。

    前提: 開発チーム(スクラム)プロダクトバックログとスプリントバックログスプリント

  • 木構造と2分探索木

    節(ノード)と枝(エッジ)から成る階層的なデータ構造。2分探索木は各節の左部分木が親より小さい値、右部分木が大きい値になるよう構成され、探索・挿入・削除を平均O(log n)で行える。

    前提: 二分探索(バイナリサーチ)

  • 整列アルゴリズム(バブルソート・クイックソート・マージソート)

    データを一定の順序に並べ替えるアルゴリズム群。バブルソートは隣接要素の交換を繰り返す単純だがO(n^2)の方式、クイックソートは基準値で分割する平均O(n log n)の高速な方式、マージソートは分割統治で安定的にO(n log n)を保つ方式。

    関連: 再帰と分割統治法

  • マルウェア

    ウイルス・ワーム・トロイの木馬・ランサムウェアなど、利用者に害を及ぼすことを目的として作られた悪意あるソフトウェアの総称。感染経路はメール添付・不正サイトの閲覧・USBメモリなど多岐にわたる。

    関連: ランサムウェア

  • 個人情報保護法

    氏名・生年月日など特定の個人を識別できる情報を扱う事業者に対し、利用目的の特定・適正な取得・安全管理措置・本人同意のない第三者提供の制限などを義務付ける法律。

  • キュー(FIFO)

    最初に格納したデータを最初に取り出すデータ構造(FIFO:First In First Out)。データは一方の端(後尾)から入れ、もう一方の端(先頭)から取り出す。窓口の順番待ち行列に例えられる。

    前提: 待ち行列理論(M/M/1)

  • 要件定義

    システム開発の上流工程で、利用者・発注者が求める機能や性能を明確にし、開発対象の範囲を確定する工程。ここでの認識齟齬は後工程の手戻りに直結するため特に重要。

  • リスクアセスメント

    情報資産に対する脅威と脆弱性を洗い出し、リスクを特定・分析・評価する一連のプロセス。リスクの大きさ(発生可能性×影響度)を明らかにし、以降のリスク対応の判断材料とする。ISMSのPDCAではPlanフェーズの中核。

    前提: PDCAサイクル

    関連: リスク対応(低減・回避・移転・受容)情報資産

  • ACID特性

    トランザクションが満たすべき4つの性質、原子性(Atomicity)・一貫性(Consistency)・独立性(Isolation)・耐久性(Durability)の総称。障害や並行実行があってもデータベースの整合性を保証するための基本原則であり、DBMSのトランザクション管理機構がこれを実現する。

  • 損益分岐点売上高

    利益がちょうどゼロになる売上高。損益分岐点売上高=固定費÷(1-変動費率)(変動費率=変動費÷売上高)で求める。実際の売上高がこれを上回れば黒字、下回れば赤字となり、経営の安全余裕度(安全余裕率)を測る指標としても用いられる。

    前提: 固定費と変動費損益分岐点

  • 業務モデリング

    システム化の対象となる業務の流れや構造を可視化・整理する分析工程。DFD(データフローダイアグラム)やフローチャート・業務フロー図などの構造化手法に加え、データ構造にはE-R図、オブジェクト指向ではUMLのアクティビティ図・ユースケース図なども用いる。業務要件を明確化し、後続のデータモデリングやシステム設計の入力とする。

    前提: データモデリングE-R図(実体関連図)

  • デイリースクラム

    開発者(Developers)が毎日行う15分(タイムボックス)の短いミーティング。スプリントゴールに向けた進捗の点検と当日の計画調整が目的で、上位者への進捗報告の場ではなく開発者の自己組織化を促す。2020年版スクラムガイドでは主体が「開発チーム」から「開発者」に改められ、毎日同じ時刻・場所で行うことは推奨だが必須ではないとされた。俗に朝会とも呼ばれる。

    前提: 開発チーム(スクラム)スプリント

  • 動的計画法

    問題を部分問題に分割し、それぞれの計算結果を記憶(メモ化)して再利用することで、同じ部分問題を重複して解く無駄を省き計算量を削減するアルゴリズム設計技法。フィボナッチ数列や最短経路問題、ナップサック問題など、部分問題の重複が多い問題で特に効果を発揮する。

    前提: 最短経路問題計算量とオーダ記法(O記法)

  • エンティティ

    データモデリングにおいて、業務上管理すべき対象(人・物・出来事など)を抽象化した単位。E-R図では長方形で表され、属性の集合と主キーによって個々のインスタンスが識別される。リレーショナルデータベースの表(テーブル)に対応する概念。

    前提: データモデリングE-R図(実体関連図)

  • 情報量(エントロピー)

    ある事象の起こりにくさを定量化した尺度。発生確率pの事象の情報量は-log2 pビットで表され、確率が低い(珍しい)事象ほど情報量が大きい。平均情報量(エントロピー)は各事象の情報量を発生確率で重み付けした期待値で、情報源全体の不確実性の大きさを示す。

    前提: 期待値

  • E-R図(実体関連図)

    データベース設計において、実体(エンティティ)とその間の関連(リレーションシップ)を図で表現する概念モデリング手法。実体間の多重度(1対1・1対多・多対多)を明示し、論理データベース設計や正規化の前段階として用いられる。

  • 期待値

    確率変数が取り得る各値に、その値が発生する確率を掛けて合計した値。E(X)=Σ(x_i×p_i)で求め、試行を多数回繰り返したときの結果の平均的な見込みを表す。意思決定の期待利得の比較や、品質管理・保険料算定など幅広い分野で用いられる。

  • 固定費と変動費

    総費用を売上高(生産量)との関係で分解した2区分。地代家賃や固定給のように売上高の増減にかかわらず一定額発生する費用が固定費、原材料費や出来高給のように売上高に比例して増減する費用が変動費。損益分岐点分析やCVP分析の基礎となる。

    関連: 損益分岐点

  • センサとアクチュエータ

    センサは温度・光・加速度などの物理量を電気信号に変換して取得する入力デバイス。アクチュエータは電気信号を受けてモータ・バルブなどを駆動し物理的な動作を行う出力デバイス。IoTシステムはセンサで状態を取得し、判断・制御を経てアクチュエータで環境に作用する入出力の対をなす。

  • 独立性

    ACID特性の一つで、複数のトランザクションを同時実行しても、それぞれが他のトランザクションの影響を受けずに実行されたかのような結果を保証する性質。分離レベルの設定によって、ダーティリード等の異常現象をどこまで許容するかを制御する。

    前提: ACID特性トランザクション隔離性水準

  • 再帰と分割統治法

    再帰は関数が自分自身を呼び出す処理形式で、基底条件に到達するまで問題をより小さな同種の部分問題に置き換えて解く。分割統治法は問題を独立した部分問題に分割し、それぞれを再帰的に解いてから結果を統合するアルゴリズム設計手法で、クイックソートやマージソート、高速フーリエ変換などに用いられる。再帰は実装手段、分割統治法はアルゴリズム設計戦略という関係にある。

    前提: 再帰(再帰呼び出し)

    関連: 整列アルゴリズム(バブルソート・クイックソート・マージソート)

  • リレーションシップ

    データモデリングにおいて、エンティティ間の関連(対応関係)を表す概念。1対1・1対多・多対多といった多重度で表現され、E-R図ではひし形や線で示される。多対多の関連は実装時に連関エンティティ(中間テーブル)へ分解される。

    前提: データモデリングE-R図(実体関連図)

  • リスク分析

    リスクマネジメントの一工程で、洗い出したリスクについて発生確率と影響度を評価し、対応の優先順位付けの基礎とする活動。定性的な評価(影響の大小を段階分け)と定量的な評価(金額換算)の両アプローチがある。

    関連: リスクマネジメント

  • 標本化と符号化

    アナログ信号をデジタル化するA/D変換は標本化→量子化→符号化の3段階から成る。標本化は連続信号を一定間隔(標本化周期)で切り出す処理で、標本化定理により元信号の最大周波数の2倍以上の標本化周波数が必要。量子化は標本値を離散的な段階値に丸める処理。符号化はその量子化値を2進数のビット列に割り当てる処理。

    前提: 2進数

  • 最短経路問題

    重み付きグラフにおいて、始点から終点までの経路のうち辺の重みの総和が最小となる経路を求める問題。ダイクストラ法(非負重み)やベルマン-フォード法(負の重みも許容)などのアルゴリズムで解かれ、経路探索・カーナビ・ネットワークルーティングなど幅広く応用される。単純な幅優先探索は無重みグラフの最短経路しか求められない点が異なる。

    関連: グラフとグラフ探索

  • 稼働率

    システムが正常に稼働している時間の割合。稼働率=MTBF÷(MTBF+MTTR) で求められ、故障間隔が長く修復時間が短いほど高くなる。可用性の代表指標で、SLA の合意値(例 99.9%)としても用いる。

    前提: 平均故障間隔(MTBF)

  • CSIRT(シーサート)

    コンピュータセキュリティにかかわるインシデントに対応するための組織内チーム。インシデントの検知・分析・対応・再発防止までを担い、社外のCSIRTや関係機関と情報連携することもある。

  • 再帰(再帰呼び出し)

    関数が自分自身を呼び出す処理方式。問題をより小さな同種の問題に分解して解く際に用いる(例:階乗計算、木構造の走査)。終了条件(基底部)を欠くと無限に呼び出しが続く。

  • 産業財産権

    特許権・実用新案権・意匠権・商標権の4つを指す総称。著作権と異なり、権利を得るには特許庁への出願・登録が必要。

    前提: 著作権

  • 知的財産権

    発明・著作物・デザイン・商標などの創作的な成果を保護する権利の総称。大きく著作権と産業財産権(特許権・実用新案権・意匠権・商標権)に分けられる。

    前提: 著作権産業財産権

  • ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)

    組織が情報資産を適切に保護するために、方針の策定からリスクアセスメント、対策の実施、見直し(PDCA)までを体系的に運用する管理の仕組み。国際規格ISO/IEC 27001に基づく認証制度がある。

    前提: 情報資産リスクアセスメント

  • 可逆圧縮と非可逆圧縮

    可逆圧縮は元のデータを完全に復元できる圧縮方式。非可逆圧縮は人間が知覚しにくい情報を間引くことでより高い圧縮率を実現するが、元のデータへ完全には戻せない(画質や音質がわずかに劣化する)。

  • フィッシング

    実在する企業や金融機関になりすました偽のメールやWebサイトへ誘導し、ID・パスワードやクレジットカード情報などを盗み取る詐欺の手口。URLやドメインをよく確認することが対策の基本。

  • 標的型攻撃

    特定の組織や個人を狙い、業務に関係あるように装ったメール(標的型攻撃メール)などで機密情報の窃取やシステム破壊を狙う攻撃。不特定多数を狙うばらまき型の攻撃とは異なる。

  • ビジネスメール詐欺(BEC)

    取引先や経営者になりすましたメールを送り、偽の口座への送金や機密情報の提供をだまし取る詐欺手法。マルウェアを使わず、業務プロセスの隙や心理的な緊急性を悪用する点がフィッシングと似るが標的型で狙う相手が限定される。振込先変更時の複数人承認・電話確認などが対策。

    前提: マルウェアフィッシング

  • リスク対応(低減・回避・移転・受容)

    リスクアセスメントの結果に基づき取る4つの対応方針。低減=管理策の導入で発生可能性や影響度を下げる、回避=リスクの原因となる活動自体をやめる、移転=保険や委託で第三者にリスクを移す、受容=許容範囲内として対策せず受け入れる。コストと効果のバランスで選択する。

    関連: リスクアセスメント

  • 責任追跡性

    情報セキュリティの拡張要素の一つで、いつ誰がどの操作を行ったかを後から追跡・特定できる性質。ログの記録と保全、監査証跡の管理によって実現され、不正アクセスや誤操作の原因究明・説明責任の担保に用いられる。

  • アムダールの法則

    プログラム全体の高速化率は並列化できない逐次部分の割合で上限が決まるという法則。並列化率pのうち逐次部分(1-p)が残るため、プロセッサ数を無限に増やしても速度向上は1/(1-p)に漸近する。並列化投資の効果を見積もる計算問題の頻出テーマ。

  • 監査計画

    システム監査を実施する前に、監査の目的・対象範囲・実施時期・手続・体制などを定めた計画。監査資源を効果的に配分するため、リスクの大きい領域を優先する中長期計画(基本計画)と、個別監査ごとの詳細な個別監査計画に分けて策定されることが多い。

    前提: システム監査

  • 監査人の独立性

    システム監査人が被監査部門や監査対象システムの開発・運用に利害関係を持たず、公正かつ客観的に判断できる立場を保つべきという原則。外観上の独立性(第三者から見て疑念を持たれない立場)と精神上の独立性(自らの判断が影響を受けない姿勢)の両方が求められる。

    前提: システム監査

  • 真正性

    情報セキュリティの拡張要素の一つで、利用者・情報・処理が主張どおりの本人・本物であることを確保する性質。デジタル署名や多要素認証によって、なりすましや偽装がないことを裏付ける。機密性・完全性・可用性のCIAトライアドを補う概念として応用情報の午前で問われる。

    前提: 情報セキュリティの3要素(機密性・完全性・可用性)

  • 委託事業者と中小受託事業者

    中小受託取引適正化法(旧・下請法)における取引当事者の呼称。発注する側が委託事業者、受注する中小企業が中小受託事業者で、2026年1月の法改正・名称改定に伴い旧称の「親事業者」「下請事業者」から改められた。委託事業者には代金支払遅延の禁止など優越的地位の濫用を防ぐ義務が課される。

    関連: 中小受託取引適正化法

  • 一貫性

    ACID特性の一つで、トランザクションの実行前後でデータベースが定義された制約(一意性制約や参照整合性など)を常に満たしていることを保証する性質。矛盾したデータ状態への遷移を防ぎ、業務データの正しさを維持する。

    前提: ACID特性

  • 畳み込み層とプーリング層

    CNN(畳み込みニューラルネットワーク)を構成する代表的な層。畳み込み層はフィルタ(カーネル)を画像上で走査し、局所的な特徴(エッジなど)を検出した特徴マップを生成する。プーリング層は特徴マップを一定領域ごとに集約(最大値を取るMaxプーリングなど)してサイズを縮小し、位置ずれへの頑健性と計算量削減をもたらす。

    前提: ニューラルネットワーク計算量とオーダ記法(O記法)

    関連: CNN(畳み込みニューラルネットワーク)

  • 結合度と強度(モジュール分割の指標)

    モジュール分割の良否を測る2つの指標。結合度はモジュール間の依存の強さ(内容結合が最悪〜データ結合が最良)、強度はモジュール内の要素の関連の強さ(暗合的強度が最悪〜機能的強度が最良)。低結合・高強度な分割が保守性の高い設計とされる。

    前提: モジュール分割技法と情報隠蔽

  • デシジョンツリー

    複数の選択肢とその結果を樹形図で表し、各分岐の発生確率と利得から期待値を計算して最適な意思決定を導く経営科学の手法。不確実性を伴う投資判断やプロジェクト選択の評価に用いられ、各枝の期待値(確率×利得の総和)を比較して最も有利な選択肢を選ぶ。

    前提: 期待値

  • 魔の川・死の谷・ダーウィンの海

    技術経営(MOT)で、基礎研究の成果が事業として成功するまでに直面する3つの障壁を表す比喩。基礎研究から製品開発へ進めるかの関門が「魔の川」、開発した製品化に必要な事業化資金・体制の壁が「死の谷」、市場に出た製品が競合や顧客の受容という淘汰にさらされる段階が「ダーウィンの海」。

    前提: MOT(技術経営)

  • デジタイゼーションとデジタライゼーション

    DXに至る段階を表す用語。デジタイゼーションは紙の書類を電子化するなど、既存の業務・情報をそのままデジタルな形式に置き換える段階。デジタライゼーションは、デジタル技術を使って業務プロセスや顧客接点そのものを変革する段階で、単なる電子化にとどまらない点がデジタイゼーションと異なる。

  • 同値分割と限界値分析

    ブラックボックステストの代表技法。同値分割は入力を同じ振る舞いが期待されるグループ(同値クラス)に分け各クラスから代表値を選ぶ。限界値分析はエラーが起きやすい境界とその前後の値を重点的にテストする。両者を組み合わせてテストケース数を絞りつつ欠陥検出率を高める。

    関連: ブラックボックステスト

  • フリンの分類

    命令流と データ流の数によりコンピュータアーキテクチャをSISD・SIMD・MISD・MIMDの4種に分類する枠組み。SIMDは1命令で複数データを一括処理(ベクトル演算・GPU等)、MIMDは複数プロセッサが独立に異なる命令とデータを処理する(マルチコア・分散システム)。

    前提: 並列化とマルチコア

  • 関数従属

    属性Aの値が決まれば属性Bの値が一意に決まる関係(A→B)。正規化の理論的基礎で、主キーの一部にのみ従属する部分関数従属を解消すると第2正規形、主キー以外の非キー属性を介して間接的に従属する推移的関数従属を解消すると第3正規形が得られる。

    関連: 正規化の段階(第1正規形〜第3正規形)

  • ハミング符号

    データビットに複数の検査ビットを付加し、1ビット誤りを自動訂正できる誤り訂正符号。各検査ビットのパリティ検査結果(合致/不一致)の組合せ=シンドロームから誤りビット位置を特定して訂正する。基本のハミング符号は1ビット訂正のみだが、全体パリティビットを1つ加えた拡張ハミング符号(SECDED)は1ビット訂正+2ビット検出が可能。検出のみのパリティチェック単体との違いである。

    前提: パリティビット

  • かんばん方式

    作業項目をカードとして「未着手」「作業中」「完了」などの列に可視化し、各列の作業数に上限(WIP制限)を設けて流れを管理する開発・生産管理の手法。スクラムのようなタイムボックス(スプリント)を前提とせず、完了した項目から随時次工程へ引き渡す継続的なフローが特徴。

    前提: スプリント

  • モジュール分割技法と情報隠蔽

    プログラムを独立性の高い単位に分割する設計技法(STS分割・共通機能分割・データ分割など)と、モジュール内部の実装詳細を外部から隠し、公開インタフェースのみで操作させる情報隠蔽の原則。変更の影響範囲を局所化し保守性を高める。

  • 並列化とマルチコア

    並列化は処理を複数の実行主体に分割し同時実行して高速化する手法全般。マルチコアは1つのCPUチップに複数の演算コアを集積したハードウェア実装で、並列化の主要な基盤となる。並列化効果はアムダールの法則の逐次部分やコア間通信オーバーヘッドで制限される。

    前提: アムダールの法則

  • パリティビット

    データの1の個数の偶奇を揃えるために付加する検査用の1ビット。偶数パリティは1の総数を偶数に、奇数パリティは奇数に揃える。奇数個のビット誤りを検出できるが誤り位置の特定や訂正はできず、偶数個の誤りは検出できない限界がある。

  • パイプラインハザードとフォワーディング

    パイプライン処理で命令間の依存により正しい実行が妨げられる問題をハザードといい、データ/制御/構造の3種がある。必要時はストール(待ち)を挿入して解消する。フォワーディング(データバイパス)は演算結果をレジスタ書き込み前に後続命令へ直接転送してデータハザードの待ちを削減する高速化技法だが、直前ロードの結果を使うロードユースハザードはフォワーディングでも1サイクルのストールを避けられない。

    前提: パイプライン処理

  • 待ち行列理論(M/M/1)

    客の到着や窓口でのサービスをランダムな事象としてモデル化し、待ち時間や行列長を確率的に分析する理論。M/M/1モデルでは到着率λ・サービス率μに対して利用率ρ=λ/μを求め、ρが1に近づくほど平均待ち時間・平均待ち行列長が急激に増大する。窓口数やサービス能力の設計に用いられる。

  • リスクマネジメント

    組織が直面するリスクを特定・分析・評価し、対応策を選択・実施したうえで継続的に見直すマネジメントプロセス全体。リスク分析はその中でリスクの発生確率と影響度を評価する工程を指し、両者は包含関係にある。

    関連: リスク分析

  • スケジュール効率指数(SPI)

    EVM(アーンドバリューマネジメント)でスケジュールの遂行状況を評価する指標。SPI=EV(出来高)÷PV(計画価値)で算出し、1.0が計画どおり、1未満はスケジュール遅延、1超は計画より進んでいることを示す。

    前提: EVM(出来高管理)

  • スパイラルモデル

    要求定義・設計・実装・評価のサイクルをリスク分析を挟みながら繰り返し、成果物の完成度を段階的に高めていく開発プロセスモデル。ウォーターフォールの硬直性と反復開発の柔軟性を組み合わせ、各周回でプロトタイプを作りリスクを低減してから次工程へ進む点が特徴。

    前提: リスク分析

  • システム化計画

    共通フレーム(SLCP)の企画プロセスは「システム化構想の立案」と「システム化計画の立案」から成り、本用語は後者に当たる。経営戦略・業務課題を受けて、システム化の対象範囲・目的・投資対効果・開発体制・スケジュールを具体化し、次の要件定義プロセスへつなぐ、システム開発の最上流工程。

    前提: 要件定義

  • 網羅基準と複数条件網羅

    ホワイトボックステストで制御構造をどこまで通したかを測る基準。命令網羅(全命令を1回以上実行)⊂分岐(判定)網羅(各分岐のtrue/falseを網羅)と厳しくなるが、条件網羅(各条件のtrue/falseを網羅)は分岐網羅を必ずしも包含しない。複数条件網羅は判定文中の全条件の真偽の全組合せを網羅する最も厳しい基準で、分岐網羅・条件網羅を包含する。テストの十分性を定量的に示す。

    関連: ホワイトボックステスト

  • CI/CD

    CI(継続的インテグレーション)はコード変更のたびに自動ビルド・自動テストを行い早期に不具合を検出する手法。CDには2つの意味があり、継続的デリバリーは本番リリースの直前まで(リリース可能な状態まで)を自動化し本番反映は手動承認を残す方式、継続的デプロイメントは本番反映まで全て自動化する方式を指す。

  • 正規化の段階(第1正規形〜第3正規形)

    リレーショナルデータベースの設計でデータの冗長性・更新異常を減らす段階的な手法。第1正規形は繰り返し項目を排除、第2正規形は主キーの一部にのみ従属する項目を分離、第3正規形は主キー以外の項目に従属する項目(推移的関数従属)を分離する。

    関連: 関数従属

  • パイプライン処理

    命令の実行を「命令フェッチ・デコード・実行・書き戻し」などの段階に分割し、複数の命令の各段階を並行して処理することでCPUのスループットを高める方式。分岐命令などでパイプラインハザードが起きうる。

  • 擬似言語(科目B)

    基本情報技術者試験の科目Bで用いられる、特定のプログラミング言語に依存しない記述形式。変数宣言・条件分岐・繰り返し・関数呼び出しなどを共通の構文で表し、アルゴリズムのトレースや穴埋めを問う。

  • スタックとキュー(抽象データ構造)

    データの出し入れの順序に規則を持つ基本的なデータ構造。スタックは後入れ先出し(LIFO)、キューは先入れ先出し(FIFO)で要素を管理し、擬似言語プログラムの部品としてよく登場する。

    前提: 擬似言語(科目B)キュー(FIFO)スタック(LIFO)

  • アジャイル開発とスクラム

    アジャイル開発は、短い期間(イテレーション)で計画・設計・実装・テストを繰り返し、変化する要求に柔軟に対応する開発手法の総称。スクラムはその代表的な手法の一つで、スプリントと呼ぶ短い期間を繰り返す。

    前提: スプリント

  • アローダイアグラム

    作業の順序関係と所要日数を矢印とノードで表した図(PERT図)。各経路の日数を積み上げることで、クリティカルパスや最早・最遅の開始・終了日を算出できる。

    前提: クリティカルパス

  • 2進数

    0と1の2つの数字だけで数を表す方法。コンピュータ内部では電気信号のオン・オフに対応させて情報を扱うため、2進数が基本となる。10進数との相互変換が基礎として問われる。

  • ブラックボックステスト

    プログラムの内部構造は考慮せず、入力に対して仕様どおりの出力が得られるかを外部から検証するテスト手法。同値分割や限界値分析といったテストケース設計技法を用いる。

    関連: 同値分割と限界値分析

  • クリティカルパス

    プロジェクトの開始から終了までの経路のうち、最も所要日数が長い経路。この経路上の作業が1日でも遅延すると、プロジェクト全体の完了日も遅延する。

  • DevOps

    開発(Development)と運用(Operations)が密接に連携し、自動化やCI/CDを活用して、より速く継続的にソフトウェアを提供しようとする考え方・文化。

    前提: CI/CD

  • 内部統制

    業務が適正・効率的に遂行されるよう、企業が自ら業務プロセスに組み込む仕組み・体制。不正の防止や財務報告の信頼性確保を目的とし、経営者に整備・運用の責任がある。

  • 中小受託取引適正化法

    委託事業者が中小受託事業者へ発注する取引の適正化を図る法律(旧・下請法。2026年1月施行、シラバスVer.6.5で名称改定)。名称変更に伴い旧「親事業者/下請事業者」は「委託事業者/中小受託事業者」に改称された。代金の支払遅延・不当な減額・買いたたきなどを禁止するほか、割引困難な手形(サイトの長い手形等)による支払など支払手段を規制する。

    関連: 委託事業者と中小受託事業者

  • システム監査

    情報システムが安全・効率的に運用されているかを、独立した立場の監査人が第三者の視点で検証・評価し、改善を助言する活動。監査対象部門から独立していることが信頼性の前提。

  • 平均故障間隔(MTBF)

    修理して使い続けるシステムで、ある故障から次の故障までの平均稼働時間。値が大きいほど故障しにくく信頼性が高い。総稼働時間÷故障回数で算出する。

  • トランザクション隔離性水準

    同時実行される複数トランザクション間で、互いの未確定な変更をどこまで見せるかを定める設定。低い順にREAD UNCOMMITTED(ダーティリードを許容)、READ COMMITTED、REPEATABLE READ、SERIALIZABLE(直列実行と等価な最も厳格な水準)の4段階があり、水準を上げるほど整合性は高まるが並行性(スループット)は低下するトレードオフがある。

  • ニューラルネットワーク

    生物の神経細胞(ニューロン)の仕組みを模したモデルで、入力に重みを掛けて足し合わせ、活性化関数を通して出力するユニットを多層に結合した計算モデル。学習時には出力の誤差を逆伝播(バックプロパゲーション)させて各層の重みを更新し、入力と出力の関係を近似する。

  • ページ置換アルゴリズム

    仮想記憶において主記憶が満杯の際にどのページを追い出すかを決定するアルゴリズム。代表例はLRU(最も長く使われていないページを置換)、FIFO(最も古く読み込まれたページを置換)、LFU(使用頻度が最も低いページを置換)。

    前提: 仮想記憶とページングキュー(FIFO)

  • ルーティング

    ネットワーク上でパケットを送信元から宛先まで届けるための経路を決定する処理。ルータが保持する経路表(ルーティングテーブル)を基に、静的に設定する方式と、RIPやOSPFなどのルーティングプロトコルで動的に交換・更新する方式がある。

  • CNN(畳み込みニューラルネットワーク)

    畳み込み層とプーリング層を組み合わせて画像などの空間的な特徴を段階的に抽出する深層学習のモデル。画像認識や物体検出で高い性能を発揮する代表的なアーキテクチャ。

    前提: ニューラルネットワーク

    関連: 畳み込み層とプーリング層

  • 損益分岐点

    売上高と総費用(固定費+変動費)がちょうど一致し、利益も損失も出ない売上高(または販売数量)。損益分岐点比率が低いほど、少ない売上でも黒字化しやすい体質と言える。

    関連: 固定費と変動費

  • 電子署名

    公開鍵暗号の仕組みを利用して、電子文書の作成者本人であることの証明(本人性)と、文書が改ざんされていないことの証明(完全性)を行う技術。

    前提: 真正性

  • DX(デジタルトランスフォーメーション)

    データとデジタル技術を活用して、製品・サービス・ビジネスモデルや組織・企業文化を変革し、競争上の優位性を確立すること。単なるIT化(デジタイゼーション)とは目的が異なる。

    前提: デジタイゼーションとデジタライゼーション

  • MOT(技術経営)

    技術に立脚する事業を行う企業が、技術開発の成果を事業成果や企業価値の向上へ継続的に結び付けていくためのマネジメント手法。

  • 非機能要件

    機能そのものではなく、性能・可用性・セキュリティ・保守性など、システムの品質面に関する要件。要件定義で機能要件と併せて明確にしておく必要がある。

    前提: 要件定義

  • SLAとSLM

    SLA(サービスレベル合意書)は、サービス提供者と利用者の間でサービス品質の水準(稼働率や応答時間など)を取り決めた合意文書。SLM(サービスレベル管理)は、SLAの内容を継続的に監視・見直しする活動。

    前提: 稼働率

  • スタック(LIFO)

    最後に格納したデータを最初に取り出すデータ構造(LIFO:Last In First Out)。データの出し入れは一方の端(トップ)からのみ行う。ブラウザの「戻る」履歴などに例えられる。

  • 不正アクセス禁止法

    他人のID・パスワードを無断で使いネットワーク経由でコンピュータへ不正にログインする行為や、その手助けとなる行為を禁止する法律。ID・パスワードの窃用に加え、セキュリティホールを突いた不正アクセスや、不正に取得したID・パスワードの保管・提供(フィッシングによる取得を含む)も禁止される。

    前提: フィッシング

  • ホワイトボックステスト

    プログラムの内部構造(ロジック)に着目し、すべての分岐やパスが意図通り実行されるかを検証するテスト手法。命令網羅・分岐網羅などの網羅基準を用いる。

    関連: 網羅基準と複数条件網羅

  • 平均修復時間(MTTR)

    故障が発生してから復旧するまでの平均時間。値が小さいほど早く復旧でき、保守性(メンテナンス性)が高い。総修復時間÷故障回数で算出する。稼働率=MTBF÷(MTBF+MTTR) の分母に含まれ、MTBF(平均故障間隔)と対にして信頼性・保守性を評価する。

    前提: 稼働率平均故障間隔(MTBF)

  • 情報セキュリティ教育・訓練

    規程やルールを整備するだけでなく、全従業員に対して定期的な集合研修・eラーニング・標的型攻撃メール訓練などを通じてセキュリティ意識と行動を定着させる継続的な取り組み。人的対策の実効性を左右する要であり、実施記録と理解度の測定が形骸化を防ぐポイント。

    前提: 標的型攻撃標的型攻撃メール訓練

  • 情報資産

    組織にとって価値がありリスクアセスメントの対象となる情報およびそれを扱う仕組み全般。顧客データや設計情報などの「情報そのもの」に加え、それを保存・処理するサーバーやPCなどの「機器」、業務プロセスも含む。台帳を作成し重要度(機密性・完全性・可用性)を評価するのが管理の出発点。

    関連: リスクアセスメント

  • JPCERT/CC

    日本国内におけるコンピュータセキュリティインシデントの報告受付・対応支援・注意喚起を行う一般社団法人。特定の政府機関や企業から独立した中立の調整機関として、国内外のCSIRT間の情報連携のハブも担う。

    前提: CSIRT(シーサート)

  • ランサムウェア

    感染したPCやサーバー内のファイルを暗号化して使用不能にし、復号と引き換えに金銭を要求するマルウェア。近年は復号鍵を渡さないだけでなく、窃取したデータの公開を脅す「二重恐喝」の手口が主流になっている。バックアップの取得・分離保管(オフライン化)が有効な対策。

    関連: マルウェア

  • サプライチェーン攻撃

    標的組織そのものではなく、セキュリティ対策が手薄な取引先・委託先・利用しているソフトウェア/ライブラリの供給元を踏み台にして侵入する攻撃手法。委託先経由の不正アクセスやソフトウェア更新プログラムへのマルウェア混入などが代表例。委託先のセキュリティ水準を契約・監査で担保することが対策になる。

    前提: マルウェア

  • 標的型攻撃メール訓練

    実際の攻撃を模した疑似的な標的型攻撃メールを従業員へ送信し、開封率やリンククリック率を測定して意識向上と対応手順の定着を図る教育訓練。結果を集計し、開封してしまった従業員への追加教育や、不審メール報告のフローの周知に活用する。

    前提: 標的型攻撃

  • 委託先管理

    業務やシステム開発・運用を外部に委託する際、委託先が自組織と同等以上のセキュリティ水準を維持しているかを、契約(秘密保持契約・SLA)・選定時の評価・定期監査を通じて確認・管理すること。委託先経由の情報漏えいやサプライチェーン攻撃を防ぐ目的で行う。

    前提: サプライチェーン攻撃

  • コンテナ仮想化

    ホストOSのカーネルを複数のアプリケーション実行環境(コンテナ)で共有し、プロセスやファイルシステムを名前空間で隔離する軽量な仮想化方式。ゲストOSを持つハイパーバイザ型仮想化と比べ、起動が高速でオーバーヘッドが小さい一方、ホストOSのカーネルに依存するため異なるOS種別のカーネルは動かせない。Dockerが代表的な実装。

    前提: 仮想化

  • CISCとRISC

    CPUの命令セット設計の思想。CISCは1命令で多くの処理を行う複雑・多機能な命令を持ち、1命令の実行に複数クロックを要することが多い方式。RISCは命令を単純なものに絞り、1命令をほぼ1クロックで実行してパイプライン処理で高速化する方式。

    前提: パイプライン処理

  • EVM(出来高管理)

    プロジェクトの進捗とコストを金額換算した指標で管理する手法。計画値(PV)・出来高(EV)・実コスト(AC)から、コスト差異(CV)やスケジュール差異(SV)を算出し、遅延やコスト超過を定量的に把握する。

  • ハッシュ関数(改ざん検知)

    任意長のデータから固定長の値(ハッシュ値)を算出する関数。同じ入力からは常に同じ値が得られ、わずかな変更でも値が大きく変わるため、データの改ざん検知やパスワードの保管に利用される。

  • ハッシュ法

    キーをハッシュ関数で変換した値を配列の格納位置とすることで、平均的にO(1)での検索・挿入を実現するデータ構造の手法。異なるキーが同じ格納位置になる衝突(コリジョン)への対処が必要になる。

    前提: ハッシュ関数(改ざん検知)

  • ハイブリッド暗号方式

    共通鍵暗号の処理速度と公開鍵暗号の鍵配送の安全性を組み合わせた方式。データ本体は共通鍵で暗号化し、その共通鍵自体を受信者の公開鍵で暗号化して送る。S/MIMEやPGP、TLS1.2以前などで使われる(現行のTLS1.3では鍵交換に(EC)DHEを用い、共通鍵を公開鍵で暗号化して送る方式は使われない)。

    前提: 共通鍵暗号方式

  • 整列の安定性(安定ソート)

    整列前に等しいキーを持つ要素同士の相対順序が、整列後も保たれる性質。マージソートは安定ソートだが、クイックソートは実装によっては不安定になる。

    前提: 整列アルゴリズム(バブルソート・クイックソート・マージソート)

  • 仮想記憶とページング

    主記憶の容量を超えるプログラムを実行可能にする技術。プログラムを一定サイズの「ページ」に分割し、必要なページだけを主記憶に読み込み、不要になったページを補助記憶へ追い出す(ページング方式)。

  • 情報セキュリティの3要素(機密性・完全性・可用性)

    情報セキュリティマネジメントの基本となる3つの要素。機密性は許可された者だけが情報にアクセスできること、完全性は情報が正確で改ざんされていないこと、可用性は必要なときに情報へアクセスできることを指す。

  • 生成AI(ジェネレーティブAI)

    文章・画像・音声・プログラムコードなど新たなコンテンツを生成できるAI。業務効率化に有用な一方、誤った情報をもっともらしく生成するハルシネーションや著作権侵害のリスクにも注意が必要。

    前提: 著作権

  • 入出力装置

    コンピュータへデータを入力する装置(キーボード・マウス・スキャナー等)と、処理結果を出力する装置(ディスプレイ・プリンター等)の総称。IoT機器ではセンサーが入力装置、アクチュエーターが出力装置として働く。

    前提: センサとアクチュエータ

  • IoT(モノのインターネット)

    センサーを搭載した家電・設備・車両など様々な「モノ」がインターネットに接続され、相互に情報をやり取りする仕組み。収集したデータの分析・活用が価値の源泉となる。

    前提: センサとアクチュエータ

  • JPEGとMPEG

    JPEGは静止画(写真など)を非可逆圧縮する代表的な画像フォーマット。MPEGは動画(映像+音声)を圧縮する代表的な規格群で、フレーム間の差分を利用してデータ量を削減する。

    前提: 可逆圧縮と非可逆圧縮

  • PDCAサイクル

    Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Act(改善)を繰り返すことで業務やマネジメントを継続的に改善する手法。1周で終わらせず、Actの結果を次のPlanへつなげる点が重要。

  • SCM(サプライチェーンマネジメント)

    原材料の調達から生産・物流・販売までの一連の流れ(サプライチェーン)を企業間で情報共有し、全体最適化することで在庫削減やリードタイム短縮を図る経営手法。

  • 職務分掌(内部統制における)

    不正や誤りを防ぐため、承認・実行・記録・保管といった一連の業務を1人に集中させず複数人で分担させる内部統制の基本原則。

    前提: 内部統制

  • 共通鍵暗号方式

    暗号化と復号に同じ鍵(共通鍵)を使う暗号方式。処理は高速だが、通信相手ごとに鍵を安全に共有する必要があり、相手が増えるほど鍵管理が煩雑になる。

  • TCP/IP

    インターネットで標準的に使われる通信プロトコル群の総称。IPが宛先までデータを届ける経路制御を担い、TCPがデータの到達確認や再送制御を行い信頼性を確保する。

    前提: ルーティング

  • 技術ロードマップ

    将来の技術動向や自社の技術開発計画を時間軸に沿って図示したもの。MOT(技術経営)において、研究開発投資の意思決定や事業戦略との整合を図る際に用いる。

    前提: MOT(技術経営)

  • トランザクションとACID特性

    トランザクションは、一連の処理をひとまとまりとして扱う単位で、途中で失敗した場合は全体を取り消す(ロールバック)。ACID特性(原子性・一貫性・独立性・永続性)は、トランザクションが満たすべき4つの性質。

    前提: ACID特性

  • 仮想化

    1台の物理的なコンピュータ上に、複数の仮想的なコンピュータ(仮想マシン)をソフトウェア的に作り出す技術(サーバ仮想化)。ストレージ・ネットワーク・デスクトップなども同様に仮想化できる。ハードウェア資源を効率的に活用でき、集約や柔軟な構成変更が可能になる。

  • ウォーターフォールモデル

    要件定義・設計・実装・テストといった各工程を順番に進め、原則として前工程には戻らないという前提で開発する手法。計画が立てやすい一方、途中の仕様変更には弱い。

    前提: 要件定義

  • 仮名加工情報と匿名加工情報

    どちらも個人情報保護法上の加工類型だが目的が異なる。仮名加工情報は他の情報と照合しない限り本人を識別できないよう加工したもので、事業者内部での分析利用を想定し本人同意なく目的外利用の制限が一部緩和される一方、第三者提供は原則禁止。匿名加工情報は特定の個人を識別できず復元も不可能な状態まで加工したもので、本人同意なく第三者提供が可能。

    前提: 個人情報保護法

  • CSIRT運用とSOC

    CSIRTがインシデント対応の司令塔である一方、SOC(セキュリティオペレーションセンター)はログやアラートを24時間365日監視し、脅威の検知・一次分析を担う実働部隊。中小組織では自前で持たずMSSP(マネージドセキュリティサービス)に監視業務を委託することも多い。

    前提: CSIRT(シーサート)

  • DLP(Data Loss Prevention)

    メール送信・USBメモリへのコピー・クラウドストレージへのアップロードなどを監視し、機密情報や個人情報のパターンに合致する情報の外部持ち出しを検知・警告・ブロックする仕組み。内部不正や誤操作による情報漏えいの防止に用いる。

    前提: 内部不正

  • EDR(Endpoint Detection and Response)

    PCやサーバーなどのエンドポイント上での挙動を常時監視・記録し、侵入後の不審な振る舞い(プロセス起動・通信・ファイル改変など)を検知して隔離や調査を行う仕組み。入口対策であるアンチウイルス(既知パターンの検出)に対し、侵入されることを前提にした事後対応・可視化を担う。

    前提: 多層防御(入口・内部・出口対策)

  • 電子署名法

    一定の要件(本人だけが行うことができる・改変の有無を確認できる等)を満たす電子署名が付された電磁的記録は、真正に成立したものと推定するという法律。電子契約が紙の契約書と同等の法的効力を持つための根拠となっている。

    前提: 電子署名

  • 内部不正

    従業員や委託先など組織内部の関係者が、正規の権限を悪用して情報を持ち出す・改ざんする・システムを妨害するなど意図的に引き起こす不正行為。外部からの攻撃より検知しづらく、動機(不満・金銭)と機会(過剰な権限)と正当化の3要素(不正のトライアングル)で説明されることが多い。アクセスログの監視や職務分掌が対策の柱。

  • JVN(Japan Vulnerability Notes)

    JPCERT/CCとIPAが共同で運営する、日本国内で使われるソフトウェア等の脆弱性情報とその対策情報を公開するポータルサイト。CVE番号との対応や深刻度(CVSS)も併記され、脆弱性対応の一次情報として参照される。

    前提: JPCERT/CC

  • 多層防御(入口・内部・出口対策)

    侵入を100%防ぐことは不可能という前提に立ち、入口対策(FW/WAFで侵入自体を防ぐ)・内部対策(権限管理やEDRで侵入後の被害を局所化する)・出口対策(DLPやプロキシで外部への情報流出を止める)を多段に組み合わせる考え方。単一の対策への過信を避ける。

  • ペネトレーションテスト

    実際の攻撃者と同じ手法・視点でシステムへの侵入を試み、発見した脆弱性が実際に悪用可能で、どこまで被害が広がりうるかを実証するテスト。網羅的に弱点を洗い出す脆弱性診断に対し、特定の侵入経路を深掘りする点が異なる。

    関連: 脆弱性診断

  • 残留リスク

    リスク対応(低減・回避・移転)を実施した後になお残るリスク。ゼロにはできないため、経営層が許容水準内にあるかを判断し、受容するかどうかを承認する対象となる。

    前提: リスク対応(低減・回避・移転・受容)

  • 要配慮個人情報

    個人情報保護法上、人種・信条・病歴・犯罪歴など、本人に対する不当な差別や偏見が生じないよう特に慎重な取り扱いを要する個人情報の区分。取得には原則として本人の同意が必要で、通常の個人情報より厳格な保護が求められる。

    前提: 個人情報保護法

  • 適用宣言書(SoA)

    ISO/IEC 27001の附属書A(Annex A)に列挙された管理策のうち、どれを自組織に適用するか/除外するかとその理由を明記した文書。リスクアセスメントの結果に基づいて作成し、ISMS認証審査の中心的な確認対象になる。

    前提: リスクアセスメント

  • サプライチェーン管理(セキュリティ観点)

    製品・サービスの供給網全体(部材の調達元、利用するソフトウェア/OSSライブラリ、再委託先まで)を可視化し、各段階のセキュリティリスクを評価・管理する取り組み。近年はソフトウェア部品表(SBOM)の整備が有効な手段として注目されている。

    前提: SCM(サプライチェーンマネジメント)

  • 不正競争防止法(営業秘密)

    秘密として管理され(秘密管理性)、有用な事業活動情報で(有用性)、公然と知られていない(非公知性)という3要件を満たす「営業秘密」の不正取得・使用・開示を禁止する法律。従業員による顧客リストや技術情報の持ち出し・転職先での使用に対する法的救済の根拠となる。

  • 脆弱性診断

    Webアプリケーションやネットワーク機器・サーバーに既知の脆弱性が存在しないかをツールや専門家が検査するサービス・作業。ペネトレーションテストが「実際に侵入できるか」を試すのに対し、脆弱性診断は網羅的に既知の弱点をリストアップする点で目的が異なる。

    関連: ペネトレーションテスト